ミスをする理由:動作や思考、記録が雑になること/マンガの整理/わかりやすさと相応しい語る態度/自国の歴史を語る時に必要なもの

Posted at 24/02/28

2月28日(水)晴れ

昨夜はなんとなく寝る気になれなくて少し夜更かしをしてしまった。昨日は変な失敗をいくつかしたので気持ちの上で整理がついてなかったのかなと今は思う。なぜ失敗をするのかと例えば動作における失敗を考えると、動作が雑になってるということがあって、その他のことでも疲れが出たりしている時や気持ちが他に言っているときに対応や記録が雑になってる、ということがミスをする原因なんだろうなと段々まとまってきた。

いつも忙しい感じなので時々つい気を抜いてしまう時にそういうことが起こりやすいわけだけど、結局は気持ちのメリハリをちゃんとつけながらやることなのかなとは思う。気を入れる時は入れ、抜く時は抜く。そのサイクルが細切れになるので難しいところもあるのだけど。まあいろいろミス防止策は考えていこうと思う。

昨日はブログを書いたあと法事の準備に取り掛かり、まず記録を持ち出してどういうことが書いてあったか調べなおしてやることを書き出したり。できることはやってすぐにはできないことはやる日を決めておくなどした。

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マンガ関係の記録を見直していたら22日に発売だったコミックスを買ってないことに気づき、ツタヤに出かけた。「みちかとまり」2巻、「天国大魔境」10巻、「リエゾン」16巻、「見える子ちゃん」10巻は買えたが在庫がないものがあり、もう一つの書店に行って「冥冥冥色聖域」2巻を買ったが、ついでに少し気になっていた辻田真佐憲「「戦前」の正体」(講談社現代新書、2023)があったのでそれも買った。

昼食後に休憩した後作業場の本棚の整理に取り掛かり、マンガ雑誌を本棚に置く数を減らして残りは別の場所に保存することにした。思ったより大変になったので途中で切り上げたが、少し部屋を使いやすくしておきたい。

なかなか本を読めなくてそれに関することをかけてないのは残念だが、毎日をもう少し余裕を持って回せるようにしながら、少しずつ読んでいきたいと思う。

***

最近のアカデミズムで「わかりやすく、親しみやすく」路線が強くなっていることが、ちょっとどうかなと思う時がある。例えば、ウクライナ戦争など「戦争を論じる」人たちがある意味明るく楽しそうに振る舞っているように見えるという問題があるのかなと思う。「戦争を論じるのにふざけすぎ」という批判はまああり得るとは思うのだが、直接日本の安全保障と関係ないところの戦争を闊達に論じていれば、ちょっと明るすぎる感じに見えるのはある意味仕方がない気はする。

もしこの戦争が東アジアのことであれば「不謹慎だ」という声は現在のレベルではないことは確かで、問題の質とそれを論じるのに相応しいスタイルの選択というのはある程度はあるだろうなと思う。この分野には個性豊かな人が多いのでびっくりするような扮装をしていたりするわけだが、ある意味状況にのめり込みすぎるなというメッセージであるようにも思ったりして、風紀委員的な批判ばかりが正義というのもよくないのだろうなとは思う。

啓蒙書などを読んでいると、漢文で引用がなされた後、「面倒くさかったら全部読まなくてもいい」みたいなことが書いてあったりして、そんなことは読者が勝手に判断するので書かれると読者が舐められているように思う、みたいなことが最近よくある。

そう書いておかないと途中で放り投げられたら残念だから、ということなのかもしれないが、そういう人はどんなに親切に書かれていても放り投げるし、頑張って食らい付いてくる人は多少難しくてもついてくるだろう。その辺余計なお世話にしか思われない。

魅力的な内容の本でそういうことで白けて読む気をなくすことも多いので、そういうところはあまり配慮しない方がいいような気がする。

***

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「「戦前」の正体」パラパラと読んだが、書いてあることは割と間違ってないことが多いのだけど、狙っているところが「戦前の日本に対するネガティブな立場からの批判」である感じがして、その辺が嫌だなと思った。もちろんいろんなスタンスがあっていいことは前提として、やはり自分の国を論じるためにはその歴史に関してもある意味での「愛」があって欲しいというのが自分の考えではある。愛があれば批判でも読む気はするが、まだちゃんと読んでないので本当はそうなのかもしれないけれども、今のところちょっとそういう空気を感じてしまっている。

まあとりあえず読みながら感想を書いていきたいと思う。


春を感じる夜明けの早さ/いろいろあって靴を買う/「アメリカは自己啓発本でできている」規制のEU、ポジティブのアメリカ、日本にジャンプの熱量を。

Posted at 24/02/27

2月27日(火)晴れ

今朝は少し冷え込んで、マイナス4.1度。起きたのは4時過ぎ、6時前に車で出てセブンイレブンに牛乳とコーヒーを買いに行ったが、でかける時からもう明るくなりかけていた。雪が降ったり気温が低かったりでそれだけだと冬が続いているような感じなのに、空が早く明るくなるようになると、それだけで春が来たんだなあという感じがする。私自身の気持ちの上では、特に郷里にいるときには朝の明るさが一番季節を感じる要素であるような気がする。歳時記カレンダーを見たらふさわしい一句が。

火のいろの和める春の火桶かな 髙橋淡路女

***

昨日は午前中は家の中でいろいろやっていて、午後になってから銀行関係の仕事を片付けに出かけて、疑問点を感じて家に戻ってチェックしようとしたら庭先の池の水の様子が気になって、コートだけ脱いで普通の外出着のまま池の水の出口を調整しようとしたら雪のせいで足を滑らせ、右脚が池の中に突っ込んでしまったがそれだけでは勢いが止まらず右腕まで池に突っ込んでしまった。

池と言っても突っ込んだところの深さは20センチくらいだからそんなことになってもとりあえず笑っていられる、というか笑うしかないが、とりあえず池の出口の調整はやって、ついた手には怪我がないことを確認し、玄関でセーターとシャツを脱いで点検し、とりあえず水に浸かっただけのようなので家で洗濯することにした。靴下はずぶ濡れだがそれ以外に汚れてないのでこれも洗濯。これらを洗濯機にかけてから、問題のジーンズに。べっとりと泥がついている。とりあえず部屋に戻って着替え、外に出てジーンズの泥を落とすために物理的に取れるだけ取って、外水道で簡単に水洗いして洗面所で泥が出なくなるまで洗い、風呂場で簡単に干しておく。

水に浸かった右脚を見ると、すねの真ん中あたりに擦り傷があり、強打したらしく前側が痛む。とりあえず絆創膏だけ貼っておいた。そこまでやってから靴の点検にかかると、水に漬かった右足の方は泥を落として乾かせば大丈夫な感じだったが、踏ん張った左足の方がつま先が靴底と表革の間が剥がれてしまっていた。

これは参ったなと思ったのだが、以前ショップに古い靴を持って行き、新しく買ったときに古い靴を見せたら修理できますよと言われたのでまあ大丈夫かなと思ったり。ただ法事も近いので新しい靴は買ってもいいなと思っていたから、この際二足使えるようにしておこうかなと考えた。

ショップは松本に行かないとないのですぐいくかどうかは少し考えたのだが、翌日からの予定を考えてもすぐ行ったほうが良さそうだと思い、とりあえず準備をしたが、靴はほとんどこの一足に頼っていたので履いていく靴がない。とりあえず長靴を履いて車で作業場まで行き、履かなくなったがまだ捨てなくてもいいかなという程度の靴の中から一番いいのを探して履いていくことにした。

ショップに電話をかけて駐車場を確認したら近くの時間貸し駐車場でも駐車券を出せるが店の裏に2台分あるのでそこに止めてもらえると近い、一方通行でわかりにくいけど、というのでとりあえずそこを目指していくことにした。

もう4時前になっていたからか国道も岡谷から乗った高速も結構車が多く、県外車も結構多くてビュンビュン飛ばしていた。アクセル・ブレーキを踏む右脚が少し痛むのが気にはなったが、なんとかはなった。松本市内はまだそれほど混んでいなかったので目的地近くまでは問題なく行けたのだが、電話で聞いた道が自分の考えていた道と違い、そこでちょっと迷ってから店に着いた。

店で事情を話して靴を見せると、左足はもう修理が難しい状態だという。作業場で古い靴を見たときにあったこの店の靴と、今回壊れた靴を比べると壊れ方にしても靴底の減り方にしても今回の方が状態が悪かったことは確認していたので、そうかダメかと思って新しいのを買うことにし、ついでに靴紐も買って、履く前のケアもやってもらったら考えていたより五千円ほど高くなったがまあ仕方ないと思って買った。駐車場まで行ってから店の人が追いかけてきて靴紐を忘れましたと渡してくれたのでまあなんというかオチがついた感じだった。

せっかく松本に来たのでといつも止めている駐車場へ行って車を止め、丸善へ行く。手書き用ラベルが切れていたことを思い出し文房具カウンターで品番を言って調べてもらうが在庫はないようだった。地下に行って本を見てみる。そういえば最近Twitterで見た本があったなと思い、Twitterの履歴を探して尾崎俊介「アメリカは自己啓発本でできている」(平凡社、2024)という本だとわかり、検索機で調べたが在庫はあるようだったが場所は店員に聞けと書いてあるので店員に声をかけたら「今日入荷だったのでまだ検索機に反映してなくてすみません」とのことで、そのジャンルの新刊書のコーナーへ案内してくれた。

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手に取って中身を見てみると、自己啓発本の有名どころから「自己啓発本」のルーツと言えないこともないフランクリン、ヒルティ、ソローなどの著書についても書かれていて、この辺はアメリカ文学者である著者の得意とするところなのだろうなと思った。また「スポック博士の育児書」など有名だが「自己啓発本」だと考えたことはなかった本まで取り上げられていて、これは単に自己啓発本というジャンルの話だけでなく、アメリカの現代文化全体に目配りした本だなと思ったので、さて買うかどうかと考える。税別2800円はそう安いわけではない。

店の中は結構若い人が多く、高校生なのか信州大学の大学生なのか、人文書を見ている人もいる。時間がちょうど放課後ということもあるのだろうなと思う。どうしようかと考えながら付近の棚を見ていたら以前は2階にあった美術書が地下に来ていることに気づき、2階を見に行ったら目立つところにマンガコーナーができていた。以前は3階の文教堂がマンガ専門店だったのになあと思いながら3階に行ってみたら店が閉鎖されていて、そうかそういうことかと思う。割となんでもあった文教堂に比べるとあるものは限られている感じではあるし、考えてみると近いうちにパルコが閉店しそこに入っているヴィレッジヴァンガードやアニメイトもどうなるのかわからないことを考えてみると、松本のオタク文化も大変だなと思ったり。地方では書店一つが閉業したりするととても影響が大きいんだよなあと改めて思ったり。

本を買うかどうかの前に先に夕食の買い物をしてこようとアルピコプラザの地下のデリシアに行って夕食の買い物をする。昼に比べると品数が少ない感じはするが、いつもなかったとんかつがあってそれを買ってあとはナス味噌など適当に買い、駐車券をもらってから丸善に戻って、結局「アメリカは自己啓発本でできている」を買った。まあ新書3冊分と言えばその程度であるとも言える。

駐車場を出る頃には結構暗くなっていて、駅前から国道143号に合流するところは少し待ったが、そのあとは19号の交差点も問題なく、158号に入ってからも特段の渋滞はなくてすぐ長野自動車道に乗れたし、岡谷までも追越車線を占拠する謎のゆっくりトレーラーがいたものの特段問題なく降りられて、7時前には帰着した。夕食後は例によってうたた寝してしまい、そのまま着替えて就寝。動揺したり予定外のスケジュールを入れたり充実したりいろいろ疲れた。

昨日考えていたようにスケジュールを進められなかった分を今朝いろいろ整理はしたのだが、その辺でもいろいろ考えたりしたのでまたまとめてみたい。

***

EUに進出した日本酒ブランドがEUのガラス瓶リサイクル規制でピンチ、みたいな記事のツイートで「規制帝国EU」という表現が出てきてなるほどと思ったのだが、彼らは確かに自分たちの産業が危なくなるとすぐルールをいじって規制するよなあと思う。こういうのがまさに非関税障壁だが、日本もまた自分たちでは真っ当だと思っている規制もこういうふうに考えられていることはあるんじゃないかという気がした。こちらからみてそういう姿勢が目立つことは確かなんだけど。

「アメリカは自己啓発本でできている」はまだ読んでいないが、パラパラみたところによるとアメリカが「ポジティブ病」になったみたいなことが書いてあって、「規制」と「ポジティブ」というのがEUとアメリカをそれぞれ象徴しているような感じがして面白いなと思った。日本だとインテリはヨーロッパに、大衆はアメリカに惹かれる傾向が強いが、「規制して他者を蹴落とす」EUや「とにかくポジティブに強引に物事を動かす」アメリカに比べてみると、日本は諦めが早いというか愚痴を言いながらそれに順応する、みたいな傾向が強い気はする。ジャンプマンガのような不退転の熱量を日本人も回復して欲しいものだと思う。

最近の注目マンガ「目の前の神様」「普通の軽音部」「続テルマエ・ロマエ」/バブル崩壊と世界恐慌後の経済回復/ドイツとイスラエルの軍事関係

Posted at 24/02/26

2月26日(月)晴れ

起きたのは4時前だったのだが(昨日は9時前に寝落ちした)気温を見たらプラスだったので暖かいのかなと思っていたが、最低気温もやはり0.1度でそんなに下がっていない。結構寒いことは寒いので、こちらの体調の問題かもしれないのだが。

朝起きていろいろと考えを整理しながらノートにまとめたりして、5時過ぎに車で出かけて作業場に未使用のノートを数冊取りに行き、セブンまで車を走らせてスピリッツとジャンプを買って帰った。考えをノートにまとめていたらスケジュール帳に水道代の令書が挟まっていて期限が過ぎていたのでついでにセブンで払った。

帰ってきて朝の時点での考えは大体まとまったのだが、とはいえこれは全体的なことに過ぎなくて個別のことはこれから詰める、みたいな話だからそれもやらないといけないな、と思っているうちに疲れてきてゲームをしたりネットを見たり。まずはそんな時に読むマンガの話から。

***

https://shonenjumpplus.com/episode/9324074615355946117

最近始まったマンガで面白いと思っているのでいえばやはりジャンププラスのものが多く、一つが月曜日更新の「目の前の神様」という作品。これは藤井聡太八冠のような圧倒的な実力者と同世代に生まれた棋士・大刀遥一郎(おおだち・よういちろう)が主人公で、調子に乗りやすくプレッシャーに弱くメンヘラ気質も持ち、独創的な将棋の才能の持ち主でありながらいまいち自分に自信を持てない、という主人公の話で、将棋の話というと奨励会の話などはよく読むのだが、一人に一方的にやられて「だらしない」と言われる世代のいわば逆襲の物語でもあり、ギャグ基調の中にアツさを見せる正統的ジャンプマンガという感じもあって、期待したい。

https://shonenjumpplus.com/episode/9324074615354954904

もう一つは、何回か書いている「ふつうの軽音部」。連載が始まってから欠かさず読んでるが、やはりテンポがいい。いい意味で大阪的なボケとツッコミ。厘ちゃんの天才的なボケぶりが楽しい追随を許さない。単なる腹黒キャラでなく好きな音楽への熱狂みたいなものを持ってるところがいいんだろうと思う。

これは前回の話だが、自ら陰キャ代表を名乗る矢賀ちゃんが推してるのがアップデート堀井という地域タレント?なのが流石というか陰キャオタクでさえウケを狙うという大阪の底力を感じた。

この作品は原作者のクワハリさんによってもともとジャンプルーキーで連載されていて、作画に出内タツオさんを迎えてジャンプラで正式連載ということになったらしい。ジャンプルーキーの絵柄も味わいがあるのだが、やはり商業誌では出内さんの漫画っぽいキャッチーな絵があってるなと思う。物語の根幹を生かしながら、細部の脚色や演出を加えてさらに面白くなっているなと思う。

https://rookie.shonenjump.com/series/pGBIkZlifOI

そしてこれは、あえて取り上げるまでもないような作品なのだが、ジャンププラスで連載になったということ自体に驚きが起こっている「続・テルマエロマエ」。

https://shonenjumpplus.com/episode/9324074615349451535

毎週連載で毎週30ページ以上のボリュームを読めるというのはすごい感じだが、毎回温泉や日本式風呂の素晴らしさが解説されるという面白さは変わっていない。私も全巻持っているが、この機会にちょっと読み返してもいいかなと思っている。前作の連載は2008年から2013年なので、11年ぶりの新作ということになる。作中の主人公ルシウスは25年くらい歳をとっている感じだろうか。

あとは最近最終回を迎えた「死にたい魔女と殺したい店主」も面白かった。魔女を巡る謎の話、最終回で「俺たちの戦いはこれからだ」的に終わってしまったのは残念だったが、続きを読める機会があると良いなと思う。

https://shonenjumpplus.com/episode/14079602755072900096

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https://twitter.com/loira294/status/1761368630028120179

日経平均、バブル後最高値が更新され、さまざまな意見が出ているけれども、この記事で注目したいのは、1929年の世界恐慌で9割落ちたニューヨークダウが元の水準に回復するのに25年かかったという話。1954年はアメリカが第二次世界大戦を戦い、そして復員後に世界の回復需要を引き受けて繁栄した黄金の50年代の最中である。日本のバブル崩壊の深刻さも世界恐慌に匹敵するものだったと考えれば、株価回復も喜ぶべきことだと私は思った。

***

それから、特に最近意識するようになったイスラエルとドイツの関係について、この記事が参考になるなと思った。

https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/29293

1951年にイスラエルが「ホロコーストの賠償」をドイツに要求し、ドイツは翌年「ルクセンブルク補償協定」を結んでイスラエルに人道的な補償を支払ったが、その中には軍需にも使える物資が含まれていたのだという。

西ドイツ首相のアデナウアーは、1957年から国交がまだないなかでイスラエルの軍事支援を極秘で進め、その中には機関銃から高射砲、対戦車砲、戦車、潜水艦を含んでいたともいわれていて、「イスラエルは西ドイツとの接近と和解によって中東紛争を生き延びることができた」といわれているのだという。イスラエルの軍事化に協力することは、西ドイツ側にとっても軍需産業を再興させ、経済を復興させるという目的にかなうもので、ドイツ憲法に反するこの状況は明るみに出るまで続けられたのだという。

そのあと、歴史認識問題(ドイツでは歴史家論争)についても書かれているが、1986年の第一次論争、2021年に始まる第二次論争などについては、また考えてみたいと思う。

昨年にはロシアのウクライナ侵攻の状況下でドイツの防衛のためにイスラエルの防空システム「アロー3」を購入したのだといい、こうした深い軍事協力の存在は、「イスラエルに貢献することによるドイツの贖罪」という物語を成立させるとともに、ドイツがイスラエルを批判できない基盤を形作っているとも言えるのだなと思った。

アメリカももちろんイスラエルとは軍事的に強い協力関係にあるのはもちろんだが、こうした関係にあることでガザ問題など人道問題に対して批判の矛先が鈍る、それ以前に批判自体を封印する、という関係になってしまっているのはあまり健全ではないように思う。

特にイスラエルが全く問題のない国家であれば別ではあるが、数十年に及ぶ抗争の歴史を持つとはいえ、実質的に支配下に置いているガザや西岸でパレスチナ人たちを非人道的に扱っていることは国際法上の基準やドイツやアメリカの本来の基準で許容できることではないはずで、現状はやはり変えていくべきことであり、特にイスラエルの政権の暴走はなんとかしないといけないことだろうと思う。

ドイツの戦争責任問題についてはユダヤ人のホロコーストのみが取り上げられるが、占領地での処遇の問題や、スラブ人の虐殺、ロマ(ジプシー)の虐殺などの問題もあり、そこを際立たせないためにホロコーストに焦点を当てているというある種の戦略もあるような感じはしなくはない。しかしガザの現状を見ていると「ホロコーストの唯一無二性の神話」なども説得力があやしいものになってしまうのではないかとも感じるし、その神話についてはもっと相対化しないといけないとは思ってはいたがこんな形でなされることはよくないので、どうにか戦闘が中止されるようにと思うばかりではある。

***

最後が暗い話になってしまったが、今日は元々が二・二六事件から88年という日。世界も日本も平和であることを祈りたい。

現時点での世界認識の素描:ウクライナやガザで起こっていることと日本はこれからどうしていくのかなど/自由貿易体制を利用した中国ロシア=権威主義国の台頭と西側諸国内部の分裂

Posted at 24/02/25

2月25日(日)雪

昨日は一日曇りで、朝ブログを書いた後、10時半過ぎに出かけてインターの近くにある書店にビッグガンガンを買いに行った。帰りに隣のスーパーで昼食と夕食の買い物をしたのだが、このスーパーはいつも空いていてそれが楽なのでよく買い物に行くのに、昨日は全ての列にかなりの行列ができていて驚いた。雪が上がって、連休中の土曜日で、お昼前で、という全ての混雑要素が重なったからかなとは思うが、それにしてもこんなに客がいるところは見たことがなかったのでもし自分の知らない時にこれだけお客さんが来ているなら潰れる心配はないなと逆に安心したり。

実際、それも冗談ではなくて、当地でもスーパーの撤退が相次いだ時期があり、旧市街では歩いていけるスーパーがなくて買い物難民が発生していた時期があるのだが、今では駅前の再開発で大きめのスーパーが入ったのでそれはかなり改善されている。しかし再開発前にあった地域唯一のデパートは無くなってしまって、「デパートなら売っているもの」をどこで買うかが結構自分の中で問題にはなっている。結局東京に帰った時に買っているわけだけど。

そういうことを考えると、コロナも明けて、この地域も経済的には少しは余裕が出てきたのかなという気もする。地元の産業でそんなに景気の良い話は聞かないけれども、人の流れは多くなっている感じがする。

***

昨日は昨日のうちにやらなければいけない最低限の仕事以外には、自分の投資履歴を振り返っていたのだけど、個別の株式の売買もあるが基本的には日経平均に連動した投資という感じなので、ほぼ日経平均の伸びくらいには増えているということが改めてわかった。

そういうわけで、日経平均が史上最高値を更新したということは自分の持っているものもそれだけ増えているということなのだが、そういうことがなぜ起こっているのかについて少し考えてみる。つまり、現時点における私自身の世界認識を素描してみたい、ということである。

日本経済はバブル後の長期低迷で「失われた30年」、まるまる平成時代は経済的には厳しい時期だったということになるが、その時期に成長・繁栄したのはアメリカはともかく特に中国だということは言うまでもない。

中国にこういう経済繁栄をもたらした一つの要因は戦後の自由貿易体制の思想、自由貿易による相互依存によって国際対立を不可能なものにしていこうという考え方があり、それによって冷戦体制で排除された共産圏を除き、敗戦国であるドイツや日本も経済的発展を享受することができた、ということがある。第二次大戦で鋭く対立した旧枢軸国と連合国にあって、旧枢軸国を「西側」に取り込むことで協調体制が作られていくことになった。

1989年の冷戦体制の崩壊によって中国もロシアも自由貿易体制に組み込むことにより、同じように協調体制を作れるというのが当時の西側首脳の考え方であったが、ロシアはプーチンを中心に権威主義的な体制を構築しつつ原油生産による資源高で復興を成し遂げ、中国は政治的には一党独裁体制を崩さないまま経済のみ自由を与え、また国際的な競争に対しては国家が前面に出てレアメタルの独占やEVの開発などを推進し、国家が経済成長を主導することで世界における経済的地位を築いていったわけである。

それで平和協調体制が築ければまだ良かったのかもしれないが、ロシアは自らの衛星国であるシリアなどの失敗国家を支援し、また中国も北朝鮮などを支援することで人道危機を作り出した。またロシアは旧ソ連諸国を中心に侵略を進め、特に2014年のクリミア占領、2022年のウクライナ全土への侵攻など自らの論理による平和破壊を辞さない方針を表面化させているし、中国もまた改革開放よりも習近平の独裁体制を深め、キャリアのある人たちのアメリカへの脱出や知識人たちの日本への脱出、また経済難民がヒスパニックに混じってメキシコ国境からアメリカへの不法入国を図るというような事態になっていて、「自由貿易体制による世界平和」は画餅に帰しつつあるというか、「自由貿易体制のみでは世界平和を維持できない」ということが明確になってきている。

一方で自由主義諸国も失敗がないわけではない。特にアメリカで著しいポリティカルコレクトネスやジェンダー解放、あるいはBLM運動の高まりなどは、国内で保守派と進歩派の分断を深刻化させている。2016年大統領選挙でトランプが勝ち、2020年選挙でバイデンが勝利したものの、2024年選挙でどちらが勝つかは予断は許さないが、ウクライナでの戦争やパレスチナでの戦争に対するバイデン政権の思想は必ずしも広範な支持を得られてはいないので、どちらになるかは予断を許さないだろう。

またヨーロッパにおいても環境主義の高まりによってガソリン車の廃止・EVへの移行などが打ち出されたが、国家を中心としてがむしゃらにEV開発を進めた中国に市場を奪われつつある中でドイツがEVへの100%移行を反故にするなど、ヨーロッパ中心主義的な「ゴールポストを動かす」やり方が相変わらず行われている。ヨーロッパは戦後の労働力不足以降大量の移民労働者を受け入れる中で文化的な軋轢が高まり、こちらも右派ポピュリズムや極右とされる政党が国政に進出するなどの国内の分断もまた進んでいる。

こうした中での西側諸国、特にアメリカにとっての最大の問題の一つはパレスチナ問題だろう。第一次世界大戦でトルコからパレスチナ地域を分捕ったイギリスは委任統治でパレスチナを支配していたが、ユダヤ人側のテロでパレスチナ総督が暗殺されるなど統治の困難さを自覚した結果アメリカが乗り出してきて、第二次対戦後にパレスチナ分割案によりイスラエル国家が建国したがそれを不服とするアラブ諸国との間に第一次中東戦争が始まり、結果多くのパレスチナ人がより狭い地域に押し込められることになった。

この時に確定した国境線が現代の交渉の前提となっているが、パレスチナ国家の成立はなかなか進まない。これには様々な理由があるが、一つにはイスラム教に領域国民国家の考え方がないことで、その後の非王政国家も社会主義など別のイデオロギーを導入して国家の形を整えていったことは重要だろう。オスロ合意によってパレスチナ国家の建設が謳われたが、PLOの中心になってきたアラファトの死後は国家建設が進まないままガザがハマスに奪取され、パレスチナ自身が分断されることになる。イスラエルはその後パレスチナ国家の建設を認めない勢力が強くなり、ガザの封鎖や西岸の入植が進められて実質的にオスロ合意を浸食しつつある中で今回のハマスの攻撃が起こった。だから今回の事態にハマスに責任があることは間違いないが、日常的なイスラエルによる圧迫がなければそれが起こらなかったことも確かであり、どちらか一方の責任だと断ずることはできないだろう。

アメリカはパレスチナの安定を目指してオスロ合意を主導し、また二国家併存を基本方針として変えていないが、イスラエル側の理由とパレスチナ側内部の理由の双方によって独立した国家基盤を持つパレスチナ国家の建設はかなり困難であることは今の所間違いないだろう。

ただ問題なのは、アメリカがネタニヤフの攻撃を行き過ぎだと批判はするけれども安保理などの決議の際にはイスラエルに対する停戦要求には決して賛成しないことで、この辺りは冷戦時代にチリのピノチェト政権などの独裁国家を社会主義国との対抗上支持し、そこへの介入を認めなかったことと似ている部分がある。アメリカがイスラエルを支持というより保護しているのはアメリカ国内の事情も大きいが、アメリカに支持されることで何をやっても許される状態になっているイスラエルの現状はある種の失敗国家と言えるのではないかと思う。

アメリカもロシアのウクライナ侵略は批判する一方でイスラエルのガザ侵攻には国連決議に反対するというダブルスタンダードになっているわけで、ドイツなどヨーロッパの国でも歴史的経緯からアメリカと軌を一にする国もあるが、こうした方向性には非欧米諸国には白けた空気が生まれることはやむを得ないように思われる。

こうした中国やロシアの自由貿易体制による経済繁栄を利用した権威主義体制の構築や衛星国への援助、人権問題の危機と、欧米諸国におけるリベラル思想の行き過ぎ、特にジェンダーなどに対する姿勢、またウクライナとイスラエルに対するダブルスタンダードなどを見ているいわゆるグローバルサウスの国々は、どちらかを決定的に支持するということはなく、その推移を見守りながら自らの経済や国益に有利な方向で動こうというのが見て取れる。

日本にしても、このところの株価の急上昇など日本に対する投資の増大は、中国リスクが欧米の資金から自覚されたことによって、その代替の投資地として日本が選ばれたということが大きいだろう。またはっきりは調べられていないが、中国国内の投資資金も日本に流入している部分があるのではないかという気がする。日本では新NISAが始まったことで投資資金が掘り起こされてはいるけれども、アメリカのSP500やワンワールドといった投資信託に投資することが半ば当然視されていて、なぜそうなっているのかよくわからないが持続的に成長しているアメリカ経済の方がより信用できると考えられているのだろう。そのアメリカの資金が日本に入っているのだから、現時点では日本に投資する方が賢いと私は思うけれども、みんながそう考えるとまたバブルになるかもしれないのでアメリカに投資して利益を日本人が得る方が今のところはいいのかもしれない。

政治的に見れば、安倍政権時代から経済回復の基調はあったけれどもアメリカのトランプ政権時代に安倍さんが協調体制をとれたことは良かったと思う。トランプと強調するというのは誰にでもできることではないと思うが、その安倍さんが短絡的な犯人に暗殺されたことは大きな日本にとっての損害であって、トランプ二期に対して日本がどのように望んでいくのかは前途多難に思えてならない。

日本ではLGBT法やAV法などジェンダー関係で問題のある法律が成立してしまったりしている一方でフェミニストや離婚調停利益を失う弁護士業界が反対している共同親権制度が導入される方向性になるなど、ある程度バランスの取れた(まあ共同親権は国際標準に過ぎないのだが)部分もあるかなとは思っているが、ここ数十年の世界の動向や日本における災害やリストラ緊縮至上主義の蔓延による災難、思想的バックボーンの弱さによる国に対する思想の不確立、古い時代のボス的な仕事の進め方の問題の噴出など、さまざまな事項の反省を含め、日本人はこれまでどういう人たちであり、これからどのようになっていくと良いのか、みたいなことを考えていく必要はあるのではないかと思っている。

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