「絢爛たるグランドセーヌ」:コロナ禍に続いてウクライナ戦争を取り上げた英断/「怪獣8号」次回最終回・「人喰いマンションと大家のメゾン」そのほか/イランをめぐるアメリカの分裂とトルコの批判

Posted at 25/06/20

6月20日(金)薄曇り

今朝は最低気温が21.3度、実家の方の体感ではほぼ熱帯夜である。寝ている途中で布団をかぶっているのが暑くなって夏掛けに換えた。でも結局あまりよく眠れなくて4時前に起き出した。いろいろ考えてしまっていることがあり、どうせ寝られないという感じもあったので、ということもあるのだが。

朝ちょっと職場に用事に行ったりする前に、もう明るくなってきたから(明日が夏至だ)庭の周りの草刈りなどする。まあこんなものかと思って支度をして出かけ、少し離れたセブンで「週刊漫画Times」を買って職場に行き、ゴミをまとめたり捨てたり。通路と駐車場の草が気になったので職場に置いてある鎌で草を買っていたら、手袋をしないでやっていたせいもあり、左手の人差し指に鎌の刃が刺さってしまった。やばい、と思ったがやはりかなり血が出てきて、急いで草刈りを済ませて草を袋に入れてゴミ捨て場に出し、職場に戻って消毒などしたがなかなか血が止まらないので指の血管を抑えたら結構止まった。キズバンを巻いてとにかく車を運転して戻る。左手の親指で血管を押さえていたが運転しにくいので離したのだが、家に着いた時にはあまり血は滲んでいなかったのでようやく結構止まったということなんだろうと思う。

家に帰ってからもう一度流水で血を洗いながしてキズ板を貼り直す。もうほとんど止まっていたのでいいかと思い、普通に週刊漫画Timesを読んだりジャンププラスを読んだりしていたが、キズバンを見たらちょっとだけ血が滲んでいた。やはり鎌を使うときは手袋をしないといけないなと思うし、普通は左手には皮の軍手をしているので多分あの程度の打撃なら傷にならないのだけど、素手は拙かったなと思う。職場にもちゃんと手袋を置いておくべきだなと思った。

昨日は午前中ブログを書いたりいろいろしていて11時ごろ作業場に行ってマンガの整理などし、その足で少し離れた書店にチャンピオンREDを買いに行ったのだが、なかった。ATMで通帳をいくつか記帳してスーパーでお昼の買い物などして帰る。帰ってきてからKindleでREDを買って少し読んだ。

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「絢爛たるグランドセーヌ」第143話「劇薬」。コロナ禍で他の国より隔離が長引いた中国出身紫萱(ズーシェン)がようやくロンドンのロイヤルバレエスクールに戻ってくるが、やはり他の生徒よりブランクが長い分ついていけず、悔し涙を流す。そうこうしている時にウクライナ戦争が勃発し、ロシア出身のトルスタヤ先生の去就が気になる生徒たち。一方で封鎖された社会の抑圧に抗し「私はバレエを選んだ」と言う思いに変えて「ロミオとジュリエット」のジュリエットが劇薬を飲むシーンを演じる紫萱を見て、奏(かなで)は勝てないと感じ、自分が踊る「ケレス」で紫萱に勝てる道を模索し始める。

この作品はコロナ禍(の社会と舞台芸術、バレー学校の生徒たちの状況)を正面から描いていて凄いと思っているのだが、今回はウクライナ戦争まで始まって、またすごい!と思った。コロナを描いてウクライナ戦争を描かないわけにいかない、と言うところまで私は考えてなかった。

国際的な文化や科学の関係を扱ったマンガ作品は多いのだが、コロナで社会が変わったことが表現されている作品はほとんど見たことがない。もちろんリアルな国際政治などを扱う作品(「戦争でしたら八田まで」など)では表されているものはある。後の時代になってコロナ禍というのはどういう時代か分からなくなった時に、「絢爛たるグランドセーヌ」はある種の語り部として頼りになるかもと思う。

ウクライナ戦争に関しても、この戦争のためにロシアとウクライナの文化状況は全然変わってしまったわけで、その変化を作品の中で表現するのは政治的なものを含めて結構大変な気がする。ロシアという国は、特にバレエと宇宙開発において存在感は大きいわけで、「ダンス・ダンス・ダンスール」でも主人公潤平の師の一人が元ボリショイのトップだったり、ライバルがボリショイバレエ団にいたりする。

「宇宙兄弟」でも月から地球への帰還の時にトラブルを起こした主人公ムッタが乗るNASAの宇宙船を救出に行くのはロシアのロケットで、そこに日本人クルーが二人(弟ヒビトを含む)乗っているということになっているのだが、ウクライナ戦争下の今の状況では考えにくい構成である。

現代の状況下では敵視されがちなロシアの文化を、戦争前そのまま価値あるものとして表現するということにおいて、「ダンス・ダンス・ダンスール」は戦争を語らないことによって文化の価値を語っているとも言えるし、ウクライナ戦争が起こらなかった近未来(こうした事態になるとは予測できなかっただろうし)を描いている「宇宙兄弟」は米ソ(日)の協力を描くことで「我々人類は宇宙兄弟(Space Brothers)なんだ」という今となってはもはや「願い」となったものを描いている。現在の状況を受けての表現の仕方はそれぞれだと思う。

しかし、やはりコロナ禍やウクライナ戦争という文化の世界での大きな出来事をきちんと物語に組み込んでいった「絢爛たるグランドセーヌ」は一際素晴らしい。忘れたい人も多い時期ではあるが、それを扱わなければ描かれない時代の側面もある。今回は中国人の紫萱がコロナ禍で拘束され、それが明けてようやく決意を持って学校に復帰したわけだし、ウクライナ戦争勃発でロシア人の先生の去就が問題になる。そういうことは世界中で起こっていただろう。もちろんフィクションではあるのだけど、時代を正面から捉えていることが素晴らしいと思う。

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https://shonenjumpplus.com/episode/17106567266627683581

そのほか。今朝のジャンプ+の更新では「人喰いマンションと大家のメゾン」が相変わらず面白い。MUSHIさんという新しいキャラも魅力的だ。1巻が7月4日に発売になってその表紙が公開されていたが、これもとても良くて、発売が楽しみだ。

また、「怪獣8号」は次回最終回。最後の敵はなかなかしぶとかったが、いろいろな力が合体して倒すことができ、カフカも生還できそうな感じになっている。私がジャンププラスを読み出すきっかけになったのがこの作品でもあるので、感慨深いものがある。

「ゴーストフィクサーズ」「ルナティック・テラポップ」も面白かった。

週漫では、「信長のシェフ」の梶川卓郎さんの新作、「海賊x少女」が面白くなってきた。倭寇の時代の琉球の青年と日本人の少女。このやたら強い少女が優しい青年の「家来」になることで展開する物語だが、失われた「日本国王印」をめぐって二人が明に渡ろうとしている、という筋。そこに薩摩の倭寇を束ねていたという島津尚久(1531-62)も物語に加わってきていて、スケールが大きくなってきた。尚久の年齢を考えるともう種子島に鉄砲は伝わっているし、時代としては将軍足利義輝の頃だろうか。

「雲上に歌いて、君を待つ。」もさらに面白くなってきた。美甘の作詞作曲の新曲が生まれてしまう、という流れも面白いが、柳田との因縁の関係のあるプロデューサーが柳田を認識する、というイベントも発生し、気になる展開になりそうだ。そのほか「解体屋ゲン」「神様のバレー」も面白かった。

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イランの展開も気になるが、トランプ支持層、特にMAGAはイラン攻撃は支持しないだろうという見通し。

https://jp.reuters.com/economy/EGMFLW6DRBNRZN7M5PSVWO2YUU-2025-06-19/

他の国に関わらない、アメリカ第一というのがトランプの売りだったのだから、これは確かにそうなるだろうと思う。

また周辺国の動向では、トルコがかなり強くイスラエルとアメリカを批判している。

https://x.com/tobimono2/status/1935291142159085761

当然そうだろうと思うのだが、イスラエルは地下核施設を空からの攻撃で破壊できないなら人間がやる、と言っているらしいが、そうなると兵力を空輸して核施設を制圧するということになるが、そんなことが可能だろうか。キーウ急襲に大失敗したロシアの二の舞になる気がするのだが。

ネタニヤフはイランの体制転換とか言ってるけれども、今のところは誇大妄想にしか聞こえない。そうなればいいなという願望を持っている人は多いだろうから、その願望を餌に自分の保身を図っている感じがする。イランの核開発ももちろん問題なのだが、イスラエルとの対立がなければイランもそこまでやらなかった可能性も大きく、なんとか平和を図ってほしいとは思う。


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