作品を書き終えた後、次の作品に取り掛かるのに必要なこと

Posted at 13/01/17

【作品を書き終えた後、次の作品に取り掛かるのに必要なこと】

今日もとりあえず買った本をメモ。

ちゃりこちんぷい 2 (ヤングジャンプコミックス)
玉置勉強
集英社

まず玉置勉強『ちゃりこちんぷい』2巻。(集英社、2013)ブルースをひく高校生たちとそれぞれの持つ秘密、過去。わりと重かったり暗かったりする展開なんだが、その粘着的な重さがたぶん読みどころ。『彼女のひとり暮らし』は明るめの話しにしてあるけど、『ちゃりこちんぷい』の方が作者の作風にあってるのかもしれないと思う。

地上の記憶 (アクションコミックス)
白山宣之
双葉社

それから『白山宣之遺作集 地上の記憶』(双葉社、2013)。これは大友克洋の同世代で、寡作だった作者の遺作集、ということらしい。さべあのまさんがFaceBookで紹介しているのを読んで買ってみたが、まだぱらぱら読んだだけだけど面白そうだなと思う。本当に、日本には埋もれてしまった魅力的なマンガ家というのが多いんだよなあといまさらながらに思う。

神道はなぜ教えがないのか (ベスト新書)
島田裕巳
ベストセラーズ

それから島田裕巳『神道はなぜ教えがないのか』(ベスト新書、2013)。この人はオウム事件の時に味噌をつけたが、宗教の解説本みたいなものは読みやすいし分かりやすい。ときどきこういうものを読まないと何かエネルギーが不足してくるものを感じる。やはり私は日本の神さまが一番親しい感じがするんだなあと思う。

学問の技法 (ちくま新書)
橋本努
筑摩書房

橋本努『学問の技法』(ちくま新書、2013)。そういえば短大の講師をやめてから、学問というものから遠ざかっているなあとふと思い。ときどきこういうものを読むのもいいことだと思った。

一つの小説作品を書くということは的を絞って行くということなので、直接その作品に関係ないものは自分の中から切り捨てて行くという作業が伴っているんだなあということに今日気がついた。私は未熟なせいかいまのところ二つの作品を並行して書くということができないので、一つの作品を書き終えた後はその作品以外のものは何もかも切り捨ててしまっていて、作品から離れてしまうと何も残らない、という感じになってしまう。当然ながら、次の作品に取り掛かるまで、何を書いたらいいか分からない状態が長くなっている。そういうことになってリハビリを必要とする人ってたぶん私以外にも多いのではないかと思うが、つまりリハビリというのは作品を書くことで切り捨てていたものを回復する作業なんじゃないかと思ったのだった。

つまり、作品を書くために縮みきった自分という器のふち、固く締まりきったその入り口を少しずつやわらかくして広げていく、そんな感じが必要なんだなと思った。作品が順調に書けるときというのはその切り捨てがうまく軌道に乗っている感じが持続している。なんだかうまく書けないときはその切り捨て方に自信がない、という感じなのだと思う。

まあとにかく、書くことと取り入れることは呼吸の吐くと吸うのようなものだなとイメージは持っていたけど書いたあとには過呼吸みたいになってるんだなと思った。

切り捨ててしまったものを回復することによって、自分自身を回復して行くことが、次の作品を書くために、たぶん一番必要なことなんだろうと思った。

月別アーカイブ

Powered by Movable Type

Template by MTテンプレートDB

Supported by Movable Type入門

Title background photography
by Luke Peterson

スポンサードリンク













ブログパーツ
total
since 13/04/2009
today
yesterday