3つの「信じられないニュース」:大谷の大活躍、ルーブル強盗、「グエー死んだンゴ」の起こした大きなうねり/「グローバルヒストリー」の必要性と課題

Posted at 25/10/20

10月20日(月)曇り

朝方は雨が降っていたが、大体上がってきたようだ。今日から庭の手入れで庭師さんが入るので、少しばたばたする感じはある。

昨日は午前中家の中でいろいろやっていて、午後は松本に出かけるつもりにしていたのだが、昼過ぎに庭師さんから電話があって梯子を運びたいというので車の移動などし、来てもらった時に少し打ち合わせをした。その後で母の古い友達の奥さんという人から電話があって、施設に行ったけど会えなかったとのことで、お見舞いだけ職場の方に置いていく、ということで、お悔やみとお礼を言った。今朝母と電話が通じた時にその話をしたら、その人のことはよく覚えていて、地元から慶應に行った人だと言っていた。最近母もいろいろ衰えた感があるのだが、そういうことはしっかり覚えているのだなと思ったり。

午後出かけて職場でお見舞いをピックアップし、隣町の図書館で本を返却して、そのまま高速に乗って塩尻北インターまで行き、19号で南松本まで行ってみた。高速は順調、19号はそれなりに渋滞したが、思ったよりは時間はかからなかった。庭師さん達に出すお茶の準備のお菓子を買った。そのまま下道で松本市内に出て、久しぶりに丸善に行った。いろいろ本やマンガを見てみたが、目に止まった水島司「グローバル・ヒストリー入門」(山川出版社世界史リブレット127、2010)を買った。

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グローバルヒストリーはそのまま訳せば地球史あるいは世界史だが、要は西洋中心史観を相対化して世界の歴史を組み立て直すということであり、また文献的なものだけでなく気候の変化などの自然科学的な部分も取り入れてみていこうということだと思う。この流れは日本の歴史学にもそれなりに入ってきていて、「荘園」などを読んでいても高温期と低音期の移り変わりが干害や冷害などになって現れているのがよくわかり、より立体的な歴史が組み立てられることにつながるなと思う。

特に重要なのはアフリカなどの諸国が成長してくるにつれ、「自分たちの歴史」が必要になってくるということで、アフリカでは口承伝承を生かした歴史の組み立ての試みなども行われているけれども、より広い世界の中での自分達の歴史の位置付けというのは今後ますます必要になってくるだろうと思う。

日本では有史以来「中国・朝鮮半島との関係」という問題が常にあり、戦国期以降、特にペリー来航以降は欧米との関係も問題になって、日本史と中国史を中心とした東洋史に加えて列強の歴史としての西洋史も取り入れることで3本だての歴史理解が行われてきたからそうした試みを早くからやっていた国だと言えると思う。

ただやはり国史・東洋史・西洋史各分野はまずは自分達が扱う対象を優先して調査してきたわけで、それを総合した世界史というものが本当に成立していたかは難しいところである。いずれにしても自国史は国民としてのアイデンティティに関わる問題だから必要なのだが、それを超えた中規模な範囲での地域史(アフリカ史、アラブ史など)や、世界史のイニシアティブ(まあ覇権と言ってもいいが)をめぐる歴史なども大きくは掴めるようなものは必要だろうと思う。

しかしその中で一つ重要なのは、歴史上は搾取と被搾取、虐殺その他ポジティブでない面も多々あるわけだし、またハザールとアシュケナージの起源などあるところではタブー視されているような研究テーマもあるけれども、そこをより客観的にみていくということと各国の政治的主張とまた別のところで研究すべきところ、また優越史観や被害者史観にのみ囚われないような考え方も必要になってくるだろうということである。特に被害者史観は今はいろいろ問題になり、「白人側」「先進国側」の反発も大きくなってきていると思われるので、「新たな公平」みたいなものも見出していく必要はあるように思われる。

本を見た後バスセンター地下のデリシアに行って夕食の買い物をする。米を見たが高いのでやめて夕食の買い物のみ。1時間ギリギリで駐車場を出て、高速で帰ることにした松本インターで乗ったのだが、行きにみた時に岡谷ジャンクション手前の上り線の工事渋滞がかなり長かったのと、その渋滞を抜けるのに60分という表示を見て塩尻インターで降りて20号で帰ることにした。九十九折、というほどではないけど対面通行の峠道なので運転に慎重さを要するが、速い車が登坂車線を走っていてなるほどと思った。まあ本当は良くないが、暗い時はその方が安心だろう。あまり混雑することなく岡谷に出たのでなるほどこのコースは帰りは下道の方が良いなと思った。

隣町の西友で米を買おうとしたがどれも5kg四千円を超えていたのでやめて、駅前のスーパーにダメ元で行ってみたら消費税がついても四千円を超えないものがあったのでそれを買った。なんだかんだ言っても米は高いがないよりはマシだし、まあ新米だから高いんだろうなということはあった。

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https://www.fnn.jp/articles/-/947746

ルーブル美術館に強盗が入ったという俄には信じられないニュースが出てきたが、重機を使ったかなり荒っぽい手口で、ナポレオン関係の宝石を狙った犯行だったらしい。強盗団が走り去った後に冠が落ちていたといい、これはナポレオン3世の皇后・ユージェニーのものだということで、相当傷んでしまったらしい。嵌め込まれていた宝石も落ちているのではないかとかいろいろと言われているが、こんなマンガのようなことが実際に起こるというのは、警備など様々な問題があったということなのだろうなとは思う。ルーブルなど、外から見た感じではそんなことができそうな場所には思えなかったのだが。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/28b76bbacd658ece3277ca89ebe269bb15a6e7c1

リーグ優勝決定シリーズ最終戦での大谷の活躍が衝撃を呼んでいるが、7回途中まで投げて10奪三振、打っては3本塁打というのは確かになかなか信じ難い話ではある。私はすぐ1967年に巨人の堀内恒夫投手が広島戦でノーヒットノーランを達成した時に3打席連続ホームランを打ったことを思い出したのだが、やはり60年台のプロ野球と2025年のメジャーリーグのポストシーズンの試合とでは注目度が違うということだろうか。

堀内という投手も実は打撃の良い投手で、通算でホームランを21本、二塁打を26本打っている。400勝投手の金田正一はホームラン38本、代打で2本ホームランを打っているのでそれには及ばないが、甲子園では四番を打っていたピッチャーも多いわけだし、今なら大谷のように二刀流が可能な選手もいるのかもしれないなと思ったりはした。

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ただ、ここのところインターネットで一番話題になっているのは「グエー死んだンゴ」というツイートだろう。

https://x.com/nkym7856/status/1978053179700060502

これは22歳で癌で亡くなった北大生の方とのことだが、亡くなる前に予約投稿してあったらしい。この潔い、死に臨んでもユーモアを忘れない精神に対して、多くの人が心を動かされ、心から「成仏してクレメンス」というリプを送っているのは近頃にない感動的な話だと思う。

ただ当然のことながら、22歳での死というのは痛ましい話であり、また生前交流がなかった人が葬儀などに出席するわけにいかないので、彼の死を悼んで多くの人が癌センターなどの研究・治療機関に「香典として」寄付を行なっているらしく、相当多くの額が集まっているようである。

https://x.com/the_m_r_p/status/1979516811084546141

当然ながら身内を癌で亡くした人も多いわけで、そういう方々も寄付を行なっているようで、これで日本の癌研究が少しでも進んでくれたらいいなと思う。

日頃は殺伐としたネットであっても、こういうムーブメントを起こせるくらいの余裕が今の日本にはあるのだなあと思うと、ちょっとホッとするニュースでもあると思った。

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政治の方は今日、自民党と維新の会の再協議が行われ、明日の国会で総理大臣が指名される見通しだとのこと。とりあえずはしっかりした体制で新しい内閣をスタートさせてもらいたいと思う。


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