『へうげもの』を11巻一気読み/ウールものの手洗いが楽しい/この本を誰が読むのか

Posted at 10/07/26

土曜日帰京。特急の中が寒い。冷房の予防を少し甘くしてしまったので、カーディガンを羽織ってはいたが膝にかけるものがなく、結局新聞を膝にかけていた。新宿駅で『ビックコミック』を買う。『上京花日』が休載中なのがやはり物足りない。

テレプシコーラ(舞姫) 第2部 (4) (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
山岸 凉子
メディアファクトリー

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帰りに地元の文教堂に立ち寄って『テレプシコーラ』第二部4巻(メディアファクトリー)と『へうげもの』11巻を買う。『テレプシコーラ』は連載されている『ダヴィンチ』の中で、ようやく巧妙が見えてきたので少しは読む気が復活したのだが、第5巻が出てからまとめ読みしようかなと思っている。『へうげもの』、日曜日に1巻から一気に読み直した。やっぱり秀吉による信長暗殺とか利休切腹までの緊張感が今はない。この作者得意な史実の大幅な捻じ曲げが最近はあまりないし、武将か数寄かという葛藤とかもない。今は第一人者の孤独だし、反対勢力も小粒な感じだ。でもまあ、戦国の世からの動乱の波の時代から読み直してみるとどうして今がこうなのかということもわかるし、そう思って読んでみると今の展開もまたそれなりに味がある。ときどき一気読みしなおしてみるのは意味のあることだと思った。

へうげもの(11) (モーニング KC)
山田 芳裕
講談社

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昨日は朝起きて、ウールのズボンのもう外出用には着られなくなったものを自分で洗濯してみる。数週間前にアクロンとソフランでセーターを洗ってみて以来、ウール物を自分で手洗いするのが面白くなった。穴が開いたようなセーターでも以前はクリーニングに出していて、なんか恥ずかしいなと思っていたのだけど、自分でやればそういうことを悩むこともないし、いいなと思う。まあ夏だからそういうことをやるのも気持ちがいいけど、冬にそういう気持ちになるかどうかが問題だなとは思うけど。

ONE PIECE(ワンピース) 1~57巻(ジャンプ・コミックス) [コミックセット]
尾田 栄一郎
集英社

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朝はパンを少々、昼はソーメンを二把食べただけだったので、午後は早めにおなかがすき、マザーズの食堂がやっていればと思って神保町に出かけてみた。すずらん通りでは『ワンピース』のイベントをやっていて、生原稿をいろいろと見られたが、やはりうまいなあ。当たり前ながら、感心した。マザーズは残念ながら予想通り休業。本屋を何軒かのぞく。結局、三省堂で岡潔『春の草 私の生い立ち』(日経ビジネス人文庫、2010)を買った。まだ読みかけだが、岡潔の本はまず外れがない。外れがないが、まあ読みたいときとあまり読む気が起きないときはある。岡の人生観には共感するところが多いのだが、そのよって立つ観察などは割りと素朴だったりして、そういうところが結構面白い。数学者なのにあんまり科学的でない、と眉を顰める人もいそうだが、むしろそういう素朴さに感興を感じないと、この人の本は面白さを十分味わえないと思う。この人は、野にあるすみれ草そのもののような人なんだと思う。

春の草 (日経ビジネス人文庫)
岡 潔
日本経済新聞出版社

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帰りがけにがいあプロジェクトに立ち寄り、ルヴァンのコンプレとどこだったかアップルパイを買う。新御茶ノ水に行きかけたが、東京駅構内の「大地を守る会」で夕食を買おうと思い、中央線に乗ることにしてニコライ天主堂の横を通って御茶ノ水駅まで歩く。夕方の御茶ノ水の風情は、割と好きだ。

東京駅で降りて弁当を買い、せっかく南口に出たので丸ビル地下に行ってみる。最近は新丸ビルで全部用事を済ませていたが、丸ビル地下には明治屋もあるということを思い出す。面白い食材を買うときは成城石井だけでなくこちらにも来てみるといいなと思う。ブティックを何軒か冷やかし、オアゾへ。そういえば二階のJAXAiが事業仕分けで潰されるということを思いだし、のぞきに行ってみる。まあ面白かったけど、あの場所の維持に年間1億2千万というのはやはりちょっと首をひねる気持ちはわからなくはない。もう少し安く、もう少し効率的に宇宙開発をPRすることは出来るんじゃないのかな。せっかく今宇宙が盛り上がってるんだから、もっといろいろ工夫してみたらどうかと思う。『宇宙兄弟』の小山宙哉の色紙があって、子どものムッタとヒビトが「金星」「ゴールデンスター」「ビーナス!」などと言い合っているのがおかしかった。丸善で本を物色したが結局新たには買わなかった。

宇宙兄弟(5) (モーニングKC)
小山 宙哉
講談社

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今朝はなんとなく曇っていて、なんとなく昨日よりも涼しい感じがするが、風はあまりない。洗濯したり、風呂に入ったり。夏はやはり汗をかくのが健康法なんだなと思う。しかし冷房に入って冷やすのがよくないから、冷房に入る前に汗を拭うのがよいらしい。最近本当に冷房は苦手だ。

小説、二度見直してまた寝かせているが、もう一度見直すのにどういう視点を持てばいいかということを考えていた。まず、誰に向かって書いているのかというのを自分なりにはっきりさせておいた方がいいと思ったのだけど、結局高校生高学年から20代前半を中心に、中学生から大人まで、みたいな感じかと思う。この範囲はつまりどういうことかというと、自分が芝居をやっていたときの観客層ということだ。自分の精神年齢というか、ものを感じるところのかなり広い部分がいまだにそういうところにあるなと思うし、何かを伝えたい、あるいは何かを必要としていて自分が何かヒントにでもなることが伝えられるとしたらそういう層かなという気がする。まあそこに対して迎合しようとしても大体迎合するだけの知識がないので難しいが、向こうが読む気になってくれれば何か感じるものが少しはあるんじゃないかなとも思う。分野的に言えば、文学を読む層というよりは、「生き方本」みたいなものを読む層ということになるかなという気がする。「生き方本」と言ってもちょっと広すぎるけど。まあ小難しいことを面白がる層は少しかすめて、マンガも読まない層ではちょっと難しいけど、なんとなく自分に自信がないとか、なんとなく面白いことないかなと思っている人たちのどこかに届けば面白いかなとは思う。

まあなんとなく、そんな感じで見直してみようかなと思う。

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