JICAとはどう言う団体か:前身はブラジル等への移民を促進+海外協力隊などだけでなく国内の多文化共生促進も/自民党内の総裁選をめぐる駆け引き

Posted at 25/08/27

8月27日(水)晴れ

昨日は午前中ブログを書くのに手間取り、資金の出し入れもしないといけなかったのでそのあとはそれに忙殺された感じ。忙しすぎるのは良くない。今日はとりあえずは時間は取れるはずなのだけど、昨日のJICAのホームタウン構想問題関連の記事やツイートをいろいろ読んでいたらあっという間に時間が消えていった印象。ただ、外国人問題は本当にセンシティブになってきたなと改めて思った。

JICAに関してへえっと思ったのがこのツイート。

https://x.com/junsaito0529/status/1960451065700344063

調べてみると、JICAの前身は1954年設立の「日本海外協会連合会」であり、これはWikipediaによると

「戦後、日本政府は海外移住を国策とし、移民送出の実務機関として1954年1月5日に公益財団法人日本海外協会連合会(通称:海協連)を設立した。」

とある。1954年、昭和29年はまだベビーブームの余韻が冷めず、朝鮮戦争特需はあったもののまだ神武景気の前で、日本の経済復興にまだ自信が持てなかった時期ということなのだろう。50年代から60年代にかけてはまだ実際に移民が行われていて、アントニオ猪木の一家がブラジルに移民したのも彼が中2の1956年だから、今となっては想像しにくいが、日本はハワイやアメリカ本土、ブラジルに明治以降多くの移民を送っていて、その最大のものが満洲事変以降の満州に対してで、そこで多くの悲劇も生むことになったが、戦後の移民もドミニカへの移民などで大きな問題が起こったりしている。

その後この団体は海外移住事業団と名を変え、海外技術事業団と合併して1974年に国際協力事業団になった。最後のブラジルへの移民船は1973年、1993年には公式に事業として終了しているから、わずか32年前のことだとも言える。

つまり長い間日本は移民の送り出し国であって、日米戦争も淵源を辿ればアメリカで排日移民法が成立した1924年も日本で極度に対米感情を悪化させたわけで、一つの遠因だったと言えるだろう。

JICAはそういう意味で海外との人的交流を促進するための機構であるから、現在の日本の置かれている状況を考えると逆境にあることは確かだと思う。

自分としてもJICAというのは青年海外協力隊など「日本人が国外へ行って国際貢献する」ための組織だと思っていたので、今回の「外国人材受け入れ・多文化共生支援」についての事業もしているということはよく知らなかった。なぜJICAがアフリカ人のホームタウン?と言う疑問はあったのだが、どうやらこの事業の一環らしい。

https://www.jica.go.jp/activities/schemes/multicultural/index.html

おそらくは経済界などでは「人口減少社会の日本において移民労働者の導入は不可欠」ということになっているのだろうと思うのだが、日本社会全体はそこまでは思っておらず、なんとなく外国人が増えたなという程度で、上野の山にイラン人のテレカ売りが増えたな、という頃の意識からそんなには変わっていない人が多いのではないかと思う。

現実にはスポーツなどを見てもハーフの選手が活躍しているし、少なくともどちらかのルーツを海外に持つ子供たちはそれなりに増えてきてはいるけれども、自然に環境に溶け込んでいる人もいればそうでない人もいる。個人来日の人たちは基本的に馴染もうと来日する人が多く、つてで来日、特に集団で来日した人たちはあまり日本社会に馴染んでいないのではないかという傾向は感じられるけれども、少なくとも今日本に既にいる人たちに対してはしっかり教育を与えて最低でも高卒の学歴が持てるようにし、日本社会で十分生きていけるようにしていかなければいけないと思う。

ただ、今回のJICAが進めているようなそれなりの規模の移住についてはやはりかなり疑問があるなあと思う。日本の基層社会との軋轢があまり生まれない形と規模での緩やかな受け入れにならないと、現在のような不穏な状態はあまり変わっていかない、より悪化する可能性もあるのではないかと思う。

***

自民党の総裁選の進め方が議論されているという。

https://digital.asahi.com/articles/AST8T2TYWT8TUTFK001M.html

私は名前は公表すればいいと思うし、議員の責任を持って行動すべきだと思う。また、議員・地方組織に石を問う時期も「党の行う参院選の総括」が行われてからだという意見があるようだが、すでにその総括も9月2日に両院議員総会を開いて発表するということになったようだ。

https://digital.asahi.com/articles/DA3S16289247.html

一部報道では「政治とカネ」を主原因とするということだったが、これはほぼ石破首相を免責することにつながり、反発は必至だと思う。来週に向けて、様々な駆け引きが行われていくことになるのだろう。

個人的にはこれは自民党が生き残れるか否かの正念場だと思うので、注目はしたいと思うのだが、石破首相は今回のJICAのホームタウン構想についての火消しも林官房長官に任せて知らぬ顔という感じになっている。おそらくは、首相が何か言えばどうせ余計なことを言う、と言う感じになるから避けたのだとは思うが、それなら安定感のある林官房長官の暫定政権のもとで総裁選を再度やったらどうかと言う気もする。

政権の顔である総理大臣が選挙三連敗の責任から免責されると言うのはあまりにもおかしなことなので、こう言う状態から早く脱することが日本にとって大変大事なことだと思うのだが。

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