南山城の道の駅と月ヶ瀬梅林を訪ねてお茶と頼山陽の資料を買う
Posted at 25/11/10
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11月10日(月)曇りのち晴れ
昨日は大雨に見舞われたが、今朝はだんだん晴れてきて、今は晩秋/初冬の弱い陽光が見えている。金曜日が立冬で土曜の朝はフロントガラスが凍っていたが、昨日は雨だったので気温が高く、今朝も凍結はしていない。最低気温は7.4度、最近にしては少し高めだろうか。
昨日は旅先で起きて雨の中、朝散歩に行ったのは昨日も書いたが、ホテルの朝食を摂っていろいろ準備。チェックアウトの前にロビーの売店でおまんじゅうを買ってお土産にした。少し前に動画で見た道の駅に行こうと思って雨の中を車で走ってずっと行くと、どんどん山の中に入っていく。そんなに車は多くなかったが道が悪いところがそれなりにあって舗装されている国道なのに水溜りになっているところが何箇所かあった。
そんなにかからずに道の駅(道の駅お茶の京都みなみやましろ村)について、いろいろ見て回る。雨の日の割には車も多くてどこからきたのかと思うが、大阪などのナンバーが多かった感じがした。盆栽それ自体やその材料などを売っているのが珍しい感じがした。メダカとかも売っていて、遠距離でなければひとつ買っても良かったなと思ったが、なかなかそうもいかないかなとも思う。地元産のお茶を一つ買う。少し高くなったところに駅があって、どこだろうと思って調べてみたら関西本線の月ヶ瀬口駅。まだ時間があったので、そういえば月ヶ瀬って行ったことがないなと思って行ってみることにした。
山の中の道を南に降りていくと細くて対向車とのすれ違いが難しいところが所々あったが、小さな集落があって郵便局などあり、今調べたら田山という集落だろうか。阿弥陀様の磨崖仏などもあるようで、諏訪神社があったのが印象に残った。鬱蒼と木々や草むらが続くところが多かったが、角を曲がるといきなり整備された茶畑が何度も出現し、確かにお茶の里なんだなと思う。しばらく行くと奈良県に入ったが、今は月ヶ瀬村も合併によって奈良市になっているようだ。
道の突き当たりに「奈良市月ヶ瀬梅の資料館」というのがあったので、駐車場にあったトイレを借りた後、入ってみることにした。親切にいろいろ説明していただき、紅花染に使う「烏梅(うばい)」の原料として梅を植えた経緯などを知った。もともと江戸時代のことで、その結果梅林の風景が有名になり、文人墨客が訪れるのようになったのだという。2階にはそうした人たちの揮毫した書や資料もあったし、1階の本棚には先日読んだ(あまり読めなかったが)大室幹雄「月瀬逍遥」の本もあり、いろいろと繋がった。京都や奈良からそう遠くないこうした深山幽谷のような場所に梅の名所があるというのは、評判になっただろうなあと思う。明治以降は烏梅の需要がなくなると一時廃れかけ、梅の木を切って炭にしたりしたという話も伺ったが、保存を説く人が現れ、今につながるのだという。
月ヶ瀬梅林を有名にしたのは津藩士で文人としても知られる斎藤拙堂(1795-1865)の著した「月瀬記勝」だそうだが、それが出版されたのが伊賀上野で、この本の板木が資料館にも展示されていたが、記事を読むとかなり大きな発見だったのだという。出版した書肆はその後奈良市に移り、先代が亡くなって店じまいをする際に板木が発見されたのだという。記事を読んで大きな出来事だったのだなと思った。
https://www.sankei.com/article/20220313-QE72GBYMP5OT7NKEPK5ZPURB7Y/
あまりそういうことを知らなかったので自分が知っていた頼山陽のパンフレットを買ったのだが、山陽は斎藤拙堂が行った話を聞いて自分もぜひ行ってみたいとその翌年に訪れた、と説明していただいた。当時の文人たちの交流が面白いなと思った。
まあ11月だからもちろん梅は咲いていないのだが、梅の時期には大混雑らしいので鄙びた風景も良いなと思いつつ資料館を後にした。そのあとは山の中の道を下って行ったが、割とすぐ名阪国道に出て、友人とツタヤで待ち合わせをして食事に行った。
その友人に最後に会ったのは日本橋でクロアチア料理を食べた時だと思うのだが、彼はそのことを覚えていなくて行ったっけ?と聞くのだが私もかなり前のことなので自信がない。いずれにしても10数年ぶり以上のことである。いろいろな話をして面白かった。
2時過ぎに別れて帰宅の途に。行きと同じく名阪国道で伊賀SAで休憩、その次は東名阪の御在所で休憩した。行きに工事渋滞になっていたので四日市ジャンクションから伊勢湾岸道に入るつもりだったのにナビがうまく機能せず入り損ねてしまい、渋滞も嫌なので次の桑名インターで降りて下道で湾岸道を目指したのだがどうもよくわからず、結構苦労したがみえ川越インターで乗ることができた。
東名阪とはかなり風景が違って、揖斐長良川を渡る橋梁と木曽川を渡る橋梁も湾口に近いので川幅が広く、風も強くてドキドキした。ナビは飛島ジャンクションで左折せず直進するのを指示してきたがもう信用しなくなっていたので左折して名二環に入る。今調べてみると東名阪とのジャンクションである名古屋西と飛島の間が開通したのは2021だとのことで、私の車のナビのデータ源のCD-ROMがそれ以前から使っているものだから、データがないということのようだった。
清洲ジャンクションまで走るともうあとは行きと同じコースなのでナビを信用してそのまま走る。ただこの辺りでガソリンがあまりないことに気づき、ちょっと慌てる。名阪に乗る前に給油しようと思っていて忘れていたのだ。とりあえず名古屋高速16号を一宮ジャンクションまで走って名神高速に乗り、尾張一宮PAで休憩して調べてみたら小牧から中央道に入って17キロの虎渓山PAにスタンドがあることがわかり、そこまでは走れそうなので頑張って走った。行きも思ったが中央道の岡谷と小牧の間は工事区間が多く、帰りも多治見の手前から一車線に規制されていたが、あまり飛ばすと燃費が落ちるかも、とかまで考えながら走って無事到着して給油した。リットル205円とのことなので普段入れているところより40円近く高いが背に腹は代えられないので3000円分入れる。ほっとした。
そのあとは雨の日暮れ後の中央道を順調に走る。神坂PAで休憩、8.6キロの恵那山トンネルが全線規制されていたのは気を使ったが、長野県に入ってからも規制区間はあった。阿智PAと駒ヶ岳SAで休憩し、あとは頑張って走った。地元に降りてから買い物に行ったり夕飯の準備をするのも大変だなと思い、地元のSAで温玉焼肉丼を食べ、朝食のパンを買って、スマートICから降りて地元に帰り、職場でちょっと用事をして帰宅。着いたのは7寺半ごろだったから、5時間強だったか。帰ってからはなんとなくいろいろやってるうちに眠くなったので早く寝ることにした。本当に普段の生活とは違う時間を過ごして、気分転換にはかなりなったなと思う。
***
昨日更新された「ふつうの軽音部」86話「嵐が迫る」についても書きたいことはあるのだが、今日はここまで。紀行文というより記録文ではあった。
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