地始凍/仲代達矢死去:シリアスな特権性が狂に至る求道の人/Suicaのペンギンと著作権/台湾有事と日本のスタンス/小野田大臣の爽快さ/山本拓氏の受勲と路線違いの政治家夫婦

Posted at 25/11/12

11月12日(水)晴れ

今朝の最低気温は0.2度。昨夜は少しお土産にもらった日本酒を飲んで、入浴してから寝たが、朝は布団の中が少し寒くて目が覚めたかんじ。羽布団に毛布を一枚かけているのだが、もう1枚増やそうと思う。今日は二十四節気では「立冬」の七十二候の「地始凍」。フロントガラスも凍っていた。世間的には晩秋であり、地域的には初冬の観もある。北海道ではもうかなり雪が降っているようで、短い秋はもう走り抜けてしまったということだろうか。

昨日はいろいろ部屋の片付けなどしたり。お昼前には銀行に行って資金の補充をしたり西友へ行って昼ごはんを買ったり。「福音派」も読んでいるのだがとりあえず感想は後で。今は日本の観察に関心が行っている感じ。いくつか書いてみる。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20251111-OYT1T50214/

仲代達矢さんが亡くなった。夜の報道ステーションでもこれがトップニュースだった。仲代さんは私が演劇をやっていた80年代にはすでに大御所という感じだったし、無名塾ももう始めていたと思う。私はあの頃の俳優の中では平幹二朗さん・山崎努さんというあたりが好きで、仲代さんや加藤剛さんはそんなに好きではなかったのだが、それはどういうことなんだろうと考えてみると、やはり仲代さんの纏うシリアスさみたいなものがあまり好きではなかったのかなという気がする。「シリアスさ」を纏う特権的身体というか。悪くいえば陰気だということだが、そっちの方向への「狂」のようなものを強く感じたことは確かだなと思う。ちゃんと見ているのは黒澤明監督の「乱」くらいだと思うが、追悼映像などを見ていても「陰気にギョロつく目」という表現は当てはまるなと思う。ずっと真摯で求道的であり続けた気がするが、もう少しそういう人ならでのフラみたいなものが見たかったなと思うのだけど、その道を選択しなかったのも彼の生き方なんだろうなと思う。ご冥福をお祈りしたい。

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https://digital.asahi.com/articles/ASTCC1477TCCUTIL02ZM.html

Suicaのマスコットキャラであるペンギンが2026年度末で「卒業」するとのことで、ネットでは「なぜ?」の声が強い。マスコットキャラといえば最近ではミャクミャクが評判になったが、Suicaのペンギンの人気もいまだに高い。「鳥のキャラクターを止めると企業が衰退する」というジンクスがあるらしく、JALやイトーヨーカドーの例が挙げられていたが、ペンギンはまあ鳥なんだが「スイスイ自動改札を通過できるICカード」を使いこなすペタペタ歩くペンギンという発想は割と非凡なものがあったように思う。

https://www.advertimes.com/20251111/article521499/

このキャラは元々絵本作家の坂崎千春さんの絵本から取られたものだということで、そういう点でも著作権的に難しいところがあった、という話もある。ただこのキャラクターはそうしたところに関わらないある種のJR東日本の財産でもあるし、何億円出してでも買い取るに値するものだ、という考えもあるのではないかという気はした。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/407b60c3913ca210e680ec03150f44151248d1b7

高市首相の「台湾有事と存立危機事態」発言をめぐるやりとりがかなり活発になってきた一方、中国の大阪総領事の「高市首相の首を斬れ」発言が問題になり、「ペルソナノングラータに指定して追放すべきではないか」といった意見も出てきている。トランプ大統領は今のところ静観の構えのようだが、高市首相自身も目立った発言はしていない。中国側は満洲事変の発端となった柳条湖事件を引き合いに出して高市発言を批判し、結果的に総領事発言を擁護しているわけだが、少なくともいい印象は与えないだろう。黙殺して総領事に変な(反日の)勲章を与えない方がいい、という意見もあるが、どのように推移するかは見守りたい。

ただ、台湾有事になったら当然ながらシーレーン防衛が危うくなり、そうなると日本経済が存立危機事態に陥ることは間違いない。中国側の戦略として、日米が台湾危機事態において協力するかどうかが大きな分岐点だと見ているようだから、日本側も無視はしないというシグナルは必要なことだと思う。まあ言葉の応酬で済めば良いのだが、中々に中国の侵略の生臭さはきな臭い雰囲気を呼んでいる。

引用したYahoo!の元記事が朝鮮日報(韓国の保守系紙)なのは特に意図はないが、日中両国を等距離的に見ている感じがこの文章の内容には相応しいかなと引用した後で思った。

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小野田大臣の記者会見に関するツイートを3つ。

https://x.com/mi2_yes/status/1988064624097529878

https://x.com/mi2_yes/status/1988061999402807595

安倍元首相暗殺事件に関する問題をめぐって。小野田大臣は「テロリストには何も与えるな。名前もだ」という姿勢を強調しているが、これはテロ対応の原則だと思う。岸田内閣での対応が酷すぎたのは今更だが、統一教会がどうたらというのは暗殺という行為の重大性とは切り離して考えるべきだし、統一教会に対する社会的政治的制裁はすでに進んでいるのだから今後は特に考慮する必要はないと思う。また元首相が凶弾に倒れるという痛ましい事件については日本の民主主義を守る上でも忘れるべきではない事件だから、小野田大臣のコメントは全く適切だし今までの対応がおかしかったというべきだろうと思う。

https://x.com/sxzBST/status/1988084613638688951

こちらはオタクならではの視点が反映されていてネットでは共感を呼ぶだろうと思った。まさに日本のコンテンツの強みは対価を求めない膨大な人たちがいるという裾野の広さにある、というのはその通りだし、そういう人たちがAI学習を拒否するというスタンスを尊重する姿勢を政府が明確に示したのは良かったと思う。問題は山積しているとは思うが真っ当な姿勢を貫いて頑張ってもらいたい。

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https://x.com/don_mai_don_mai/status/1988144391287173576

高市首相の夫君の山本拓氏が勲章を受章し、天皇陛下から親授されるとともに高市首相から勲記を手渡される場面。これはなかなかほっこりするなと思う。政治家夫婦というと「同志」という感じが強いが、彼らは「政治的路線の食い違い」で一度離婚していて、その後再婚している。政治的路線の違いを越えてでも夫婦でいたい、というのはなんというかほんわかとする話だし、お互いがお互いを貫いて妻の方がついに日本で最初の女性総理大臣になったというのも感動的な話だなと思う。日本はそういう国だというのを再び認識できたのは良かったなと思った。


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