金利引き上げと円安・人民元高/台北の通り魔事件と中国の影/「謎の平安前期」の出世する学者たち/年賀状/「冬嵐記」と戦国時代前半の家系成長戦略

Posted at 25/12/20

12月20日(土)曇りのち雨

今朝は曇りというか少し雨が降ったらしく、外に出てみると路面が濡れていた。起きたのは6時前で、最近からすると少し遅めなのだが昨夜はうたた寝をしてしまい、ソファで起き上がって時計を見たら1時半だったから、布団の中にいたのは4時間半くらいだということになる。少し洗い物をしたりご飯を仕掛けたりし、6時30分頃に出て隣町にガソリンを入れに行った。今日は154円で140円台には届かない感じだが、この辺りでも多分もっと安いところはあるのだろうなとは思う。丘の上のデイリーに回って塩パンを買って帰ってきた。

昨日は午前中母を病院に連れていき、印刷した年賀状を一枚一枚見せて、誰に出すかを確認していたのだが、ほとんどの人が誰だかわかったようで、最近はいろいろ記憶が怪しいところが多いとは思っていたが、そういう点では記憶は割合しっかりしているのだなと思ってそう言ったら、そりゃそうでしょという感じの反応だったのでまあそんなことで褒められても嬉しくないわね、みたいな感じでおかしかった。まあ頭がしっかりしている方がもちろんこちらとしてはありがたいわけだが。

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西友で買い物をしてから母を施設に送り届けたあと、ツタヤに走って「チャンピオンRED」2月号を買う。目当ては「絢爛たるグランドセーヌ」で、ウィーンでの代役の舞台に成功したカナデのもたらしたバレエ仲間たちへの波紋、という回だったが、一番強くライバル視しているさくらの反応が相変わらずで、共に育っていく仲間たちという感じが良かったなあと思う。

今回はちらっと読んだ「冬嵐記 福島勝千代一代記」という作品が面白く、まだ4話だったのでバックナンバーで11月号の1話から読み直してみたのだが、へえっという感じで面白かった。この作品は「小説家になろう」で話題になり単行本化された作品のコミカライズということのようだけど、福島勝千代=北條綱成という実在の戦国武将を主人公にしているのだけど、実は現代の43歳の男が死後転生して6歳の勝千代になったという設定になっているわけである。だから「6歳とは思えないような」落ち着いた果断な振る舞いで危機を乗り越えていくという話になっているのだが、1話から4話まではピンチの連続で、1話冒頭の今川家当主・氏親(実の父)との対面の場面に行くまでは気が抜けない感じになっている。

彼を守ろうとするヨネや段蔵、弥太郎のキャラもいいし、時々ご都合主義だなと思うところはあるにしても、実際のところこのように振る舞わなければ生き残れなかっただろうなとも思うので、そういう意味では事実と整合性のある物語になっていると思った。

氏親との対面が1519年だから、氏親の叔父であり「新九郎奔る!」の主人公である伊勢新九郎盛時(北条早雲)が亡くなった年ということになり、氏親の嫡子である義元が生まれた年でもあり、武田信玄が生まれるのが2年後の1521年なので、戦国時代前半の話ということになる。のちに早雲の子の氏綱に迎えられて娘婿になり、後北条氏の一族・玉縄北條氏を継ぐようなのだが、今後の展開の楽しみもあるのでまだあまり調べないようにしようと思う。

それにしても、当時の武将たちが割合簡単に養子をもらっているのもちょっと面白いなと思った。上杉謙信の後継争いの一人になる上杉景虎は北条氏康の七男であり、後継者になる景勝(謙信の姉の子)の姉を妻としているわけだが、割と奇異に思っていたのだが、他氏から一族に迎えられる例が他にもあることを知っていくとそういうものだったのかというふうな気はしてくる。今後の展開も楽しみにしたい。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/eda63e12a7badc833ec4ad8b7645620f1639436b

昨日の出来事で印象が深かったのが二つ。一つは、日銀の政策決定会合で政策金利が0.75%に引き上げられたにもかかわらず円安が進んだということ。これは高市政権の積極財政政策への懸念というものが円安傾向をもたらしていたのが、実際に金利が引き上げられるともう織り込み済みにされてしまった、ということだという解説があった。この辺りは投資家の思惑というものが左右するからなんとも言えないのだが、0.75%は30年ぶりだと言ってもその数年前には数%の金利があるのが常態だったわけだから、それに比べればまだ金利はかなり安い。ただ、金利が実質ない時代が続いたので、国民の間での対応が戸惑いが起こるのは仕方ないかなという気はする。金利高・円安というのはまあいい状況ではないから、早く経済の回復を堅調にすることが大事だろうと思う。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2892581b74e161644b675b8d05a78b5be36d1e42

最近の傾向で気になるのは、人民元に対しても円安が進んでいるということで、これは中国政府の思惑はどうなのかと思ったのだが、中国政府は基本的に元高をあまり歓迎はしていないようなので、現在の傾向は中国政府がそんなには関係していないのかなとは思う。ただこの辺はまだあまり研究されてない感じはするので観察していく必要はあるのではないかと思った。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/1e49e764c03bf5715ee78c006111b84bf89c563c

もう一つ気になったのは台北における無差別殺人事件。犯人は兵役逃れで指名手配中の27歳だったというから、対中関係の緊張の中で起こった事件と考えて良いのだろうと思う。彼が本省人なのか外省人なのかなど、背景はよくわからないのでまだなんとも言いにくい面はあるが、台湾の人々の受け止めもまだ出ていないのでその辺もまだよくわからない。

https://www.rti.org.tw/jp/news?uid=3&pid=181991

事件が起こったのは台北駅と中山駅の周辺とのことだが、報道ステーションで後者を日本語で「なかやまえき」と読んでいたのが気になったのだけど、電車内の車内アナウンスでは日本語放送は「なかやま」と読んでいるらしく、へえっと思った。

当然ながらこの中山の名前は中華民国の建国者である孫文の号である「中山」に由来しているわけだが、元々この号も孫文が日本亡命時代に名乗っていた「中山樵(なかやま・きこり)」という偽名に由来しているところがいろいろとややこしい。東アジアの歴史を象徴するような名前ではあるなと思った。

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「謎の平安前期」69ページまで。春澄善縄という学問を修めたことで参議・従三位の公卿にまで成り上がり、「続日本後紀」の編纂にも携わった人物についての話が面白かった。彼は渡来系で伊勢の員弁郡に定着した氏族の出身で、郡司の家系だったという。そうした地方出身の人物が藤原良房ら藤原北家が勢力を強めていた時代に学問の力で成り上がり、モノホンの貴族にまで成り上がったというのはやはりすごいことで、中央の学問家系である菅原氏などに比べても特異な例だろうと思う。

これは著者が三重県の研究機関にいたから見つけられたことでもあるようなのだが、逆に言えばこの時代の郡司層はまだ財力を傾けてこうした秀才を教育するだけの力があったということになるわけでもある。彼は怪異のようなものを好んで記録したようで、それは陰陽的な考え方からそうした兆しを見つけることを政治に反映させようとしたのであるらしく、ある意味伝説や民話を収集した柳田國男などにも通じるものがあるように思ったが、逆に言えば彼の怪異趣味というかオカルト趣味みたいなものが平安貴族の迷信深さにつながったという指摘もしていて、歴史への影響の残し方もいろいろあるものだなと思ったりした。

こういう学者たちが「源氏物語」の少女の巻あたりでは笑い物にされたりしているわけで、この間の王朝における彼らの地位についてもいろいろ考えるところはあるが、その辺りはまたこの本を読んでから考えたいとも思った。

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