灰原薬『応天の門』8巻読んだ。面白かった。

Posted at 17/12/10




灰原薬さん「応天の門」8巻(新潮社)読了。面白かった。

この作品は平安時代前期、若き菅原道真と油の乗った年代の在原業平が平安京に起こる数々の奇怪な事件を謎解き、解決していくという話で、主に藤原氏周りの陰謀に関する話が多いのだが、この8巻は趣向を変えて菅原道真自身の成長というところに主眼を置いた話の展開だった。

平安時代の試験というものがどういうものなのか、本当のところはよくわからないが、古典籍には通暁している道真がおそらくは文章の説得力に欠けるという理由で試験を落第にさせられるという展開が面白かった。

こういうのを読んでいると文章で書く試験というのも捨てたものではない気がする。清の末期、西洋の進出と共に四書五経の学問だけでは列強に対抗できないという理由で科挙が廃止されたが、とはいえ列強に対抗した多くの官僚たち、曽国藩にしても李鴻章にしても康有為にしても皆科挙で合格した官僚であり、人間的に侮れない官僚を輩出する力はこの試験にはあるのではないかと思った。

今の日本でも科挙のような試験を行い、答案を公開するような仕方でエリート官僚を養成すると言うのも面白いのではないかと思ったり。

この作品はこう言うネタの中では結構社会派だと思うのだが、実際8巻はその中でも特にそう言う感じのする内容だった。

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