英字新聞を読むのに必要な動詞/「人は心の通わない機械ではない」

Posted at 21/06/15

昨日は一日雨が降ったり止んだり。時に強く降る時もあり、松本に出かけようかどうか迷っていたのだが、結局やめにした。必要なものなどをB6ノートにリストアップし、ToDoリストをノートの裏側から書いて、夕方になってからインター近くのロードサイド店舗群に出かけた。

ニトリに行ってソファ用のクッションと整理用のかごを買い、エディオンに行ってアニメ録画用のBD-REを買い、隣のイオンで米などを買って、帰りに平安堂に寄って本を物色した。特に買うつもりもなく本を見ていたのだけど、普段は時間がない中で目的のものを買いに行くという感じになるが、昨日は割とじっくり色々見ていたので、案外面白いなと思う本も目についたのだなと思う。結局、以前Twitterで見た北村一真「英語の読み方 ニュース、SNSから小説まで」(中公新書、2021)を買った。


 

北村さんは英語教育改革の「四技能」について殊更に異議を唱えることはしないが、よく「読めるのに聞けない、書けない、話せない」と言われる日本人の英語について、本当にそうだろうかという。ネイティブの英語話者ならば1分間に200語読めるところを、実際の日本人はどれくらいで読めるかというと半分程度だろうという。

実際のニュースキャスターの喋る速度は英字新聞クラスの英語を1分間に150語〜200語のスピードで話すといい、読むのに追いつかないのに聞くのに追いつくことを考えるのはあまり意味がない、という主張はなるほどそうだなあと思った。

私自身、かなり練習していた時期は自分が知っている分野の話なら1分間200語くらいで読めたけれども、今はどうだろうか。特に知らない分野の話を読むのは結局辞書を弾いたりググったりしなければならないわけで、とても時間がかかる。まずは英字新聞クラスの英語を1分間200語くらいの速度を目標に読めるようにするということは意味はあるだろうと思った。

また、立ち読みした時にパラパラ読んだけれども、英字新聞は見出しを短くするために我々から見るとへえと思うような単語、特に動詞を使うというのはなるほどなあと思った。日本の新聞ももちろんそういう傾向はあるわけで、子どもの頃は知らない四字熟語などを新聞で見つけてよく辞書を引いたものだったなと思う。また略語もよく使われるが、有名なのでいうとベトナム戦争の時の「米軍による北ベトナム爆撃」を「北爆」と略した例などがある。

英語の動詞で言えばbanが禁止する、airが放送する、などはわかるがeyeが検討する、hikeが増大するなどというのはちょっとわからなかった。しかし、英字新聞の見出しにはこういう語がよく使われるというのがまとめられている表を見ると、なるほどこういう単語を意識して覚えていくと新聞は読みやすくなるのだなということがわかった。

結局見出しを見てもよくわからないので本文を読む、みたいなパターンはよくあったので、そういうものだと思って読めばかなり読みやすくなるように思った。

帰ってきてから本棚の整理を続けていたら、桜井章一「流れをつかむ技術」(インターナショナル新書、2017)が出てきたので少し読んだ。私は櫻井さんの本は好きで昔は結構買って読んでいたのだが、最近はあまり読む機会がなかったのだが、昨日読んだところにこういう下りがあった。

流れをつかむ技術 (インターナショナル新書)
桜井 章一
集英社インターナショナル
2017-06-07

 

「人は「心の通わない機械」ではない。だが、合理主義・効率主義を徹底しすぎると、人は他人のことを「もの」のように扱ってしまう。他人をもの扱いすれば当然、自分も同じように他人から扱われる。現代がストレス社会と言われる原因の一つに、この「人をもの扱いしてしまう」ことが挙げられるだろう。」

これは以前は当たり前のことが書いてあると思い、特に注意を払わなかったのだけど、最近になってみると新自由主義・ネオリベラリズムの問題点をこれほどはっきりと書いている言葉はないし、ネット上で起こるいざこざの多くも「人を人として扱っていない」ことに起因するものが多いわけで、こういういわば「当たり前のこと」を気を付けていかなければいけないのだよなと改めて思った。



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