「紀伊国屋書店によるクルド問題の本のおすすめの削除」と「本質的虚無から逃避しようとする知識人」/ジーンズを買いに/ジャンプ作品の入れ替わり
Posted at 25/09/02
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9月2日(火)晴れ
ジーンズの膝が切れて穴が空いてきたので、午後新しいのを買いに隣町のユニクロまで行った。昨日はだいたい西部邁「知性の構造」の読んだところをノートにまとめようとしていたのだけど、ジーンズの破れはだんだん大きくなるし、靴下も穴が空いてはけなくなったのが多くなったこともあり、午前中にお昼を買いに行くついでにしまむらに行って靴下は買ったのだが、ジーンズはユニクロの方が履きやすいなと思ったので、後で出かけようと思っていた。
「ロッキング・オン・ジャパン」の10月号、どうにかして手に入らないかと色々調べていたら丸善ジュンク堂のサイトで在庫がある感じだったので、今度の日曜に東京に帰った時に受け取れたらいいなと思って店舗受け取りにしたのだが、いつ入荷するかも分からないしちょっと使いにくいなと思った。また、honto withのアプリが使えたときには簡単にできた手続きがうまくいかなくて、何度もパスワードを入れさせられたりし、ちょっと参ったなと思った。使いやすいサービスができてサービス終了するならいいのだが、便利に使っていたアプリがただ使えなくなるのはどうにも困った話だなと思う。
そんなことをやっている間に近くの高校の生徒が下校する声が聞こえてきたので早く出かけないと帰宅ラッシュに巻き込まれるなと思って出かけて、隣町のユニクロに行った。今履いているのと同じタイプ同じサイズのジーンズを買って、会計の時にiPhoneで会員証を読むのだが、また例によって置きっぱなしにしてしまうという事案が発生。裾直し中で隣のスーパーで買い物して車に戻ったときに気づいたのですぐ回収に行けたが、毎回これをやる。会員証を読んだらすぐ仕舞えばいいのだよな、と今更ながら。
夜は昼に買ったものの残りを食べて早めに休んだのだが、12時過ぎに目が覚めてしまい、眠れない。仕方ないので火曜日更新のジャンププラスの作品を読み、入浴したり洗い物をしたりして少しは眠くなってきたので2時過ぎにもう一度寝床に入ったのだが、結局あまり深く眠れないまま5時前に起き出した。
たまには少し作業をしようと思って家の前の庭の草を刈ったのだが、箕一つ分だけ刈ろうと思ったらあっという間にいっぱいになり、一度裏に捨てに行ってもう一つ分刈った。少しはきれいになったかなと思う。それから車で出かけてカフェラテだけ買って帰ってきた。
***
https://x.com/Kino_Honmachi/status/1962035462845190317
紀伊国屋書店の本町店のアカウントが埼玉県の共産党の市議の抗議を受け入れて、石神賢介「おどろきのクルド人問題」(新潮新書、2025)のおすすめツイートを削除した。
これに関連し、さまざまな人々が紀伊国屋書店を非難するツイートをしていたので、これはこのまま「トランスジェンダーになりたい少女たち」の時のように書店で扱われなくなったり場合によってはAmazonでも買えなくなったりする可能性もあるのではないかと思い、急いでAmazonで購入した。するとサイトでは「ベストセラー1位」になっていて、なるほど「こういう人たち」が本を攻撃するようなことが起こると、「ふつうの人たち」は「彼らが攻撃しているからいい本なのだろう」と思って本を購入する、という現象が起こるんだな、と思った。
こういうものを攻撃する人たちというのはだいたい同じような人たちで、その時その時で「日本の現状の問題の可視化されたばかりの問題」についてのポリコレ的なリベラルサイドからの見方でない本に対して行われている、というのが現状のように思う。
結局彼らの正義というのはどこにあるのかということなのだけど、昨日書いた西部さんの批判するところの「近代化=理性信仰の行き詰まりが生んだ虚無」から目を塞ぐために、問題の本質を多角的に見ようとすることなく、定住(一部は不法滞在)外国人に対する「批判」=「ヘイト」であると「敢えて短絡」し、自分を正義のサイドにいるということを喧伝して道徳的優位性のマウントを行うとともに、「問題の本質についての議論を妨害する」ことによって「リベラルのお花畑を守ろうとする」戦闘性を正義とする、という現象が起こっているのだろうと思う。
「問題の本質から自らの目を塞ぐための攻撃」というのは「中国・ロシア・北朝鮮という危険な核保有国に囲まれている中での日米同盟批判」であるとか、「単独親権がもたらした子供の不利益に目を塞いでの共同親権批判」であるとか、「大多数の性的マイノリティが支持しない中でのLGBT法制支持」であるとか、さまざまな形で行われていて、特に「北朝鮮による拉致被害が明らかになったこと」「自衛隊の活動が災害派遣などにより広く国民の支持を得るようになったこと」など、彼らの信念と反する事実が明らかになり、また国民の大多数が彼らの正義に同調しなくなってからより激しさを増すとともに、「しばき隊」などと言われた暴力の行使を行う集団などの活動についても、共産党の委員長が自ら「理解」を示したり、また紀伊國屋攻撃を行なった市議がスモークを焚くなどの演説妨害行為を「表現の自由」などと強弁するなど、常識的に考えて目に余るような段階になってきている。
これは安倍政権の間にかなり顕著になってきた「アベシネ」などという品も節操もないような表現が「知識人」と言われる人たちから出てくるようになったことからも、西部さんのいう「知識人の自殺」という状況は既に現れていたなあと改めて思うのだが、その様相がますます悪化しているということなのだろう。
私などにしてみれば、近代的な正義がさまざまな面で対立を引き起こし、行き詰まっているのならば近代的価値そのものを見直したらいいのではないかとすぐに思ってしまうけれども、そういうふうにいわばラジカルに考えるのは半近代的であり、保守であり右翼でありあるいは極右である、と刷り込まれている人たちがいるのだなとは思う。
一度信念になってしまったことを相対化するのはそう簡単ではないとは思うが、やはり常識的に考えてそれは行き過ぎだと思われるわけだし、その「知識人」たちの暴走を見ているふつうの人たちが「より(従来の)常識的な考え方」に近い参政党を支持するようになるのも半ば当然であろうとは思う。参政党の地方組織などでは「参政党は何をやろうとしているのか」と聞かれると「昔の自民党のやっていたことです」と答えるそうなのだが、それだけ「今の自民党」に対して危機感を持っている人は多いのだろうと思う。
私などはついそういう方向で「ポリコレリベラルの方向性は大衆に支持されていない」という形での批判をしがちなのだけど、西部さんの本を読んで思ったのは、「知識人」とか「普遍的知性」とか「知性とは何か」という角度から考えても現在の知識人の方向性は問題がある、というかそれこそが根源的な問題なのだ、ということで、彼の言っていることをきちんとは理解しきれていない面があるからなかなか読みづらくはあるのだが、ここはちゃんと読んでおかないといけないな、とは改めて思ったのだった。
また、書店の側もそういう意味で「知の全体像を問い直す」というような構えではなくて、今の狭い「知の世界」と思われる人たち、実際には知の担い手というよりは活動家なのだが、の人たちの「目を塞ごうとする」動きに対抗できるだけの腹もなく、言われるがままに謝罪し後退するしかない状態なのは、その書店の側を構成する人たちもまた「近代知の価値を由来から探ってみよう」というような野心から遠ざけられた人たちが多くなっているからであり、その短絡思考を信じなければと思い込んでいるということなのだろうと思う。
今日も読書ノートを書くつもりだったが、最初の部分でも捉えきれていないところがあるのでもっと先まで読んでからもう一度考えた方がいいのではと思うところがあり、今日は読書ノートはお休みにしたいと思う。
***
今日のジャンプ+は「ダンダダン」がお休み。その代わり、「サンキューピッチ」「サネカの嫁入り」「続テルマエロマエ」のどれも面白かった。また、「恋人以上友人未満」と「ラブイズオーバーキル」の2作品がたまたまだろうけど結婚式エンドで最終回。こちらも面白かった。
最近はジャンプ本誌でも「キルアオ」とか自分が面白いと思う作品が終わってしまい、新しい作品にも少しは手を出すのだがなかなか没入できない感じがあって、端境期だな、と思う。ただ、「鬼滅の刃」や「約束のネバーランド」「ゆらぎ荘の幽奈さん」など2016年に始まって2020年に終わったヒット作品などがあるように、同じ時期に面白い作品がどんどん始まるということもあるので、期待はしたいと思う。
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