高市新総裁の自民党税調改革は安倍元首相も出来なかった功績になるのでは/「頭を使う仕事の人たちの生産性を高める工夫」/近視乱視老眼/日記の面白さと「夜書く日記」と「朝書く日記」の性格の違い

Posted at 25/10/13

10月13日(月・祝 スポーツの日)曇り

昨夜は9時ごろ寝て、起きたら4時半だったので7時間半寝たことになる。割とよく寝たという感じで、感覚が結構リセットされてるのかなという気はするのだが、そうなると普段ノリで気にしないでいられる体のちょっとした痛みとかが結構気になったりして、なんというか人間の状態というのは難しいなというかめんどくさいなと思う。成長期というのは自分の弱さ、未熟さみたいなものが気になり、時にコンプレックスになるわけだけど、歳をとってくると今度は自分の衰えみたいなものも気になってくる。私などは自分の未熟さみたいなものもまだ気になる部分はあるから、まあ気になる部分が増えてきた、という感じはあるかなと思う。

こういうのは例えば視力などもそうで、私は結構近視がきついし乱視も入っているのでもともとかなり強い近視用メガネ(いわゆる牛乳瓶の底)をかけていたのだが、最近は、というかここ数年は近くを見るメガネ(つまり老顔用)も使っていて、元々が近視で乱視だからどの距離が見やすい、みたいなメガネになっている。運転の時はもっと遠くを見るので近視用眼鏡をかけるが、そちらだと近い距離がボケてしまうのでずっとはかけ続けられない。どちらも割と高くて二つとも8万円以上したと思うが、そういうわけで近視乱視老眼の三重苦だからもっと目を労るべきなのだが、スマホ時代になってちょっとした気分転換もスマホでゲーム、みたいになってしまっていてなかなか難しい。

目を使わないで済む楽しみがあればいいのだが、まあ音楽を聴くことくらいだろうか。しかし音楽を聴くのは主に運転している時だったり、何かをしているときにバックミュージック的に聴くことが多く、結局目は使っているなあと思う。もっと音楽に沈潜して聴く、みたいにすればいいということだろうか。

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渡部昇一「知的生活の方法」とか梅棹忠夫「知的生産の技術」を先駆とする「頭を使う仕事をする人たちにとっての生産性を高めるための工夫」みたいなものを昔からよく読むのだが、自分の中で一つエポックメイキングだったのはジュリア・キャメロン「ずっとやりたかったことをやりなさい(原題 The Artists Way)」で、これは自分の中の生産の工夫だけではなく、「自分がそれをやりにくくしているものは何か」をはっきりさせて、それにどう対処していくか、みたいな内容で、そういうことはこの本を読むまであまり考えたことがなかったから、かなり画期的なものに感じた。

日本ではどちらかと言えば「考えるための生産的な技術」みたいな側面の方向は結構発達していたわけだけど、それを妨害する何かをはっきりさせる、というのはあまりなかった。あったとしたら、それは仏教とか禅みたいな方向で、自分の中の煩悩がそういうものを妨げているのだという側面から、そういうものに負けない柔らかな思考と全てを引き受ける強固な覚悟を持つ、というような解決策になっていたのではないかと思う。キャメロンの方向性はそういう部分もあるようには思うが一つにはアメリカという国が日本よりもさらに社会的な拘束性の強い社会であることから、その拘束性からいかに逃れた位置を確保するか、というようなことも重要だというところからの視点が強いような気がする。

この辺りのところを今までそんなに客観的には見ていなかったので、その辺のところを検討して何か書けたらいいかなということを思っている。

今考えているのは「アウトプットとインプット」についてが一つ。アウトプットが先かインプットが先か、みたいなことで言えば、人間として日々生きている以上、常に何か考えているわけで、何か新たにやろうとするなら今考えていることを整理した上で新しいことにチャレンジした方がいいわけで、まず自分が今考えていること、感じていることをまとめてから、今度はそれを一度捨てて新しいものをインプットしていく、というような過程が必要だと思う。インプットというのは基本的には無からそれを吸収するのが最も効率が良いわけだが、そのためにはそれを理解するための基準というか手掛かりみたいなものが構築されていないとできないわけで、自分の持っている思考のためのツールを駆使してそれを理解していくことになる。だから自分が今考えていることをまとめるというのは、そのための道具を整えておくということになるわけだけど、全く新しいことに取り組む際には大体は全然道具が足りないということに気がつくことが多い。

例えば、当然ながら英語の文献を読むためには英語の読解力が必要なわけで、現代ならとりあえずは翻訳ソフトやAIを使って読むということも可能だが、細かいところを理解するためには自分自身にある程度のその言語の能力がなければきちんとは理解できない。

また数学的な内容を理解しようとするなら高校程度の数学の知識はもとよりそれに関連した数学的な知見を理解し身につけていかないといけないわけで、まずは「道具の整備」が必要になるわけである。

ただ、自分が考えていることをまとめるというのは、自分が何に関心があるのかとか何を必要と考えているのかといった「自分がそれをする理由」をはっきりはさせられるので、困難にぶつかった時に「自分はこのためにこのことに取り組んでいる」ということを確認できるということはある。そして場合によっては「この目的とこの困難を比較してそれを乗り越えるための努力はこの目的の達成によって得られるものと割に合わない」と判断して引き返す時にもそれなりに合理的あるいは客観的な理由を提供してくれるわけで、より迷わなくて済む、ということはあるわけである。

だからまずはアウトプットして、インプットは後だ、というのが知的生産のためには一つのルールかなと思っている。呼吸も、吐かなければ吸えない。これはもちろんインプットを蔑ろにして良いという意味ではなく、インプットの準備のためにアウトプットが重要だということを言っているわけである。そしてこれもまた当然ながら、この段階のアウトプットは必ずしも人に見せるものではない。自分のための準備である。

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ただ、私はこの段階のアウトプットも結構ブログ/noteに書くことは多い。というのは、私の書いているブログ/noteは半分日記の役割もあるからである。最初に日付や天候を書いているのは特にそういうことを強調したいということでもある。

もちろん本来日記というものは人に公開するものではないが、古来日記が一つの読み物として親しまれ、またあるいは古事類苑の縁として頼りにされてきたという伝統もあり、またネットが盛んになった1990年台の終わり頃から「web日記」というジャンルが日本のインターネット回で結構盛んになって、さまざまな日記を読む機会が増え、また自分でも書くようになったということもある。

日記の面白さというのは自分と違う人間がどういうことをどういうことに対して感じているのか、ということを一つの明確なテーマというよりは断片的な記述の中に感じられることが面白いということもあり、こんンな風に感じる人もいるのだな、とかあるいはその人が参加したイベントや訪問した飲食店などに興味を持つきっかけになったりするということもある。後になるに従ってそういう日記やブログみたいなものも有名人のものが注目されるようになり、一般人が書くものはあまり話題にならなくなったが、2000年台にはむしろ本当に一般の人が書いている日記がよく読まれていて、そういう伝統は今でもnoteなどの形で残っているところはあると思う。

だから私がここに書く文章は新しい情報を伝えたり一定の主張を持って自分なりの意見について読んでもらうために書いている部分と、自分が感じたこと(の一部)を一応は読める形にして何かの参考になると良いなという程度で書いている日記の部分があるわけである。もちろん意見などについても草稿的な段階で書いていることも結構あるので、後で考え方が変わる場合もある。

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後もう一つだけこの件について書いておくと、私は今そういう「頭の中を整理するための日記」を朝に書いているわけだが、古来日記は1日の終わり、つまり夜に書くものという考え方があり、どちらが良いかという問題がある。

私は子供の頃の日記は夜に書くものという観念に引きずられて夜に書こうとしていたが、大体挫折して三日坊主になる、というパターンを繰り返していた。今私はこのnoteの毎日更新がおそらく3年は超えていると思うから、なぜそれが続くかといえば、読んでもらえるということもあるが朝書いているということが大きいようには思う。夜は大体眠いし頭が働かないということもあるが、いろいろなことを思いつくのが朝だ、ということもある。そういう意味で言えば、創造的な方向で、前向きな方向で、発想的な方向で日記を書こうと思うなら朝書いた方がいい、ということにはなると思う。少なくとも私にとってはそうである。

しかし古来日記というものは夜書くものであり、「原敬日記」なども夜にその日に起こったこと、その日にあった人とのやりとりなどをまとめて書いていたようで、「その日にあったことを書く」というのが日記の基本という意味では、「起こったことの続きの時間帯」つまり「寝る前」に書く、というのはそれなりに意味があると思う。

逆に言えば、そういう「夜に書く日記」というのはそういう創造性や発想を求めて書くものではなく、その日にあったことを振り返ってある意味反省的に書く、ということなのだと思う。これは寝る前にある程度自分の中のモヤモヤを吐き出して整理してから寝る、という意味でとても建設的だと思うのだが、日中に何もやっていなければ書くことがないし、フルに働いていたら疲れていて書く余裕がないということになるわけで、(だいたい飲んで帰った日に日記を書いてから寝るというのはちょっと難しい)なかなかこれはかなりの勤勉さがないと難しい気はする。

これはある意味「吐き出す快感」みたいなものとも関わりがあるのだけど、朝起きてから昨日のことを思い出してああだったこうだった、と吐き出していくのはある程度快感が伴う。夜のうちには同じことをしても何か気持ち悪い感じが残る。これはなぜかというと、寝る前の時点でのその日の経験というものはまだ「ナマ」の状態であって、それを書くことによってその生々しさに触れてしまうことが気持ち悪い理由なのだと思う。逆に言えば、その生々しさを書くことに「夜に書く日記」の意味があるとも言えるわけだけど。

しかし朝起きてから昨日のことを思い出して書くのは、ある程度はその経験が消化されているので、生々しさが減っている。記憶もある程度は自分なりの解釈が加わって、ある程度加工された状態になっているから書き出していても気持ちが悪くない。そういう意味では読む方にとっては「つまらない」ものになる可能性はあるが、「読みやすく」はあるだろう。そのように考えてみると、その日のうちに書く日記には「生々しさ」が残っていてそういう意味での面白さは読む側も感じる可能性はあるが、ある意味エグ味があって「読みにくい」ものである可能性はある。私小説的な作家になることを目指して日記を書くなら夜のうちに書く習慣をつけておいた方がいいかもしれないとは思う。

もう一つ、一般には朝は慌ただしいから書けない、という人が多いのだと思うのだが、その上で書くためには「早く起きる」ことが必須にはなるだろう。私は大体4時台に起きることが多いから朝の時間はある程度あるが、それでも母を午前中病院に連れていく日などはタイムリミットが近いから結構駆け足にはなる。夜は仕事が終わるのが遅いから体力的にも難しいということになり、それならちゃんと寝て朝書こうという形でこういう形に定着しているということ、つまりある程度物理的理由もあることはある。

しかし、ネット上の日記程度のものであっても一定のものを作ろうとするならある程度時間が必要なことは明らかなので、どこが一番取り組みやすいか、どの時間なら(気力や体力、集中力も含め)確保できるのかは考えないといけないことだろう。

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連休中は噴飯物の野党側の多数派工作がいろいろマスコミを賑わせているが、基本的にそんなことは起こらないだろうと思う。より重要なのは自民党の高市新総裁が自民党税調の改革を発言したことではないか。

https://x.com/takaichi_sanae/status/1977290435468128624

自民党税務調査会は当然ながら政務調査会の下の組織であるわけだが、高市氏が政調会長をやった2021年には「税調会長は総裁人事」という位置付けになっていたとのこと。今回はそれを少しいじって、小林政調会長に人選を依頼して高市総裁が了承するという形にしたとのこと。その結果が政調会長経験者の小野寺さんになったということで、これは期待できるかなと思う。

今までの税調の委員は財務省出身の税の専門家だけで形成されていたそうで、「インナー」という隠語があったが、要はその内側に入れるか否かというのが厚い壁になっていたというわけである。高市さんはそこに手をつけて、党側は「税制によって達成したい目標」を定め、その制度設計は財務省の役人がする、という形に改めたいということで、これは他の政務調査会の部会と同じ程度の関与にしたいということだろうと思う。

税調は今まで特に石破政権における宮沢税調会長に見られるように国民民主党との改革の約束を反故にできるほどの「権力の本丸」と見做されてきたわけで、ここに手を入れるというのはまさに「今までの自民党」の「解党的出直し」と言って良いのだろうと思う。ここに手をつけるためには自ら総裁になるしかなかったわけだし、だからこそ高市総裁の就任に旧勢力が大反対してきたのだと思うが、ようやくこれで国民のための改革の第一歩が始まるという感じがするので、この動きは歓迎したいと思う。

まあそれでも財務省内部はまだまだ伏魔殿だと思われるし、これからも困難な場面はあると思うが、周囲の雑音に惑わされずに改革を一歩一歩進めてもらいたい。

多分これはうまくいけば、安倍元首相にもできなかった改革になると思う。頑張ってもらいたい。


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