高市政権で活躍する若手女性議員:鈴木貴子さんと小野田紀美さん/皇室制度の名称に関しては先例・有職故実を重視すべき/「新プロジェクトX」:平成日本企業の新しい神話/警官の拳銃ではクマは倒せない

Posted at 25/10/26

10月26日(日)雨

昨日は午前中ブログ/noteを更新した後、母から電話があって知人の住所が知りたいというので年賀状の宛先リストを持って施設に届けたら、トイレットペーパーがもうないと言われて昼食と夕食の買い物をするついでに西友に行ってトイペを買って施設に届け、帰宅。お昼を食べてから出かけた。

https://www.nhk.jp/g/ts/D8K46WY9MZ/blog/bl/pG0VrRBgkl/bp/pKY4Rx7y3N/

昨日はまっすぐ帰宅し、夕食を食べながら「ブラタモリ」の蔵王の回と「新プロジェクトX」の東京湾アクアラインの回を見た。ブラタモリはいつも楽しみにしているのだけど、「新プロジェクトX」は正直いってこんなに見応えのある番組になるとは思わなかった。高度経済成長も終わり新しい「神話」みたいなものはもう生まれないのではないかと思っていたけれども、確かに「初音ミク(ボーカロイド)」とか「アクアライン」のような平成になってからの日本企業の成功や大規模なプロジェクトみたいなものは少なからずある、ということに目を開かせてくれたのは番組の成功だったと思う。アクアラインはまだ走ったことがないのだが、こういうのを見ると一度通ってみたいとは思うなと思った。

https://www.web.nhk/tv/pl/series-tep-P1124VMJ6R/ep/KG9XG4RGZ8

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政治周りのことをいくつか。高市政権が成立して最初の週が終わり、週末からは外交日程が始まった。国会においては高市総理の所信表明演説に対するヤジがツイッターで炎上するなどしたのが印象に残るが、これは高市早苗という政治家に対する国民の期待の表れなのだと思う。高市さんの話を聞きたい、と思っている国民が野党のヤジによってちゃんと聞けない、というのがフラストレーションになってしまったということだろう。野党側にもそうした面で適切に対応してもらえると良いとは思う。

それから高市さんが自民党新総裁に当選した4日以降、党内の人事が行われ、また21日の総理大臣指名以降の内閣人事を見ていて、印象に残るのは若い女性議員の活躍ではないかと思った。

https://x.com/_SuzukiTakako_/status/1982011613717901420

一人は広報本部長の鈴木貴子さん。彼女は「鈴木宗男氏の娘」という印象が強いが、宗男氏とはまた違ったタイプの政治家ではないかと思う。父親譲りでロシア寄りに感じられることに懸念は持っていたが、総裁選前に旧茂木派ないでの「総裁選前倒し」に奔走する姿が捉えられた頃から「政治家らしい政治家だな」という印象を得たのだが、広報本部長になって、「重要な記者会見を全文公開する」という今までにない試みを行うことによってネットの政治ウォッチャーの絶大な支持を得たように思う。

https://x.com/onoda_kimi/status/1980843919706583239

今までも「マスコミによる印象操作」はささやかれていたが、総裁選の際に時事通信のカメラマンが「支持率下げてやるw」と発言した生映像が公開されていたために炎上し、マスコミの政治報道はさらに一層「偏向報道」という印象を強めた。そこに攻勢に出たのが鈴木さんで、重要なインタビューや会見を質問した記者の所属や氏名まで公開することで誰がどんな食い下がり方をしたのかなどが明らかになり、「新聞よりも自民党広報の方が信頼できる」という印象を与えることに成功したわけである。これは「自民党は隠蔽的」「よらしむべし知らしむべからず」だ、という従来の印象を180度転換するもので、返ってメディアの報道や取り上げ方が「ためにする」ものであるという印象を強く与えるようになった。まさにコロンブスの卵である。政府自民党側、つまり権力者側にとってむしろ公開する方がマイナスにならない、ということを実行したのはある意味パラダイム変換というか、コペルニクス的な展開だと言えるのではないか。もちろんそこも権力の狡知だと言えばそうなのだけど。

https://x.com/onoda_kimi/status/1980843919706583239

もう一人は経済安全保障等担当大臣の小野田紀美さん。長身でアメリカ人とのハーフで強い印象を与える女性議員であり、Twitterなどでも活発に発言してきたし、今何が国民に評価され何が落胆されるかというようなことを的確に掴んでいるように見える。これは小野田さんだけでは多分なくて、立憲民主党や公明党の側が従来の政治的文脈から全く抜け出られていないのに、参政党に脅かされて右派の基盤が危うくなっている自民党だからこそ、「何が国民に評価されるのか」に敏感になっている、という面はあるだろうと思った。

もちろん高市さんや片山さんを含め、ベテラン女性議員の活躍はこれからが本番だと思うし、男性議員でも農水大臣に就任した鈴木憲和氏など、「今時の若者」感があって面白いなと思っている。あまり注目されていないけれども高市内閣は初入閣が10人いて、その意味でも刷新感はある。期待したいところである。

人事を全体的に見て、やはりいろいろと練られた物が打ち出されてきたのだなという印象がある。高市内閣は極右だなんだという批判が強いけれども、そうした言説の影に隠れがちであるけれどもやはり女性初の総理大臣だということのインパクトは結構内外にある。多分左翼リベラルの人たちにとっては高市さんはいろいろな意味でノイズのような存在だと思うし、それ故に腹立たしい存在だとは思うのだが、少なくとも論ずるに値する人であり内閣であろうとは思う。

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https://x.com/NAKAHARA_Kanae/status/1981647680284799259

これは平成末以降の皇室に関する新たな展開について、特に名称の面で時流におかしな形で配慮した名称が増えているという問題提起なのだけど、実際私もいろいろと懸念を持っていて、この論評は重要だと思った。

私は保守だということもあるが、皇室制度というものについては君主制度一般について言えることとして「有職故実」、「先例」を重視すべきだし、日本がどのような歴史的経緯を辿って今日に至ったかということを体現している存在であるわけだから、歴史的背景のない名称は避けるべきで、皇室や日本の歴史との整合性を考えるべきだと思う。これは女帝の可否などについても言えることなのだが、そちらについては議論があっても名称についての議論があまりないことは懸念を持つ部分だなと思う。

結局難しいのは、連綿と続いてきた皇室制度は平安時代から院政時代のものが江戸時代まで受け継がれてきたのが明治維新とその後の宮中改革によってかなりの部分が伝統とは異なったものになったという面があるということで、その辺りのところはいわば「世界的な基準」に合わせての変化ということであるからやむを得ない面は大きかったと思う。女官制度であるとか皇后はお一人であるとかは昭和天皇が強く推進されたことでもあり、それはそれで良いと思う。

女帝の可否については、維新以前は当然ながら男子優先ではあったが、中継ぎでの女性の即位というのは江戸時代には二例あったし、奈良時代以前に遡れば特に不自然なことではなかった。もちろん天皇や皇太子の娘や妃であり自身も皇族であるという条件はあったわけだが。明治以降になって「大元帥」の地位を天皇が担うことになったがゆえに「皇統に属する男系男子」に限定されたわけだが、その辺りも含めて「明治以降の皇室のあり方」については議論の上である程度配慮があるとは思うのだが、江戸時代以前からの伝統に対する配慮がやはり足りないように思う。

その例として「上皇后」という名称が挙げられているが、普通に考えるとこれは「上皇の后」ではなく、複数いる皇后の中の最上位者、という意味になるだろう。まず「上皇」という名称自体に問題があるからこうなるわけで(伝統的には太政天皇というべきで、上皇というのは略称だろう)、天皇という号が今上天皇とかぶるから良くないとか、皇太后にしても亡くなられた天皇の后という印象が強いからなどというのは浅薄に過ぎるように思う。これは退位というのが明治以降はなかったからそうなっただけのことで、伝統的には「先の皇后」という意味なんだ、ということを周知すれば良いだけだと思う。

それをあまり適切でない伝統にない名称を作り出して奉るというのは、おそらくは名称の設定に携わった「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」の参加メンバーに日本の前近代の皇室史を研究する歴史学者が誰も加わっていないことが大きいのだと思う。御厨貴氏は近代史だし、山内昌之氏は日本史ではない。やはり歴史との齟齬からくる違和感がすごいわけで、この辺りのところはもう少し議論されても良いと思う。

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https://x.com/nhk_news/status/1981824783714246807

日本中で問題になっているクマの被害だが、こうした通達を警察庁が出したのは良かったと思うのだけど、警察でも普通の装備品ではクマを止められないというのはかなり重要なことで、自衛隊が出るわけにはいかないだろうからむしろ警察の中でも猟銃・ライフルを使える部隊を作って対応できるようにした方がいいのではないかと思った。この辺りは新内閣でも議論してもらいたいところだが、まずは総務大臣や農林水産大臣あたりからの問題提起になるのだろうか。

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文章の題材選びについて、ということについて書こうと思ったのだが、ちょっと時間がなさそうなのでまた改めて描きたいと思う。


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