イランでのNHK支局長拘束と日イ関係/「イスラムのジャーナリズム観」と「イランとイスラムの微妙な関係」/本当の「中道」と国民民主党
Posted at 26/02/26
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2月26日(木)曇り
昨日はほぼ一日雨で、屋外作業ができなかったので少しゆっくりできた面もあったが、家の中のこともしなければいけないことは結構あって、マンガ雑誌や単行本を作業場に運んだり風呂掃除をしたり。午前中に会計関係を少しやって銀行と郵便局に行き、クリーニングを出して、書店に行って「SHIORI EXPERIENCE」の25巻と「ビッグガンガン」の3号を買って、イオンに行ってATMでお金を入金し、パンを買って帰った。午後は本を読んだり出納帳をつけたり。実家や作業場の片付けをもう少ししたかったがあまり時間はなかった。
***
https://digital.asahi.com/articles/ASV2T11PGV2TUHBI02TM.html
イランで1月20日ごろNHKのテヘラン支局長が拘束され、収容所に入れられたというニュースがあった。これはイランの反政府デモが激しい時期であり、おそらくはその取材等と関係することなのだろうと思うが、西側目でディアで数少ないテヘラン支局を持つNHKがなぜこのデモをあまり報じないのか、ということは当時から言われていたので、そういうこともおそらくこの高速と関係はあるのではないかとは思う。
https://www.meij.or.jp/kawara/2025_125.html
今回の一連のデモの中で拘束されたジャーナリストは少なくとも7人いるそうだが、外国人記者の拘束は他に報告されていないとのこと。よく知られているように日本とイランの関係は革命後も比較的良好で、そのため1980年代以降多くのイラン人が来日していたことは当時のことを覚えている人なら記憶にあるだろうと思う。ダルビッシュ投手をはじめとして、スポーツ界でのイラン系の活躍もある。
ここ数年はアメリカのイラン包囲網が厳しくなってきたこともあり、以前ほどの交流の深さは無くなってきたし、イランの革命防衛隊の活動の実態やヒズボラやハマスなどへの援助による中東においてのテロリストの後ろ盾として動いてきたことが報道される中で、我が国においてもイランに対する見方は厳しくなってきたし、昨年のイスラエルとの12日間戦争と全国的な反政府デモ以降、イラン当局もかなり追い詰められてきたことは確かなので、苦し紛れの一手である気はするのだが、それだけに予断は許さず、無事に解放されることを祈るしかない感じではある。日本もイラン側と交渉はしていると思うが、どういう方向に話が進むのかはそう簡単ではないなとは思う。
https://note.com/cafebaghdad/n/n117f10aacb3b
こちらは執筆されているのは15年前の日本メディアのテヘラン支局長経験者の方とのことだが、イラン当局は「世界に報道していい内容」と「報道を許さない内容」を峻別していて、事前通告した内容の取材しか許さず、そこから外れると容赦なく拘束する、とのこと。平穏に見えている時が危ないとのことだが、今回はまさに世論が沸き立っていた時期であり、平常時とは比べ物にならない緊張感があっただろう。拘束の事情がわからないので個別具体的な行動に対してなのか、あるいはそうした根拠のない拘束なのか、もし後者なら政治的なものを狙っていることになるけれども、今まで報道が出てはいないが政府の発言を見るとイランとの交渉もしているし本人や家族との連絡も取れているとのことなので、そうした政治的な交渉材料としての拘束という可能性がかなり大きいように思うし、そうなるとおそらくは日本政府に対して何か要求がある、例えばアメリカとこのように交渉せよ、みたいな要求がある可能性もあるのかもしれない。
当然ながら独裁国家において「報道の自由」というものが制限されているのは当然なのだけど、それは中国やロシアにおける報道の制限とはまた違う様相があるのではないかと思う。
これはGoogleのAIによるまとめだが、イスラムのジャーナリズム観は
「イスラムにおけるジャーナリズム観は、単に事実を客観的に伝えるという西洋的な「事実報道」の枠を超え、「社会の改善」「真実の追求」「正義の推進」を重視する独自の倫理観に基づいています。メディアは、アッラーの教えに基づき、良いことを広め、悪を禁ずる(アマル・マアルーフ・ナヒ・ムンカル)ための手段として認識されています。」
「イスラムのメディア専門家は、完全な客観性は神話であると批判することがあります。その代わり、人間社会における「正義」や「福祉」を基準とした価値ある報道(価値関与型)を重視する傾向があります。」
とのことである。これは日本の、すなわち左派リベラルのジャーナリズム観に似ている面があるが、要は客観性よりもある視点からの社会正義の実現のための手段と捉えているということだろうと思う。「エビデンス?ねえよそんなもん」と放言した朝日新聞記者の言葉よりはマシのようには思うが。
https://asiandocs.co.jp/contents/45
また上記は「我らはジャーナリスト 報道の不自由な国イラン」という映画の説明で、主にアフマディネジャド大統領時代の報道の困難さについての話が出てくるが、
「イラン人ジャーナリストたちが、口々に証言します。「イランでのジャーナリズムは、牢の中のジャーナリズム」。「イランでのジャーナリズムは、狼と踊るようなもの」。「イランでのジャーナリズムは、猫から逃げる鼠」。「イランでのジャーナリズムは、地雷原での散歩」。「俺たちは剃刀の刃を渡る」。イランでの報道の仕事が、いかに危険で理不尽なものであるかを彼らの言葉が物語っています。」
とのことである。
*
https://gendai.media/articles/-/130565
https://gendai.media/articles/-/130571
イランの実態は上の二つの記事を読むとかなり蒙を啓かれる感じがあるのだが、イスラムは外来宗教であるという意識が強くなってきているというのは他の記事を読んでいても感じるところだった。そうなると、「イスラム共和国」政府というのはイラン国民の上に乗っかったある種の神輿にすぎず、それを維持するためにさまざまな弾圧手段をとっているのだなと感じられる。ある意味イランは非常に近代的な国だと感じられるし、その上に宗教的な政府が乗っかるとどうなるかという実験的な国家であるようにも見える。
そういう意味では今回の支局長の拘束は、「イスラムの論理」や「イスラムのジャーナリズム観」に基づいた拘束というものではなく、「イランイスラム共和国という独裁国家の意向」によって行われたものだと考えるべきだなと思う。
これはある意味日本にとってはイランからの「国家間関係の悪化」を告げるシグナルとも取れるが、こういう場面では間接的に中国やロシアがお為ごかしに口を聞いてくる可能性もあるなという気もして、その辺のところはうまくやってもらいたいなと思う感じはある。
私とイラン人との具体的な関わりは学生時代に大韓航空でソウル・カタール・ジッダ経由の南回りでヨーロッパに行ったときに帰国便の時に隣に座ったおっさんがイラン人でいかにも金持ち然としていてエルメスとかグッチとかそういうブランド品はいいぞ!みたいな話をしていた、ということしかないのだが、イランのパスポートを見せたのでおそらくイラン在住だったのだと思うが、イスラム共和国を名乗る清貧イメージのイランにこんな成金ぽいおっさんがいるのか、本当は亡命者だったんじゃないかなどと思っていたのだけど、上のレポートを読むとそういう人もいるのかも、という気もしてきた。面白そうな国であることは確かなのだが、記者の方は1日も早く解放されることを期待したい。
***
今の日本において本当の中道とはどのポジションなのだろうか、と考えていたのだが、公明党と立憲民主党が合体してできて「中道改革連合」というのはやはり国民全体の中では左寄りすぎるように思ったからである。
少なくとも「左派」と「リベラル」の間が「中道」ということはないだろうし、参加者としても「保守」と「左翼リベラル」の間が「中道」だ、という意識で参加したのだろうと思う。1970年代後半の「保革伯仲」時代に、中道政党と言われたのは公明党と民社党だったと記憶しているし、それに社会党を加えた「社公民三党」というのが自民党に変わる連立の枠組みとして意識されていたと思う。当時はまだ社会党の勢力が強かったし、社会党内部でも構造改革派と言われる党内右派もいたが、基本的に左派が強かったので、中道勢力というのはあまりないというのが実態だっただろう。
90年代の政治改革の時代に細川連立政権などを経て「中道」に見える「改革」の諸政党が出てきて、それが日本新党や新政党、新進党などであったわけだが、結局は民主党系の政党に収斂していき、安全保障に関しては曖昧な立場の政党が自民党と対峙する形になった。
民主党は立憲民主党と国民民主党に再分裂したため、立憲民主党の左派色がかなり強まり、国民民主党は民社党系の安全保障はリアリズムで他の政策は比較的リベラルという方向になった。民社党時代は労組組織も同盟で社会党系の総評とは別団体だったが、今は連合に統一されているのでその辺りの縛りが国民民主党をどっちつかずのものにしている。
日本の有権者の現在の実態を見ていると、本当の中道というのは保守と(左派でない)リベラルの間であり、大体国民民主党のあたりが中道なのだと思う。安全保障政策的には現実的で自衛隊容認と憲法九条改正は基本的には国民の多数の支持を得ていると思われるので、その意味ではその辺りが中道だろう。また、その他の政策に関しては現役世代の手取りを増やすという労働者重視の政策をきちんと打ち出している点でも国民の支持はあると思われる。
ただ、その他の政策を見ると大丈夫かと思われるような左派リベラル政策も時に見られ、ちょっと迷走している感もなくはない。国民民主党ははっきりと男性の方が支持者が多い政党だと思うのだが、それゆえに女性の支持を得ようと女性候補の擁立に力を入れているように見えるのだけど、多くの候補者が問題を起こしたりトラブルになっていることである。自民党自体が今は女性候補の方が縁故や官僚経験のない場合には立候補しやすい状況になっているくらい女性候補は増えているのだが、国民民主党が慌ててそれに乗ることはないと思う。しっかりした男性候補を立てて行った方がむしろ結果的に良くなるのではないかという気はする。
この辺りは国民民主党の自己認識と国民からの期待の間に乖離があるように思われるので、その辺はなるべく国民の期待に合わせて行った方がいいように思われる。
現在の日本で望ましい二大政党は保守政党と中道リベラル(左派でない)政党によるものだと思われるので、国民民主党がそれを実現できるようになることを期待はしている。
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