「メイのメイデン」「大蜘蛛ちゃんフラッシュバック」「終わった漫画家」3冊感想など。

Posted at 18/01/29

久しぶりに今まで買ってない作者さんのマンガを3冊買ったので感想など。
昨日神保町で買ったのがガクキレオさん原作レルシーさん作画の「メイのメイデン」1巻(スクエアエニックス)。此れは基本的にジャケ買い、というか少し中身を読んで買ったのだが、「コミックガンガンJOKER」に連載されている作品のようだ。デリヘルなのだがデリヘル嬢がデリバリーカジノのディーラーでもあり、客が勝てば客の要求をタダで聞き、嬢が勝てばお金だけもらって何もせずに帰ってくる、というシステム。しかもこれが「裏コース」があり、過激な要求と超法外な金額との取引になったりする、という設定。4話まで、計3回の「裏コース」での戦いが描けれているわけだが、当然飛び交うイカサマとそれを見抜く仕組みが色々と工夫して描かれていて、その辺りが見どころということだろうか。設定からしてエロが基本なのだけど、そういうシーンはほとんどないので、いわば見かけの装飾のようなもの、と言ってもいいかもしれない。基本的に「過激」なストーリーで読ませる作品だけど、コントラストのある作画が特徴的だと思った。2巻も読んでみたい。
今日アリオ北砂の福家書店で買った1冊目が植芝理一さん「大蜘蛛ちゃんフラッシュバック」(講談社)。これは月刊アフタヌーン連載で、「宝石の国」や「ブルーピリオド」目当てで買ったけど相変わらず興味を惹かれる作品が多いアフタヌーンで、読んでみてもいいなと思ってたのがちょうど目に入ったので買った、という感じのもの。可愛いお母さんの女子高生時代の記憶が、もう亡くなったお父さんの視点からフラッシュバックする、という設定で、まあお母さん好きな男子高校生って昔ではちょっと描けなかった作品だなと思うが、要するに今様のホームコメディという感じで、まあ、問題作、みたいなものではない。

私自身はこれに出てくる主人公・実の同級生女子・一一(にのまえ・はじめ)が割と好みなのだが、お母さんにドキドキしてしまう実にはあんまり目に入ってこない、という感じがその理由はともかく少年漫画のラブコメの王道っぽくていい。
2冊目が福間しげゆきさん「終わった漫画家」1巻(講談社)。これは週刊ヤングマガジンに連載されてる作品。10年前に少年誌で小ヒットを飛ばし、今でも貯金一定残っていて知名度もなくはないが現在は地味な月刊誌で編集者主導の連載一本、という作家が結婚願望から「アシスタント」を募集したらやってきたのは同じように結婚願望のあるA子とガチの漫画家志望ながらストーリーは作れても絵が描けない高校生のB子、という話で、福間さんの作品らしくいつでも登場人物が色々と考えていることが思いとして吹き出しの中に書かれていてそのウザさを含めて面白い。まあ色々とリアルなんだけど、モーニングの連載で読んでいた「僕の小規模な生活」ではマンガ家本人のウザさと妻の可愛さの取り合わせという新ジャンルを切り開いた感があったが、この作品もそれぞれの個性が可笑しくていいなと思う。

どれもあんまり今までの自分のセレクトには入ってこないような作品なのだけど、多分それぞれに今という時代を反映した作品のように思えて、面白かったのだろうな、と思う。

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by Luke Peterson

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