「公明党連立離脱」の激震と「お題目で言ってるんでしょう」の冷笑主義:「ガラスの天井」打破に正念場が続く高市総裁/「ふつうの軽音部」83話:「恋する自分」のキモさに対する陽キャと陰キャの見方の違い

Posted at 25/10/12

10月12日(日)晴れ

昨日は割と仕事は忙しく、終わった後帰ってきてブラタモリを見ながら夕食を食べ、なんとなく神経が昂っていて眠る気にならずネットなど見ていたら12時になったので、いいかと思って「ふつうの軽音部」の更新を読んだら、面白くて感想など読みまくり、いい加減にしないとと思って寝たのが1時半になっていた。寝床に入っても寝付けずいつの間にか意識は無くなっていたが起きたらもう明るくなっていて、下に降りて時計を見たら6時半だった。この時間だとかなり寝坊感があるが、まあ5時間は眠れなくても寝床にいないとなあとは思う。

公明党の連立離脱から一夜明けて、公明党の斉藤代表にメディアからずいぶんお座敷がかかり、そこら中で話をしているが、雰囲気としては「われわれの誘導をかわして自民党に総裁に当選しやがった生意気な若い女である高市早苗に一杯食わしてやったヒーロー公明党」みたいな感じで遇しているのが多く全くこれだからオールドメディアと言われるんだよという感じである。高市さんの方は議員宿舎にこもって対応を検討しているということのようだが、14日に自民党の両院議員総会があるようなのでそこでどのように説明するか、また自民党の議員からどういう意見が出るか、どのように収拾を図るかがまずは課題ということかなと思う。もちろん連立工作も進めるだろうが、この状況では各党もより慎重にはなるだろうが、連立はともかく国民と維新の閣外協力くらいは取れそうだから、とりあえず高市政権の成立はなんとかなるだろうと思う。

公明党もいろいろふらついていて煮え切らないところがあり、公明党に土下座せんばかりに「考え直してくれ」と言っている帰化議員もいればわが県下では「公明党との協力は続ける」と公言する石破政権の重鎮もいる。公明票がなければ当選が危うい、と口にする若手議員もいるが、そういうものがなくても当選するだけの支持と体力をつけるのが本来なので、普通に考えればそこは頑張ってもらいたいと思うが、自民党内をちゃんと高市さんがまとめられるかがまずは正念場かなとは思う。

公明党の動きも割と女々しいというか、斉藤代表も次の次の総裁選の後くらいには連立に復帰するかも、みたいなことを言っていて、かなりいうことに矛盾があるのだが、つまりは政権参加の旨みは捨てたくはないのだけど「「高市さんだから」連立を離脱する」ということを遠回しに言って、だから自民党の左派の人達よ怒らないでくれ、みたいな感じになっているのだけど、そんなことで通用するともし思っているのならちょっとどうかしていると思う。今のところはメディアも「高市の鼻を明かした英雄」として持ち上げているが、そのうち冷静な意見が出てくれば「統一教会の次は創価学会だ」にならない保証はどこにもないわけで、持ち上げられたピエロに過ぎないという感じもしなくはない。

イソップ童話の「欲張りな犬」のように、「高市いじめもしたいが政権も捨てがたいからとりあえず受けそうなことをやる」みたいな欲をかくと全て失うことになる、というようなことを宗教政党に対していうのもどうかと思うが、私も実家の宗旨は日蓮宗なので、日蓮上人なら今の公明党の体たらくをどう見るかな、と思うところはある。

この政変劇の背後にいるのは創価学会、その幹部、またその婦人部、中国の意向などいろいろあると思うのだが、昨日も書いたようにさまざまな思惑が交錯して形としてこういうことになったけれども態度として全然守備一貫性がない。立憲民主党に対し野党の国対の会議に参加させて欲しいと言いながら、まだ中野国交大臣は辞表を出していないし、各省の副大臣や政務官も辞任したという話は聞かない。また立憲から首班指名では野党統一候補に投票してほしいと言われても連立与党の歴史があるから党員の気持ちとしてそれはできないとか、本当に終始ぐずぐず言っていて、離縁状を叩きつけたんだからしゃんとしろよと言いたいところだが、全くふにゃふにゃしていてこれが今まで連立与党として日本の政治を担っていたのかと思うとがっかりする感じである。

野党の側も数合わせだけで高市氏を首相にしないという立憲の「玉木首相提案」などは全く真面目に考えているとは思えず、首班指名だけとってあとはそれから考えようという不真面目なことを言っているから、そんなものに乗ったら他の各党も終わりだし、立憲が今どんなに終わっている存在なのかということもよくわかる。

https://x.com/kanta13jp1/status/1976257648635834704

仮にも野党第一党が、他党の主張を「お題目で言ってるんでしょう」というのは完全に冷笑主義で、自分たちの主張に対しても全く責任を持たない政党なんだなという印象しかない。こんな政党に投票してきた人たちにも見識が問われると思うが、本人は全く自覚がないようなのも救い難い。

主義主張が違うとわかっている国民民主党の玉木さんを担ぎ上げるというのも、一応両者とも連合の支援を受けているという共通点はあるにしても無理矢理感が否めないわけで、これは誰が企んだのかはわからないが、「生意気な玉木代表を褒め殺し・位打ちにして破滅させてやれ」という暗い欲望が現れたようにしか見えないわけである。

「位打ち」というのは朝廷で貴族間の争いで行われた手法の一つで、まだ若くて経験もなく、また後ろ盾が少ない立場の人間が頭角を表してきたときに、その実力に不似合いな官位を与えてその動きを縛る、というものである。源頼朝が後白河法皇の指導下の朝廷において高い位を与えられコントロールされるのを避けて京都でなく鎌倉を本拠にし、また上京の際に高い官職を与えられてもすぐにそれを辞していたのもそれがわかっていたからである。逆に源実朝は父も受けなかった右大臣の官職を進んで受けたが、それもまた暗殺につながったのではないかと思われる。

数十人規模の政党である国民民主党の代表が首相になったところで他の政党に忖度しなければならないことばかりで何もできないまま退陣になり、結果として党勢を大きく損なってしまうのはすでに非自民非共産連立政権の日本新党の細川護煕内閣や自社さ政権の村山富市内閣など先例があるわけで、玉木代表もそんなものには乗れないというのはわかっていて仕掛けているわけで、高市新総裁の自民との連立・協力の可能性が一番高い党としてターゲットにされているのは見え見えである。

また学者の中には自民党は総理総裁を分離して石破首相・高市総裁でしばらく行けとか、野党は石破首相を担いで自民党の分断を狙えとか、「民意の発現としての選挙結果」を無視し、政局を玩具にしようとする知能も倫理も低いのではないかと思うような仕掛けを主張する人たちがいることにはがっかりさせられる。まあこうした一連の動きもまた政治家や学者連のまとも度を図るためのリトマス試験紙になっていると考えれば良いのではないかということもあるのだが。

***

https://shonenjumpplus.com/episode/17107094911042828746

「ふつうの軽音部」83話「恋バナをする」、面白かった。(以下全体的にネタバレなので避けたい方はリンクから今話を先に読んでいただければと思います)

主人公・鳩野ちひろの軽音部の中での割と近い友達である大道さんのバンドのベース、古旗柚葉がわかる形で最初に出てきたのは番外編だったので、このキャラクターはエピソード要因なのかなと思っていたのだが、「軽音部の中でのカップル成立や破綻を予想するカップリングダービー」というエグい趣味を持っていて、しかも今回はその趣味友達に「A.Tさん」、明らかに鶴先輩が加わっているという不穏な情勢から始まっていたのだが、図書委員の集まりで来たのが鳩野・彩目・鶴の3人というなんというかあぶなげな組み合わせになり、仕事を終えた後で恋バナが始まるのだが、彩目はもともと鶴のことを同中なので中学の時から敬遠していて、この2人のやりとりがかなり笑った。

恋バナの中でいきなり鶴先輩がカップリングダービーの話を2人にバラしてしまい、「おぼこい顔して古旗さん趣味エグっ!」と引くのだが、「おぼこ」とはもともと「未通女」と書き、つまり処女のことを指しているわけで、「初めは処女のごとく」というのと同じような意味である。感想欄を見ていたらこの言葉を知らない人が多くてへえっと思ったが、別に方言でもなくふつうに使われる日本語である。

自分が水尾に恋してしまったことを自覚している鳩野はこの話題は嫌だなと思って部活に行こうと言い出すのだが、図書室の外に出たところでばったりと水尾と出会ってしまう。

美化委員の水尾が「俺が一番たくさんゴミ拾った」とよくわからないアピールをしてくるので鳩野の方もつい「本のPOP作りしたけど私まあまあ本読むから楽勝」みたいな「私本読むんだよアピール」をしてしまい、そうした「鳩野らしく」ない男子への態度に対して彩目も古旗も「察して」しまい、彩目に至ってはヨンスが厘に対して「音楽に詳しい」アピールをするキモさに共通するものを見出していて笑ってしまった。(鶴はすでにハロウィンライブの時に鳩野の恋心を見抜いていた・どんなバケモンか)

古旗は俄然色めきだち、「全然ノーマークだった(カップリングダービー的に)」と話を聞き出したがるのだが、鶴が「私が奢るから部活終わったあとこの4人でご飯しよ」と鶴の一言で運命が決まる。

で、水尾への想いを聞き出される鳩野は「自意識アニマル」を肩に乗せて「一思いに殺してほしい」と言い出すわけだが、「イケメン苦手だったけどハロウィンライブが刺さって憧れかと思ったら話す機会があって話してみたらふつうの男子だとわかって」と経緯を説明するが、「それで?」と言われて「彩目ちゃんこれ(フォーク)を思い切り私の心臓にブッ刺してくれない?」と怖いことを言い出すのもウケた。

「ふつうにめっちゃ恋やん」とキュンキュンして盛り上がる古旗と鶴に対し、「恋している自分」というものを「キモい」としか受け取れない鳩野はまた「殺して〜!!」と叫ぶ。

この辺り、「恋している自分はキモい」という感覚がよくわからずにいたのだが、感想を読むと賛同する意見が多数で、「恋する自分」を「いいもの」と見做すのが陽キャの感覚であり、「キモい、みっともない、恥ずかしい」と見做すのが陰キャの感覚だ、という指摘があって、ちょっと目から鱗が落ちた思いがした。

自分が恋愛しているときにそんなことを敢えて思ったことはないのだけど、大体そういう時は調子に乗っているわけで、周りが見えなくなっていることは確かである。今思い返しても恥ずかしい失敗や人間関係の毀損などはたくさんあるし、大きくみて恥ずかしい状態であることはまあ間違いないと言っていいだろう。でもまあそれは恋するというのはそういうことだから仕方がない、と思えるのが「陽キャ」だ、というのが「陰キャ」の側の主張なのだなということはよく理解できたので、なるほどと深く納得するところがった。こういう時の感覚をこの歳になって改めて理解する機会を提供してくれるというのは、本当にこのマンガの人間観察はすごいなと改めて思ったわけである。

彩目は話を聞いて自分や他のバンドメンバーはともかくまさか鳩野が恋愛を、と意外に思うと共に水尾は案外いいんじゃないかと思って「別に水尾を好きになってもええやろ」と肯定するが、鳩野は「打倒プロトコルを誓ったのに」とか少年マンガみたいな(少年マンガなのだが)ことを言い出し、他のメンバーはどう思うかな、という話になったときに「2人の反応をシュミレートしてみようよ」と鶴先輩がキラキラお目目でいうのが笑うのだが、それに彩目が「話無理矢理入ってこんでいいですよ」と牽制するのも可笑しかった。

2人にすぐ伝えなきゃ、という鳩野だが彩目は「別にどっちでもええんちゃう?」といい、ふつうの女子グループだったらそうかもしれないけど自分たちはそんなヌルい関係じゃなくて、そんなことで揉めるようなバンドなら自分は入ってないし、「仲良しじゃなくてかっこいいバンドを組みたいってお前が言ったんやぞ鳩野」というのは実にかっこよかった。

それを聞いて鳩野も落ち着いて「2人にはおりを見て話すね」と言い、古旗と鶴も「青春・・・」となるわけである。彩目は「私は一年女子にバチくそ嫌われとる」と文化祭ライブの時にモノローグがあり、確かに今回の図書室に入ってきたときの古旗の反応はあまり良いものではなかったが、今回の恋バナと「彩目と鳩野のバンドにかける思い」を知って、だいぶ仲良くなれそうな感じになったのは良いなと思った。

最後の1ページは翌日の鳩野と桃の「バンドTを作ろう!」という話の前振りになっていて、次週休載ということもありここで一段落という感じなのだが、今回は非常に充実していたし、「恋愛している時の本人たちと周囲」の関係について考える機会にもなった。考えてみると鳩野は第6話のたまきとの話や第9話の桃がらみの話の時にも「軽音部の内部恋愛とそれによる軋轢」についてすごく否定的に見ている描写があったのだが、これは彼女が音楽に対してストイックであるがゆえに俗っぽいことを嫌っているんだと思っていたけれども、陰キャ視点の「恋をして舞い上がってる連中はカッコ悪い。恋などしない(できない)自分たちの方がクール」という屈折した視点もあるのかなと改めて思った。

まあそれを考えると鳩野が「自分が否定してきた部内恋愛を自分がしてしまっている」ということに激しい羞恥を感じてむしろ罪悪なんじゃないか死んだ方がいいんじゃないかと思ってしまっていることもわからないではないなと思ったのだった。

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