参政党旋風続く/「ふつうの軽音部」72話:鷹見の自意識と鳩野と和解しない良さ/非就労日本人の雇用政策/アンケートに本音で答える日本人
Posted at 25/07/07
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令和7年7月7日(月)晴れ
今日はラッキーセブン三つ並びの七夕。書きたいことがたくさんあってまとまらないうちに時間が過ぎていってしまう。
なんというか、参議院選挙でこれだけ盛り上がることは珍しいのではないか。衆院で与党が過半数割れする中、参議院でも過半数が危なくなるというのはいつ以来なのだろうか。国会会期末に立憲が内閣不信任案を出せば可決され、衆議院も総選挙のダブル選挙になった可能性が強かったのだが、立憲は及び腰でそれを避けたわけだけど、まあ正解だったということだろうと思う。今回のこの状況では、衆議院でも参政党がかなり議席を取っていた可能性はある。逆に候補者不足で伸び悩んだ可能性もあるから、何が正解だったかわからないところもあるのだけど。
比例代表の投票先として、参政党が国民や立憲を抜いて2位に浮上したという話があり、もしそうならかなりの議席を取れるかという話にはなるわけだけど、実際には10人しか擁立していないので最大でも10人ということになる。この辺は調子の良い時の国民民主党も同じように比例で取れたはずの議席が他党に回っていることがままあり、追い風に乗っている政党の共通の悩みではあるのだろうと思う。まあそれがある意味議席配分の激変を防ぐビルトインスタビライザーになっているということも言えるかもしれないのだが。
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参政党の神谷代表が、「引きこもりやニートの人に働いて貰えば外国人労働者はいらない」という発言をしていたそうで、まあそれがそんな簡単に行ったら誰も苦労しないとは思ったが、外国人労働者を雇うと助成金が出る、という話を読むと、同じようなことを引きこもりやニート、あるいは氷河期や傷病などで就労機会を逃した人に対してもやっても良いのではないかと思った。
就労経験が何年中断しているかによって企業側に助成金を出し、また本人にも支度金という名目である程度の助成を最初にすれば、社会に出るハードルが下がる、ということはあるのではないかと思う。もちろんこれを実施するには非正規経験はあるけど正規経験が少ないとかさまざまな実情に合わせた規定が必要になるだろうとは思うのだが、就労に関してもまず日本人から、という考え方はありなんじゃないかと思った。これがそれなりに成功すればアメリカなどでも長期失業の人たちに対してのモデルケースにできる部分もあるのではないかと思ったり。まあ今のところ全て絵に描いた餅ではありますが。
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選挙期間中はツイッターなどを読んでいても人々のむき出しの感情に直面することが多くて疲れる、というツイートを読んだのだが、私はどちらかというと選挙の時の人々の本音がはっきり現れる感じがそんなに嫌いではないなと思った。もちろんこれは自分と意見の異なる人たちのフォローをしてないから、ということはあると思うけれども、割と真剣な情勢分析とそれはなぜ起こっているのか、という考察を読むことは、自分自身にとっても勉強になる。今回のように、今まであまり拾い上げられなかった意見、「日本人ファースト」と「反DEI」「反緊縮」「反増税」みたいなものが大きな流れを作ると、多くの人が戸惑っているのも興味深い感じはする。
私としてはもっと「表現の自由」はマターとして取り上げてほしいと思うし、特にその担い手である山田太郎氏にはできるだけ大量の得票でトップ当選してもらえると、問題意識が強く伝わると思うので、頑張ってもらいたいとは思っている。
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参政党が受けている一つの理由は、「参政党」という非常に落ち着いた名前だということもあるのではないかと思う。また、一人一人の候補者も変にキャラを立ててこなくて、「ふつうの日本人」という感じがするところも従来の一発屋政党とは違うところだろう。「れいわ新撰組」だの「たちあがれ日本」だのの、いわば「キラキラネーム」の政党は、一部には受けるかもしれないが広がりがない。参政党、とちょっと聞いただけでは国民政党なんだろうなという感じがするところが良いのだろうと思う。
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あと面白いなと思ったのは、アメリカ人は「トランプ支持」を隠したがり、それが実際の投票行動と違うので世論調査が役に立たなくなっているのに、日本人はむしろ外国人に対する不安感などを積極的にアンケートに表現する傾向が強い、という話だった。確かにアンケートというものは、自由記述とかが日本では無法地帯になりがちなわけで、普段おとなしい代わりに何かそういう意見を表明する機会が与えられたらここぞとばかりに考えを表明する傾向というのは日本では強いなと思う。まあそれはTwitterを見ていたら一目瞭然なわけだが。それで実際の投票行動は返って常識的だったりするのではないかと思う。「ガス抜き」というのが非常に意味を持つ国民性だなと思う。
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https://shonenjumpplus.com/episode/17106567266985757251
「ふつうの軽音部」72話感想。簡単に書くと、ここのところは「鷹見の自意識」がハロウィンライブの対決によってどのようなところに収まりがつくのか、というところが問題になっていたわけだが、「なんでも質問できる」ことを賭けの対象にしたことで鳩野に聞きたいことが山のように出てきながら、結局それは鳩野に聞くべきことではないなということに思い当たり、「やっぱりいい」と言い出したため、鳩野が腹を立てるわけだけど、それはつまりライブ中に心の中で鳩野に語りかけたり、また鳩野の側も「鷹見が何か言ってる」と感じ取ったりして、お互いちょっと通じ合いそうになっていながら、結局は和解しない道を選んだということで、この辺りはとても良いなと思った。
これは鷹見がどんなに面倒くさいやつかを示すとともに、「鳩野との分かり合えない関係こそを大事にしたい」ということであって、「小説吉田学校」のなかで三木武吉が鳩山一郎との話を持って吉田茂と交渉に来たときに、話が済んだ後で「雑談していかないか」と誘われた時に断った、という話に近い。つまり三木は吉田に「話がわかるやつ」という印象を抱いたため、もしここで雑談に応じてさらに親しくなって仕舞えばいざ攻撃する時に矛先が鈍る、ということを慮って断ったのだ、ということだった。鷹見としては鳩野を本当のライバルと見定めたから、ここで変に友達になりたくはない、ということなのだろう。また鳩野も何を聞かれるか構えていたからはぐらかされて余計闘志が高まる、という感じになっていたのが実に良かった。
一方でプロトコルのメンバーは田口から鷹見の事情を聞いてより結束が深まるのも良かったし、特に遠野が鷹見の才能に本当に惚れ込んでいる一方、水尾が「あいつは一生音楽をやっていくやつだと思う」と本質を見抜いているのも本当に良くて、良い友達を持ったな感が強い。
後半は相対性理論の「四角革命」の歌詞に乗って不穏な状況が展開していく、そのサスペンスの盛り上げ方が流石だなと思った。また、嫌味な印象だけが強かった指川先生が鳩野の数学の先生であったことが明らかにされ、教師らしく厳しく指導されながら鳩野自身は結構好感も持ってる感じがよく、これからラスボス的に登場してくることが予告されている指川先生の別の側面をあらかじめ見せているのも面白いなと思った。
***
とりあえず暑くなる前に少し草刈りをしておきたいので、このくらいにしておきたいと思う。日米関税交渉についてはこちらの記事を読んでから書きたいと思う。
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