「コンプレックスが人をネトウヨにする」という歪んだものの見方/「ふつうの軽音部」のセットリスト/「コレクション」を作品にするためには/「寝坊する男」バイオレンス系ほのぼの恋愛マンガの最終回
Posted at 25/07/12
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7月12日(土)晴れ
あっという間に1週間が経っていくが、今のところ午前中はまだ暑くなりすぎないでいろいろやれるのでいいかなという気がする。昨日は寝る前に足が攣っていて寝ているうちに治るだろうと思っていたのだが朝方までそういうのが続いたので、午前3時ごろに入浴して体を温め、もう一度寝た。頭の中がいろいろ運動会だったが目を開けたら外が明るくなっていて、時計を見たら5時過ぎ。昨日は何度も汗をかいたのでそのタイミングで汗を処理すればよかったのだがなんとなく放置してしまったために結局足が攣ったのだろうなと思う。眠くてもそちらの方を優先した方がよかったかなと思った。寝付きが悪いので眠い時を逃さない習慣がついてしまっていて、多分あまり良くないと思うのだが、なかなか改められない。
起きてすぐちょっと片付けをしたりしてから出かけて、雑誌を作業場に運び、車を走らせて隣町にガソリンを入れにいく。最近はもっと安いところもあるのだが、24時間はやってないのでどうしてもそういうセルフのスタンドに行くことになる。併設のセブンでコーヒーと水を買い、おまけのボックスティシュをもらった。さらに丘の上に車を走らせてデイリーで塩パンとフルーツケーキ切り落としを買い、街中を通って地元の街に帰ってきて、西友へ行って牛乳と梅をつけるためのホワイトリカーなどを買った。職場に行って少し用事を済ませて帰宅。
https://shonenjumpplus.com/episode/17106567267181001439
今朝読んだジャンプラでは「寝坊する男」が最終回。バイオレンス系ほのぼの漫画というか、ほのぼの系のパートとバトル展開の両方があるという意味では「呪術廻戦」と同じなのだが、こちらのほのぼの場面は基本恋愛パートなので、その辺りがオリジナリティがあるというか、今となっては逆に古風な感じがするところもいいなと思った。
最近のバトル系ファンタジーマンガは「鬼滅の刃」も「僕のヒーローアカデミア」も「呪術廻戦」も「チェンソーマン」もそうだけど、恋愛は一つの要素に過ぎなくて、一本筋が通った一つのメインストーリーになってないのが割と物足りないところがあったのだが、「寝坊する男」はヒロインの如月恵のキャラが強いこともあるが、恋愛がはっきりとメインの筋になっているところが良かった。
第一話の衝撃は「僕のヒーローアカデミア」第一話の衝撃を思い出させる。そこからちょっと迷走したところはあったと思うけれども、恋愛を一つのメインの筋にするならば、長さ的にもこのくらい(おそらく5巻くらい)がちょうどいいのかなとは思った。オワリや八咫の設定も面白かったので、最初からもう少し自然にこのあたりのところを出しながら作劇されていれば不自然感も無かったのではないかという気はしたが、なんというか日常系ほのぼのの納得感みたいなものが独特の雰囲気を出していて、それがバトル場面でも時々出てくるのとか、センスはいいなとは思った。
作者さんとしては不完全燃焼の部分もあるので、ぜひ次回作に期待したいと思う。
***
最近政治周り、特に参議院選挙に関連して自民党の体たらくを嘆き参政党の進出についてあれこれ考えることばかり書いている感じになってきたのでどうも殺伐としてきて、ちょっと違うものも読んだり考えたりしたいと思い、昨日は図書館に行って四方田犬彦「蒐集行為としての芸術」(現代思潮新社、2010)を借りてきた。この人の文章は読んでいると澁澤龍彦を思わせるところがあって、芸術の世界みたいなものに浸る感じができるところがあるので読んでいて気持ちがいいところがある。
テーマはコレクションとか集まってきたものというか、その原初的な形みたいなものの形成が面白いなと思うのだけど、筆者が出かけたときには必ず祖母に絵葉書を書くようにしていたら、祖母が亡くなったときに筆者が送った絵葉書が残らず出てきて、結果的に大きなコレクションになった、みたいな話が面白いなと思った。
考えてみると私も蒐集癖があるというか、いろいろなものを集めるのだが「コレクション意識」みたいなものが希薄なのでなんのためにどういうものを集めているという感じがはっきりせず、とっておくのか捨てて良いのか迷うものが多い。昔は今のように生きていると自然に物が多くなる時代では無かったわけだから、ものを集めるというのも基本的にはある程度の意思があって集めるということになったのだろうし、今でもコレクターと呼べるような人たちはそういう意識がちゃんとあるのだろうなとは思う。テーマを持って集めたものはコレクションと言えるけれども、そうでないものはどうもガラクタになりがちである。それはそれで面白い、と思ってしまうところもあるのでアレだけれども、やはり少しはコレクション化しないとダメだなとは思うし、そうやって作ればコレクションもある意味作品になるわけで、そういうことをちゃんとやらないとダメだなとも思った。
***
朝車を運転しながら「ふつうの軽音部」に出てきたセットリストを聞いていたのだけど、クワハリさんが元国語の先生のせいか、はーとぶれいくとprotocol.の4曲ずつの構成が「起承転結」になっているなと思った。はーとぶれいくは「覚悟を決めろ」「ジターバグ」「IGGY POP FAN CLUB」「閃光少女」で、protocol.は「Crazy Dancer」「ドラマツルギー」「海と山椒魚」「インフェルノ」という構成で、双方とも1曲目で掴みのいいビートの効いた曲をいれて「起」、2曲目は文化祭で演奏した曲で「承」。3曲目でじっくりと聞かせる曲を入れて「転」4曲目に個性が出た感じがするが、はーとぶれいくは鳩野のカリスマ性を彷彿とさせる「閃光少女」で結だったのに対し、protocol.はしっとりと鷹見の歌を聞かせた3局目の後に流行りでノリのいいMrs.GreenAppleを入れて口直しをすっきりとする「結」というセンスを感じさせる、つまり完成度の高い選曲になっている。
ウケ狙いに徹しつつも3曲目に鷹見の内面性を感じさせる「海と山椒魚」を入れたprotocol.の構成もいいと思うが、鳩野のさまざまなボーカルを聞かせることに徹しているはーとぶれいくもやはり大器の片鱗を感じさせる構成だなとは思う。まだまだ全力は出しきれてない感じではあるのだが。
「海と山椒魚」や「IGGY POP FAN CLUB」を聴きながら運転していると、思わず歌詞の世界に踏み込み分け行ってしまうところがあるわけで、歳をとったせいかもしれないが、言葉の持つ力というのは大きいなと改めて思う。自分も昔は詩や物語を書いていたがコレクションと同じで方向性が定まらず、発展させきれなかったなと思い、歌詞を書いて曲をつけたりしてみてもいいかなと思ったりもするのだが、なかなか発表できるほどのものにはならないだろうなとも思う。
「ふつうの軽音部」のセットリストは本当に読むたびに聞くたびにすごいなと思うのだけど、やはりそれだけ音楽を聴いてきた、また演奏してきた蓄積があるからこそだなとも思う。自分も自分の中のそういう部分を掘り起こして何が出てくるのか、試してみたいという気はする。
***
政治のことについて少しだけ書いておくと、ツイッターなどを読んでいると自分と政治的意見の違う人たちについてボロクソにいう言葉がよく出てくるし、私自身もまあそういうことを書かないことはないのだが、攻撃したり批判したり皮肉ったりするのはまあいいと思うのだけど、相手をよくわからない心理分析をして「ネトウヨがこういうことを言うのはこういうコンプレックスがあるからだ」「あーそうなんだなるほど」みたいなのを読んでいると、そうやって精神的勝利を収めて嬉しいか、という気がしてしまう。
ネトウヨというのは私の中の定義では、2002年の日韓ワールカップをきっかけにして起こった「反韓流」のブームと、同じ年の北朝鮮が拉致事件を認めたことに始まる北朝鮮及び共産主義国家とそれを擁護してきた日本の左翼政党や朝鮮総連に対する爆風のような非難から始まった流れであるというふうに思っている。
だからその考えでいけばそれ以前の右派や保守系の流れは「ネトウヨ」というべきものではないのだが、その辺はどうも基準がわからなくなっている人が多いなという気はする。参政党をネトウヨと呼ぶ人が多いが、代表の神谷氏はいろいろみた限りでは既存右翼が親米右翼だったのに対し反米を唱える新右翼系の団体で活動歴があったようで、そういう意味では由緒正しい右翼なのだと思う。
それはともかく、参政党にハマる人たちについて立憲民主党の国会議員までが「どこにも居場所のない人たち」みたいな見下し方をしているのが彼らの考え方が反映していて面白いなと思った。
彼らはだいたい自分たちと違う考え方については①「貧乏人のコンプレックス」②「学歴コンプレックス」③「非モテコンプレックス」のどれかのせいでそうなった、と結論づけることが多いように思う。ご本人たちが何か重度のコンプレックスに囚われているような気がしてしまうが、つまり彼らは自己認識としては「豊かであり、学歴も高く、異性にモテる」存在であることを自認しているということなのだろう。彼らの経歴を見ると必ずしもそうとも思えないところがあってそこはどうなの、と思うがそれに触れるのもまあ武士の情けだ、という気はする。彼らにはそんな自己抑止はないようには思うけれども。
私などはそういう発言自体がみっともないと思ってしまうのだけれども、そういう美的観点みたいなものについても感覚が違うのだなとは思うので、なかなか難しいなとは思うのだけど、そういう見方の裏に潜む差別性みたいなものにも人権派を自認する人々には気づいてもらいたいところだなとは思う。
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