「マンガワン」で「アクタージュ」原作者のマツキタツヤ氏が「星霜の心理士」の連載をしていたことなど/イランの反撃と湾岸諸国のダメージ/「属国」のイメージ

Posted at 26/03/03

3月3日(火)雨

今日は上巳の節句、つまりひな祭り。当地は雨だが、雪の地方も多いようだ。三月三日に雪というと、これは旧暦の話なのだが、桜田門外ノ変である。新暦だと3月24日なので、この日に東京で雪というのはかなり珍しいだろう。この時期は17世紀にヨーロッパに危機をもたらした小氷期の終わり頃らしいので今よりは寒冷だったのだろうけど、2・26事件と並んで「雪の東京の変事」として記憶に残っているわけである。

今朝も腕が痛くて目が覚めたのだが、それだけでなく二階で寝ていたから雨音がかなり大きかったというのもある。腕の痛みを抑えるには入浴とか脚湯、肘湯などとにかく温めるとマシにはなるのだが、寝る前に一度風呂に入っているので夜中に目が覚めた時には肘湯を試してみた。あまり変わらない気もしたが、もう一度寝床に入ってみたらなんとか眠ることはできたので効果はなくはなかったなとは思う。今日は整体に行くので少しマシになればいいのだがとは思う。

昨日は日曜にやったこと、月末の締めなど午前中はいろいろ仕事をして、銀行に書類を出しに行ったりもしたのだが、少し買い物もして帰ってきて昼食を取り、部屋の片付けをしたりした後、3時ごろから竹藪の刈り取りをした。先週の木曜にある程度やってから三日空けての作業になったが、先日切った竹がもうかなり乾燥していて、扱いやすくなっていたので自然の力というのはすごいなと思ったり。昨日は市の防災無線で林野火災のついての注意、つまり野焼きをするなという放送があったなと思ったのだが、大体そういう日の翌日には雨が降る、というパターンになっていて、今日はかなり降ったからまたこの注意も解除されるのだろうなと思う。

夕方車で出かけて岡谷に本を見に行ったりしていたが、結局何も買わず、夕食を少しだけ買って帰ってきた。

***

https://natalie.mu/comic/news/662328

昨日は「マンガワン」に関して新しい事実が出てきた。少年ジャンプで原作者として「アクタージュ」を連載し、性加害関係の罪で起訴され執行猶予判決を受けていたマツキタツヤ氏がペンネームを変えてマンガワンで原作者として「星霜の心理士」という作品を連載していた、ということである。「常人仮面」に関連してマツキ氏の例はネットでもよく取り上げられていたし、私は「アクタージュ」は全巻持っていていまだに単行本に収録されなかった連載時のジャンプもまだ持っているので、このことには正直驚いた。

https://manga-one.com/manga/27160/chapter/300175

「アクタージュ」は少し変わっているけれども類稀な表現力を持つ女優志望の少女を主人公にした作品で、特に主人公の「夜凪景」の造形が作画の宇佐崎しろさんの絵も含めてとても良かった。この作品とコラボした女優のオーディションなども行われようとしていて、まさにこれからというときにマツキ氏が逮捕され、それらは全ておじゃんになり、宇佐崎さんはデビュー作が絶版という巻き込み事故にあったわけだが、宇佐崎さんは早々にこうした措置は当然だと態度表明したこともあり、迅速に収拾したように記憶している。宇佐崎さんは現在ジャンプ本誌で「魔男のイチ」をヒットさせていて、彼女自身の頑張りだけでなくジャンプ編集部もできる限りのフォローを責任を持ってやっていたのだろうというのは感じられる。

https://www.shonenjump.com/j/rensai/act-age.html

「マンガワン」が実はマツキ氏を起用していたという告知は最初は私自身もかなり混乱したが、執行猶予が終わり、松木氏がネットで小説を書いているのを読んで編集部から声をかけて、作画者の人にもそうした事実を伝えた上で原作として連載に至った、という経緯が書かれていて、どう評価すべきか迷ったのでとりあえず読んでみようと思い、「星霜の心理士」をマンガワンアプリで課金して読んでみた。

ツイッターで多くの人が表明しているように、この作品はとても良い。基本は異世界ファンタジーなのだが、何らかのきっかけでこのファンタジー世界に転生してしまった人々が何人か出てきて、その一人が臨床心理士として「勇者」や「魔法使い」、また「賢者」や「戦士」太刀のカウンセリングを行うことでその心理的な桎梏を乗り越えられるようにしていくという話で、しっかりとした取材に基づいてキャラの造形もよくできているし、そうした事情を承知の上で原作に感動して作画を引き受けたという作画もかなり気合が入っていて、単行本告知でも編集者の並々ならぬ熱意が感じられ、既刊2巻だが1巻はすでに重版がかかっているというヒット作になっているようだった。

いろいろな経緯を考えてみるとこの復帰には正当性があると思ったので、私は全話読んだだけでなく単行本も2冊ともAmazonでポチったが、現在更新停止の措置が取られていて、これは「常人仮面」作者の件とともに「第三者委員会」の判断を仰ぐという形になっているらしい。小学館はこの過程に正当性がありきちんと手続きをしていると強調しているように読めたので、それならば更新停止することもないとは思ったが、どうやら週刊文春がこれをスクープとして取り上げるという情報があったところから、このタイミングでの情報公開になったのだという。

犯罪歴などはもちろん重大な個人情報だから原作者・作画者双方の同意を取った上でこの事実を公表したとのことだが、当然ながら松木氏の作品のファンである私ですら動揺したわけで、「ネット上の怒れる人たち」は一気に沸騰したわけである。

「怒れる人たち」とはまた別に、様々な意見を表明する人がいて、なるほどそういうこともあるよなとは思ったのだけど、私自身としては良いと思った作品は読みたいので、とりあえず読めるようにはした。「常人仮面」の作者についてと対応がかなり違うのは、お互いに連絡がなかったのかなという気はするけど、前科があっても表現の自由や経済活動の自由は日本国憲法で保障された基本的人権であり、そう簡単に否定されるべきものではないから、まずはこれからの議論は見守っていきたいとは思うが、まあ落ち着かないところがある人は多いだろう。

臨床心理士を題材に取り上げたのはマツキ氏自身が事件後にこれに関連してカウンセリングを受けているということがあるようなのだけど、それだけに真摯な内容のように私は読んでいて感じるので、そう簡単には行かないかもしれないが、この作品が社会に受け入れられると良いなとは思っている。ただ、自分の中に動揺が完全になくなったわけでもないので、やはりこの時代に臨床心理士というものは必要なんだろうなと思う。

https://www.shogakukan.co.jp/news/477332

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それにしても、忙しいからあまりちゃんと深く考えられていない出来事がいくつも起こり、ふっと我に帰ると何というか現実感がないというか、いろいろとんでもないことが起こってるのではないかという気がするようなことがここ数日起こっている。

最大のものはアメリカとイスラエルによるイラン攻撃でハメネイ師やアフマディネジャド元大統領が殺害されるなどの大きな事件だが、イランも革命防衛隊を中心に反撃に出ていて、イスラエルやアメリカ基地だけでなく湾岸諸国では防空網の隙間を縫ってイランのミサイルが着弾していて、大きな被害が出たり、また革命防衛隊はホルムズ海峡の封鎖を宣言していて、一気に世界が緊張と動揺に包まれていく感じになっていた。

記事をいろいろ読んでいると、特に最近はリッチな富裕層向けのリゾート地として地域イメージの転換を図っていたドバイなどの湾岸の諸国家、外交の仲介役として存在感を示していたカタールなどが一気に「危険地帯」になったために、オイルマネーからの脱却を図っていた湾岸諸国にとっては大きなダメージだという指摘があり、これはなるほどと思った。

イスラエルはイランを弱体化させることが目的だと言われているけれども、湾岸諸国にとってみれば弱体化した不安定なイランがすぐそこにあるというのは彼らの利益にも反するわけで、今後どのような外交が行われていくのか、イランの政体がどうなっていくのかについては予断を許さないものがあるなと思う。

ただ、このあたりの地域についてはこちらの知識も不足しているのでいろいろ論じるには不十分な感じがあり、観察記録としてとりあえず書いておきたい。

https://note.com/mogura2001/n/n975a5b867bdd

もう一つなるほどと思ったのは、「日本はアメリカの属国」というナラティブについてである。属国というのはこの場合は軍事的に従属する立場にある国、防衛してもらう国というニュアンスであるが、当然ながら安倍元首相がハメネイ師と会見しているように、アメリカとは別の意図を持って動く国であるわけだが、この言葉を使う人たちは基本的に東アジア的な朝貢国のイメージをこの言葉にこめている、という指摘である。つまり殊更に屈辱的であるということを強調したいわけで、右翼であれば対米独立、自主防衛を唱える根本になるし、左翼であればアメリカと切って中国との関係を重視しろという主張になるわけである。後者の方はどうも中国の従属国になれというニュアンスも感じることが多く、どうかとは思うのだが。

現実のところ西側諸国はアメリカの防衛力にかなり頼っているところがあり、そういう意味で完全な独立国といえないというプーチンの主張はある程度当たってはいる。ただ、それもかなり一方的なところのある見方ではある。

ただ、これからアメリカによる力による秩序が構築されていくとしたら、この辺の論理もどのように変化していくのか、まだわからないところもあるなあとは思っている。

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