参政党はどこがヤバいのか/自民党崩壊の危機:保守派とアメリカへの甘えを捨てよ/新サイバー条約の危険性と「Change the World」/ボーンヘッドを自戒

Posted at 25/07/11

7月10日(金)曇り

昨日は午後までよく晴れていたが、夕方から集中豪雨的な大雨。関東の方ほどではなかったけど、結構降った。

最近ボーンヘッドが多く、一昨日の夜は帰宅したら薬缶をガス台にかけっぱなしだったのに気付いて慌てて止めた。もちろん空焚き、台所の中は高温になっていて、換気扇回して窓を開けて温度を下げたが、しばらく熱気は抜けなかった。何事もなくて本当に良かったのだが。7時間ぐらいつけっぱなしだった。

昨日は午前中駅前のスーパーに買い物に行って家に帰り、昼食後にさて外出しようと外に出たらヘッドライトがつけっぱなしだった。日中だからそんなに目立ってはいなかっただろうけど、立体駐車場を走行中につけていたライトを消し忘れたようだ。今回は2時間ちょっとだろうか。バッテリーが上がらなくて本当に良かった。自戒自戒。

**

今朝起きてからジャンプ+を読もうと思ったのだが普段読んでいるものはお休みだったので他に何かないかと考えてそう言えばマンガワンの更新を読んでないかもしれないと思って見てみたら「Change the World」が月曜日に更新されていた。

https://manga-one.com/manga/3008/chapter/296035?type=chapter&sort_type=desc&page=1&limit=10

これは高校演劇のマンガなのだが、主人公は演出担当の演劇に一本気な浜野陽太と、女優の村岡茉莉。村岡はとても才能のある女優なのだが、自分の問題点を「舞台の上では自分しか演じられない」ということ、それから「人前では他人を演じちゃうこと」と考えている。浜野はそれを踏まえた上で今まで演出プランなどを考えてきたように思うが、現在は地域の高校生から選抜されたメンバーで東京の劇場で上演する芝居づくりの合同練習をやっている状況。村岡と倉本とのエチュード(即興演技の稽古)を見ながら浜野は何か思うことがある様子ではある。

浜野と村岡は演劇づくりの同志としてその意味では本当に親密な関係なのだが、倉本に浜野の恋愛感情を指摘された村岡は浜野に「私のこと、好き?」と尋ねる。浜野は「好き、だけど」と答えるが村岡はさらに「私に、欲情する?」と尋ねる。

おそらくこの質問は、村岡が自分自身のことを知るために、またこれから先の浜野と自分との関係を考えるために必要な質問で、まあこういうことが必要になってくるから演劇部や劇団というものはすぐに男女の仲が発展してしまいがちであり、また揉め事も多くなるという事情もある。

この辺りの展開は非常に先が楽しみなのだけど、この質問を読んでもつい「新サイバー条約」のことを考えてしまった。

彼らは高校1年生だから15歳か16歳。この質問の答えの先にある展開の中には、その描写がこの条約に引っかかるものも出てくるだろう。そういうことを考えると、やはりこの条約は良くないと言わざるを得ないなと思う。

関連して、参政党のことも考える。

https://x.com/petty_bonitas/status/1943309953944686714

こういう事件を起こしているのが外国人だけではないとは思うが(銅線窃盗なども含め、裏に日本人がいることも多いだろう)、きちんと捜査も取り締まりも進んでいるという印象が薄く、マスコミにもきちんと取り上げていないから、治安機構である警察に不満が高まっているということはあるのだが、警察は運動家に叩かれるのを恐れて対応が後手に回っている感じがどうしてもしてしまう。こういう印象が参政党に利する方向に働いているのだろう。

参政党はヤバい」という人たちの意見をよく聞くと、主に三つあると思う。

①「排外主義右翼だからヤバい」
私はこの意見には不賛成。「日本人ファースト」程度のことを排外主義と騒ぐのは本物の排外主義を知らないからとしか思えない。返って本物の排外主義を呼び込みかねない。

②「反ワクチン反科学だからヤバい」
これは微妙。ただそれは私自身が反西洋近代科学のところがあるからなので、次のパンデミックが起こった時にどうなるかなど懸念はないことはないなとは思う。まあ私から見ても言ってることはほぼめちゃくちゃなことが多く、反科学なら反科学で科学そのものを研究した上でそのアンチを唱えればいいのにと思うのだが、そこまで行っていない。この辺りは神谷代表が割とより穏当な方向に転換しつつある感じもするが、ここのメンバーがどう走るかはわからないので、微妙と言うのペンディングになるだろうか。

③「表現規制派だからヤバい」
私が一番懸念しているとしたらこれである。

水曜日に松本に整体の操法を受けに行った帰りに、美ヶ原高原の麓の道を通ったのだが、道路沿いに「有害図書追放のまち」と言う看板が立っていた。まあ結構古い看板だとは思うが、むかしはエロ系の雑誌等は「有害図書」とか「悪書」と言われていたのだよなと言うことを思い出した。参政党の表現規制というものは、このような少し古いタイプの、素朴な市民感情の延長上で「悪書追放」を唱えているイメージだ。

しかし中国やロシアの本物の規制派が「新サイバー条約」でも主導権を握り、また急速に「表現について保守化」しつつある欧米の子供政策の影響、それらの影響を受けた本邦の左翼フェミニズム勢力の危険性と言うものもあり、こうした素朴な嫌悪感情がどう反映されていくかと考えるとやはり問題が多いとしか思えない。

そう言う意味では、「参政党は表現規制に関しては確かに危険だと思うが、フェミニズムやリベラルを自称する左翼の確信的な危険性とどちらが有害かと言えばわかりにくい」という気はする。

私自身は③を守るために比例区では山田太郎議員に、また石破内閣は支持しないが自民党保守勢力の勢力保存につながる候補に東京選挙区では投票したいと思うのだが、状況は良くないなと思う。

日本では、特にマンガは大人向けのものも含めて高校生が主人公に描かれているものが多い。それは、高校時代は未成年ということでいろいろ制約はありながらも、大人になってから縛られるしがらみの世界に比べてより未熟で、そういう意味でも自由だということから、高校生が主人公にされることが多いのだろうと思う。

「Change the World」も読者は高校生だけではないだろう。また、マンガの人間表現というものも、当然ながら性の問題には関わらざるを得ない。だから「高校生も含めた未成年の性表現」はマンガにとって重要な要素になっている。そういう意味で、日本の表現文化にはこの新サイバー条約は絶対適さないわけで、なるべく自由が保持できる形で対処していかないといけないだろうと思う。

***

上のことにも関連するが、自民党が壊れそうになっている感じがする。主に二つの甘えが原因だろうと思う。

一つは昨日書いたアメリカへの甘え。「なめられてたまるか」とか、首相が言うべきセリフではない。日本の政権担当者は、そう言うことを例え思っていても、もっと政治的に適切に表現してきた歴史がある。しかし石破さんのような党内左翼は野党的な反米センスが強く、外交的な問題が本質的に理解できていないので、こう言う表現になったのだろうとは思う。すでに多くの人が懸念を表明しているし、実際悪影響しか考えにくい。

もう一つは国内の保守派への甘えである。

https://x.com/yuuraku/status/1943306993193869619

加藤紘一さんが「保守の再生に自民党員は近所の神社の掃除をやれ」と言ったと言うのは初めて知ったのだが、保守というものの本質をよく理解した言葉だなと思った。しかし当時、周囲は「時代は改革だぜ、何を言うんだ」と冷笑されたのだという。あの時代の雰囲気を考えればよくわかることではある。

今まで保守層は自民党しか投票先がなく、その意味で「岩盤支持層」と言われてきて、それゆえに自民党も保守層に甘えて、「ウイングを左に広げる」ことに専念し、右を軽視してきたわけだ。そしてついにその蔑ろにされていた右派の心を捉える政党が現れた。参政党である。そのことの深刻さに現在の状況を見てもどれくらいの自民党議員が気づいているのかはよくわからない。

この辺りは、アメリカの政治状況によく似ているのだが、南北戦争以降南部は「リンカーンの共和党」に対する反発からずっと民主党の大票田だったのに、民主党のリベラル化が進み共和党が保守層を取り込むのに成功して大きく図式が変わった。参政党は共和党のような伝統政党ではないからまだその怖さが自民党議員たちにまだピンと来ていないのだろうと思う。参政党が神社の掃除をやっているかどうかは知らないが、自民党議員もそのくらいのことはやらないと保守層は離れていくばかりだろう。

自民党は保守とアメリカへの甘えを捨てて、出直すべき時に来ていると言う自覚を持つべきだろうと思う。

月別アーカイブ

Powered by Movable Type

Template by MTテンプレートDB

Supported by Movable Type入門

Title background photography
by Luke Peterson

スポンサードリンク













ブログパーツ
total
since 13/04/2009
today
yesterday