松本パルコの跡地と東京事変のDVD/日本は「怪しい国」だったのか、今はそうでないのか

Posted at 25/04/29

4月29日(火・昭和の日)晴れ

昨日は連休中の平日。今週は東京に帰らなかったので、昨日は午後松本に出かけた。銀行の仕事が少しあったので途中で小さな街の銀行に寄ったらATMの数が少なく行列になっていて失敗したなと思ったが、まあとりあえずやるべきことは済ませられた。そのまま下道を走るが結構県外車が多い。やはり連休だなと思う。高速に乗り、久々に松本インターまで行く。高速も松本の市街まで出る道も比較的空いていて、よかったとは思った。

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立体駐車場に止めて丸善に行って本を探し、DHロレンス・福田恒存訳「黙示録論」(ちくま学芸文庫、2004)と「こうの史代短編集・ヒシヤマさん 星の音 森のうた」(コアミックス、2025)を買った。そのほかマンガの整理をしたときに「パリピ孔明」が20巻だけ抜けてたのでどうしようかと思っていたのだが、一度支出記録を確認してから買うことにして、それはやめた。あと「コミックZERO-SUM」の6月号を探したのだがなかったのでMIDORI(駅ビル)の改造社書店まで歩く。雑誌はすぐに見つかったので買った。隣のジュピターという店でグァバジュースを買い、車に戻って荷物を置いてから散歩に行った。

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以前は整体が松本インターのすぐ近くだったので松本市街は時々行っていたのだが、場所が変わって最近は塩尻インターで降りて下道を行くようになったので市街にあまり出なくなり、パルコが3月末で閉店したのは知っていたが今年に入ってから言ってなかった気がする。跡地がどうなったのか見てみたいと思って傘をさして歩いていったのだが、ただ閉店しただけで工事をする気配もなく、巨大な空きビルが残っているだけという殺風景な感じになっていた。パルコの周囲にパルコの客を当て込んだと思われる店がいくつかあってこれは苦しいだろうなと思ったり。自分が時々行く靴屋もどうしてるかと思って行ってみたが、自分の記憶と場所が違っていたけどちゃんとあったのでよかった。よく行く和菓子屋も自分の記憶と場所が違っていて、なんだか当てにならないなと思う。

パルコに入っていたヴィレヴァンとアニメイトはどうなったのかなと思って調べてみると、ヴィレヴァンもアニメイトもイオンモールで展開しているらしく、一応松本のサブカル・オタク文化の灯は消えずに残っているようでよかった。

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駅前のバスターミナルのビルまで戻ってブックオフを覗くことにし、アートの本などあるかと思って探したけどいいのがないのでCDを探した。椎名林檎か東京事変のものがないかと思って探すとライブ盤のCDがあり、1100円で少し高いなとは思ったが買うことにした。そのあと地下のデリシアで少し買い物をしたが1000円行かなかったので今日は駐車券は無しだなと思ったのだが、考えてみたらブックオフで1100円使ったので駐車券もらえたなと今になって気づいた。

駐車場に戻って事前精算すると1時間26分でギリギリ450円。2時間はいたと思ったので意外だが、まあよかったと思って駐車場を出る。帰りは高速ではなくあがたの森の前に出て山麓の道を帰ろうと思ったのだが、間違えて右折車線に入ってしまい決めていた道に戻るのに苦労した。松本の道は碁盤目に見えて途中でいきなり左折のみ可になったり一方通行が多く、いきなり正面に神社が出てきたりして結構難しい。徒歩のみの時代は特に問題なかったのだろうと思うが、古い城下町がこれがあるのは上諏訪と似たところがあるなと思った。なんだか時間がかかり信号待ちなども多い。

まあせっかく買ったのだから東京事変を聞こうと思いナビのCDプレイヤーに入れるが、鳴らない。プレイヤーが壊れたかと思って他のCDを入れたら鳴るので中古だから変なのをつかまされたかとちょっとがっかりしてケースを確認したら、CDではなくDVDだった。棚がCDでDVDは別棚だったから全然疑わずに買ったのだが。まあとりあえず騙されたのではないことがわかり、家に帰って視聴することにした。それにしても毎日一度はなんか変な失敗をするなと思う。とりあえずあがたの森の前の道に出て、そのまま南下する。

これは15年以上前には母の運転でよく通った道なのだが流石に細かいことは忘れていて、薄川を渡ったところに筑摩神社があってそこを左折するとかもそういえばそうだったなと思いながら走ったり。調べてみると筑摩神社は794年に岩清水八幡宮を勧請した神社で、国府八幡とも呼ばれたとのこと。南北朝時代の信濃守護は清和源氏の小笠原氏なので祖先神として崇敬されたとのことだった。諏訪大社とのせめぎ合いもあったのだろうなと思ったり。

そのまま道を南下していくと最近整体に通っている道に出たので、ああここで繋がるのかと思う。あとは普段通りの道を走って塩尻で高速に乗って帰った。高速でまっすぐ松本に行くと大体40分で行けるのだが、帰りは2時間近くかかった。まあ連休中というのと帰宅時間というのが重なったということもあったとは思うのだが。

東京事変のライブDVD、知っている曲が「閃光少女」しかないのでとっつきにくい感じはしたが、音楽の漢字としてはなんだこういうのをやっていたのかという感じで、結構好きなのが多いなとは思った。

***

https://x.com/calpistime/status/1552261370477170688

この一連のツイートややり取りを読んでいてなるほどと思った部分はいろいろあったのだが、「日本は怪しい国だったのか」「今はそうではないのか」についてちょっと思ったことを書こうと思う。

この場合の「怪しさ」というのは国家や国民の振る舞いとしてルールを守る国なのか、変な勢力に乗っ取られてはいないのか、ということで、中南米の独裁国家やアフリカの2年に一度はクーデタが起こるような国とか変な権威主義や妄想に乗っ取られていないかとかまあそういうこと全般ということなのだけど、もはやロシアやアメリカもちょっとどうなってるのという感じになっているので日本が相対的にまともに見えるということは確かだろうなとは思う。

それはともかく、日本は尊攘志士や雄藩幹部、下級公家らがクーデタと内戦で前代の政府である徳川幕府を滅ぼして成立した明治政府から始まっているわけで、彼らは急速な近代化を進めるために「政商」の存在を必要とし、たびたびスキャンダルを起こしているのは周知の事実である。

特に日露戦争に勝利して関東州を支配して以降は、満洲がある種利権の巣窟になったのではないかと思う。この辺りは精密に調べたわけではないので概略を推し量って書いているのだけど、台湾や朝鮮はリターンよりもむしろ投下資本の方が多かった気がするが、満洲は田中義一なんかにしても莫大な機密費を持って帰って政友会総裁に収まっているわけで、かなりの利権があったのではないかという感じがある。

大正末から昭和初期の「日本の変質」みたいなものが関東州・満鉄支配がもたらした利益や人脈から来ているのではないかという気がするのだが、特に満洲国成立後は岸信介とかそこでの経験を日本政界に逆輸入している感がある。これはイギリスにおいて一つの出世コースであったインド官僚みたいな感じである。彼らはインド赴任中に利益をあげ、イギリスに帰ると腐敗選挙区の議席を買い、下院議員になった。田中義一もスケールや立場は違うがそういうコースを感じる。

まあそういう意味でいえば、「政治に裏から影響力を与える人たちがいる」という意味では「日本は怪しい国だった」というのは、ある程度はまあ正しいだろう。「銀と金」みたいな世界も昭和の終わりにはあったわけで、莫大な資金力と政治とのコネクションで政治を裏から動かすブローカーみたいな人たちはいただろうと思う。

そういう人たちの中には満洲とか大陸浪人上がりみたいな人が多分いて、だからそういう人たちは「国士」を気取っていたのだと思うが、世代交代していって多分資金源もだんだん失っていったのではないか。

日本は東西冷戦構造の中でかなり得をしていたという指摘は事実だと思うけど、その中で中途半端な立ち位置は持っていて、中国やアジアに対して特殊な思い入れを持っている人たちもいた。その辺がロッキードなどで叩かれて、だんだん「西側の優等生」に矯正されて行ったということもあると思う。明治生まれの人たちはまだアメリカに対して是々非々だった。あれだけやられてるんだから当然だとは思うが。

「オウム真理教事件とその処断をきっかけに日本の怪しさが一掃された」、というのはなるほどと思うところもあるしそうかなと思うところもあるのだけど、「浄化」が進んだということはあるかなと思う。あれで一気に「宗教」は「怪しいもの」のハコに入れられた。サブカル系のスピとかはある意味知識人にとっても地続きのものだったけど、恐れて手を出しにくいものになった。

一方で思うのは、「怪しさ」はともかく、あの辺で「戦後」が終わった感はあった。私が左翼進歩思想に疑義を抱き右翼や保守の思想を勉強し始めたのもオウム真理教事件がきっかけだった。

1995年に私が社会主義はダメだ、少なくとも日本の社会主義政党はダメだと思ったのは、阪神大震災やオウム真理教事件に全く碌な対処ができなかったことだ。逆に天皇は被災地を訪れて膝をついて被災者と語り合い、いかに天皇がこの日本において紐帯として重要な存在かを知らしめた。村山首相はダメだった。自衛隊も警察も動かせず、オウム真理教事件の捜査を内閣を叱咤しつつ仕切ったのは自民党の国家公安委員長、野中広務だった。あれで自民党を見直した。

しかし自民党もクリントン政権の日本いじめには為すところなく敗れ、経済敗戦の30年になり、自民党自体もたびたび下野することになった。小泉政権で郵政をはじめとする自民党の利権構造・集票構造はぶっ壊され、今のような「金のない保守議員」が爆誕することになった。

一方で左翼運動家層には潤沢な資金が「官から民へ」「コンクリートから人へ」のスローガンの下、どんどん公的な形で流れ込むようになり、左翼勢力が停滞する中で資金的には潤沢という歪みが生まれた。イーロン・マスクが暴露したようなUSAIDの資金がどれくらい日本に入っていたのかはわからないが、キリスト教系の組織や反差別を唱える破壊集団など資金源の分からない団体が増えたのもまたこの頃だったように思う。

だから日本は「怪しい」国ではなくなったという意見はそれなりに分からないでもないが、違う方向から怪しい国になってしまっているというのもまた事実ではないかと思う。アメリカがトランプ政権やその後継政権の間にその辺の闇や膿をなるべく摘出できたらと思うが、左傾した政権が続くとその辺が温存されそうなのが問題かなと思う。

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