満天の星の朝/「ふつうの軽音部」88話「春浅き日々を降りる」:純の「ふつうの転落」と冷めてるように見える鷹見の熱さ/中国のあからさまな文化弾圧と権威主義下での文化/東京高裁の妥当な判断

Posted at 25/11/30

11月30日(日)晴れ

今朝は昼前に下北沢に行く予定があり、東京の家からは1時間以上は見る必要があるので早めに東京に行こうと思っていて、起きたのは3時半だった。洗い物をしたり準備をしたりしながらブログを書いているが、こういう時に限ってファンヒーターの石油が切れたりするので真っ暗な中、外のタンクに給油に行ったのだが、思ったよりいっぱいに入れてしまって玄関でタンクを置いた時に少しこぼれてしまった。床を拭いたりしてさらに仕事が増えたが、逆に言えばそれだけ満タンにできたのでよかった、ということにしようかと。

というくらいに入れてしまったのは実は暗いのでライトをつけようと思ってiPhoneを持って外に行き、iPhoneのライトで照らして操作したのだが、入れている間に少し「ふつうの軽音部」の更新を読んでいたからで、まあ真っ暗な0度の屋外で読むものでもないのだが、内容的にはなかなか辛い展開になっていた。タンクを運んでいる時に空を見上げたら満天の星で、オリオンが西に傾いていた。

https://shonenjumpplus.com/episode/17107094912394187229

「ふつうの軽音部」88話「春浅き日々を降りる」を読んだ。以下完全ネタバレなので気になる方はまず上のリンクから作品をお読みいただければと思います。

水尾の目の前で交通事故に遭い、足を骨折してリハビリに励む純。レイハと水尾の前では気丈に振る舞うが、大変なリハビリと部活復帰の難しさ、それに「レイハは水尾を好きなのではないか」という思いの中でどんよりとしていく。この辺りの描写が、本当にあるだろうなあこういうことは、という展開。

その隙をついてくるのが「中学の悪い先輩」だというのも本当にありがちなことで、そこでつい手に取ってしまったタバコを運悪く薄々純のことを嫌っていた同級生に写真を取られてしまい、SNSに上げられてしまう。地元のヤバい噂を上げる系のSNSの名前を忘れてしまったのだが、そういうものがあった気がするが、そういうことだろうか。それによって純の悪い噂が一気に校内に広まり、レイハはそういう噂をしている「弱い人たち」に対して強烈な悪い印象を持つようになる。そしてバレてしまった純は開き直ってしまい、自分からタバコを吸うようになって「そんな弱い人じゃなかったのに」というレイハに心ないことを言ってレイハを傷つける。

そんなことをプロトコルの他の3人の前で告白する水尾は、純がついに犯罪を犯して逮捕されたという話をレイハに聞かされて(これは前話)、指が震えてギターが持てない状態になってしまったわけである。

前話までの展開で、この合同ライブ編の話の出演順はレイハたちの「ギャルを囲む会」の後鷹見・水尾たちのプロコトルがあり、最後に水尾のことを好きな主人公・鳩野たちのはーとぶれいくという順番なので、前話を読んだ段階では鳩野が心配して出演順を自分たちと代わろう、というのではないかと思っていたのだが、そうではなく鷹見が「3人でライブをやるからそれを水尾に見てほしい」ということになって、コメント欄でも鷹見の株が急上昇する展開になっていた。

田口の不運に続いて水尾の離脱という危機の中で、水尾を労り出場を辞退しようという遠野に対してあえてリードギターなしで演奏しようという鷹見が何を水尾に、そしてレイハに、あるいは谷九軽音部に、そして七道軽音部に示したいのか、その辺が一気に興味深くなってきたわけである。

華やかな女子であるけれども「弱い人たち」に軽侮の念があり、それゆえだろうクラスからも浮きがちなレイハと、母親が水商売で自分自身は明るく振る舞い、お節介なくらい水尾にも関わってくるが故にある意味クラスで疎んじられてしまうところもある純、それにイケメンだが内気で家も裕福とは言えず友達も少ない水尾の3人が仲良くなったのは、ある意味「孤立しがち」なところがあったかもしれないなと思ったり、またある種の逆境にあっても明るく振る舞っているが故に心に暗い部分を抱えていた純の苦しみを、わかってやれなかったということに気づいてどんどん落ち込む水尾と、逆に順に心ないことを言われたからこそ余計「弱い人たち」を憎むようになったレイハという造形がこれだけの端的に明確にされたのはなんというか神業に近い気がした。

そして前話でトゲトゲピーナッツの演奏をレイハにディスられ、谷九軽音部の名誉?のためにレイハを見返してやろうという意図を持っていた鷹見が、今度は「水尾の心に届けるために」演奏をすると言い切るわけで、この辺は「白けているように見えるが実は熱い男」である鷹見の真骨頂が現れていて、かなり感動する。あとは文字通り演奏の競い合いになるのだろうと思うが、先の展開が楽しみである。

***

昨日の出来事で画期的というか、時代を表していると感じられたことが二つ。一つは同性婚を認めていない民法の規定は違法だとする訴えを、合憲判断をして退けた東京高裁判決。

https://x.com/ishizakinyaoon/status/1994725089032769917

まず憲法二十四条における「両性」は男女を指しているという常識的な判断が下り、よかったと思うと同時に少し意外の念があった。というのは憲法学者の間でも実務者の間でもそういう判断は主流ではなくなった、という話を読んだことがあったからだ。しかし私自身、もしそこを変えるなら憲法を改正すべきだと思っていたので、これは良い判断だったと思う。

これから最高裁の判断ということになるだろうけど、この東京高裁判断はしっかり踏まえてもらいたいものだなと思う。

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もう一つは上海の日本人の公演における演奏中止・退去事件。

https://x.com/DrewPavlou/status/1994583129324245120

https://x.com/zuoyeben/status/1994433784989761914

https://x.com/Cait_Sith_co/status/1994631371189620954

中国は反日姿勢を強めているが、上海での公演で演奏中に日本人歌手を退去させるということまでやったのは世界に衝撃を広げているように思う。当然ながら演奏内容に問題があったわけではないから、日本人歌手だから、というだけの理由だろう。こういう全体主義国・権威主義国における文化というのは常に弾圧との戦いであるということがよくわかる出来事だった。

一方で、日本製フォトレジストの禁輸が中国の半導体産業に打撃を与えているという話。

https://x.com/superwangbadan/status/1994433356613013896

https://x.com/nthusharon/status/1991800179897585972

こういうことがあるから素材産業のような基礎的な産業は大切にしないといけないのだなと思う。

しかしそのような日中対立の中、あるいは全体主義的体制の中にも文化はある、という話。

https://x.com/yaoshunshyo/status/1993702476554571819

こういう話はよくわかるし、日本にだって表現弾圧がないわけではない、特に今はポリコレ権力方面からの弾圧は酷いので、文化というものを大事にすること自体は大事だと思う。

ただ安全保障問題と絡んでくると、文化交流といって日本にやってくる中国人の一部には当局の意図を含んでくる人たちも当然いるわけで、そのあたりからの精神的懐柔みたいなことも当然起こる。そういうことはゾルゲ事件などの経緯を見ても、完全に防げるわけではない。

これはある意味自由主義国の構造的な弱点だとも言えるわけだけれども、なんというか弱いところがあるからこそ生きているものは美しい、みたいな話もあるわけで、そういうものに対処する法律等をしっかり整えた上でより文化の花を開かせ、またできれば交流も深めていくという難しいことに挑戦していかなければならない時代なのだなということは改めて思った。

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