散歩/ロレンス・福田恒存「黙示録論」:魂の救済者か復讐者か/ナイジェリアで進む「キリスト教離れ」

Posted at 25/04/30

4月30日(水)晴れ

昨夜は1時前に寝たのだが、起きたら5時でもう明るく、もう一度寝るのもアレだなという気がしたので起き出して、車でどこかへ出ようかとも思ったのだがそういえば最近あまり散歩をしてないなと思い、歩くことにした。ゆるい坂道を下って国道を横切り、街中の細い小路を縫うように歩いていくと途中でいくつかの堀川を渡り、車では通れない細い道をお城の方に歩いて、市役所の近くにあるファミリーマートで飲み物を買って、Suicaにチャージした。

それからお城の方に歩くと、枝垂れ桜はもうほとんど終わっていて、歩道橋を渡ってお城の中に入ると八重桜が満開だった。護国神社にお参りし、永田鉄山像に拝礼してから藤棚を見に行ったが、満開にはもう少しという感じだった。冠木門を出て街に戻り、家の方に戻ろうとすると朝日が眩しくて、あまり正面に朝日を直視しないでいいようにジグザグに道を歩いて帰宅した。気温は2度から5度くらい、起きた時にはあまり寒く感じなかったが帰ってきて家の中でいろいろやっていたらなんだか寒さを感じてきた。

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昨日はDHロレンス・福田恒存訳「黙示録論 現代人は愛し得るか」(ちくま学芸文庫、2004)を読み始めたのだが、福音書における魂の救済者としてのイエスのあり方と全く違う黙示録における復讐者としての「人の子」のあり方のギャップがなぜ生まれたのか、みたいなことを考えたり、あるいは仏教や神道においてそのようなあり方の経典はあるのかというようなことを考えたりしていたのだが、あるとしたら大乗仏典の中にあるのだろうなとは思うのだが、観音経の「念彼観音力」が繰り返される下りなどがなんとなく想像されたが、あれは仏の力を述べているのだけど、確かにこの世を作りこの世を破壊するのも神の力には違いなく、黙示録というのも形は怖いけど神の力について述べているものだということはわかるなとは思った。

キリスト教カルトというものは大抵はこの黙示録の解釈から出ているというということは言われているが、イスラエル国家を支持するキリスト教シオニズムというものを理解するのに黙示録の理解は必要だなと思ったのでこの本を読み始めたのだけど、まだ最初の福田恒存による「ロレンスの黙示録論」の半分くらいまでしか読めていない。

ということでロレンスの方も少し読んでみたのだが、いきなりキリスト教に対する憎悪から話が始まっていてかなり拗らせた人だというのはよくわかった。当時のキリスト教社会において聖書は毎日毎日有無を言わさず注ぎ込まれているものであり、忘れ去っていても少し読み始めたら何が買いてあったか吐き気を催すほどに思い知らされる、というのはなかなか私たちには想像しにくいものだなと思った。

おそらくこれは彼が嫌いな聖書の中の、最も嫌いであろう黙示録について論じたもので、そしてそれを福田恒存が重視してそれについて論じていること自体がある種文明論的な重要性を感じさせるなと思った。

まあ感想というほどのものには全然なってないが読み始めのメモ程度のものとして。

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アフリカのナイジェリアでキリスト教信仰から伝統宗教に戻る人が増えているというアルジャジーラの記事。

https://www.aljazeera.com/features/2025/4/29/why-some-nigerians-are-leaving-christianity-for-african-spiritual-beliefs

ナイジェリアは北部のイスラム教徒と南部のキリスト教徒が対立している地域なので、「キリスト教離れ」についてイスラム世界の報道機関であるアルジャジーラがレポートし論じるというのはやや政治的なものを感じなくはないが、「一神教的なもの」自体から離れようとしている動きがある、という指摘はより客観性を感じるところはある。

もともとキリスト教徒と言っても伝統宗教の呪術師のような人たちとも繋がりを持つのが普通らしいのである種のナショナリズムや民族意識のようなものが高まるとそういうこともあるかなという気はするのだが、統制の厳しそうな北部のイスラム教世界ではなくより市場化され自由化された南部のキリスト教世界でそれが起こっているというのは西欧化への反発などもあるのだろうと思った。wokeについては書いていないが、そういうこともあるかもしれないとは思う。

この記事も興味深いが、読んでいると私はナイジェリアについて何も知らないなという気がしてきたので、少し勉強しようかと明石書店のエリアスタディーズを調べてみたらナイジェリアについてはまだ出ていないようだった。中公新書で「物語ナイジェリアの歴史」は出てるようなので、その辺から調べてみるのがいいかなと思った。

これもこういうことに関心を持った、というきっかけの記録としてくらいにしかならないのだが。

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