みみをすます書店/アキテーヌのエレアノール

Posted at 08/10/20

金曜日の深夜に緊急事態が発生し、土曜はその対処もあって上京せずに郷里に泊まった。ただ、事態は大体落ち着いてきたので日曜の朝上京することにし、病院によってから9時過ぎの特急で上京。

帰りがけにお茶の水で降りてガイアネットに寄り、パンと豆腐を買うことにしてついでに今まで見たことのなかった二階三階をのぞいてみる。二階はドライフルーツ系のものが多かったようだが、買わなかったので特別よく覚えていない。3階は書店(「みみをすます書店」と命名されている)で、いろいろ見てみたが、野口整体の本がずいぶん揃っていて驚いた。ああ、こういう方面から自然食に行ったり、また逆の動きもあるんだろうなあと思う。整体指導室で扱っているのしか見たことのない書籍がこんなにあるとは。

自然な体をとりもどす女性のためのじぶんで治る整体法
野村 奈央
ソニー・マガジンズ

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現在は整体協会を離れている人の著作もいろいろあって、そのなかから野村奈央『女性のためのじぶんで治る整体法』(ソニーマガジンズ、2007)を買う。私はこの人に中学生のころ色々教えてもらったことがある。今の私の体に関する考え方、感じ方の基礎になる部分にはこの人から教わったことがあると思う。そうでもなければ『女性のための』と銘打った本を買おうとは思わなかったけれども、まだぱらぱらとみただけだけど女性にも男性にもともに十分役立つ本だと思う。ターゲットを絞った方が売りやすいのは事実なので、そのために題名がこうなったという事情もあるのかもしれない。実際、月経や出産のことなど女性特有の身体事情についての説明はかなり長いけれども、そういうことは男も知っておいて損はないとも思う。

Second Mrs. Giaconda

Aladdin Paperbacks

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車中ではKonigsburg"The Second Mrs. Gioconda"を読む。読了。日本語訳の方も読了した。大変よく出来た、劇的な構成の小説。実在のレオナルド・ダ・ヴィンチという天才をここまで上手く小説にした人が他にいるのかなあ、と思うくらい。これは少年小説と片付けるにはもったいない。英語もシンプルではあるが言い回し的にいろいろ面白いし、大人がサイドテキスト的に読んでも十分いけると思う。単語は何しろ15世紀末のイタリアの話なのだから時代劇的な背景知識がないとかなり辞書を引くことになる。私は面倒なので日本語訳のほうと照らし合わせてこれはこういう意味なのか、で済ませたが。訳としても上手く出来ていると思う。

ところでカニグズバーグというとドイツ系かな、と思うくらいだが、書いてみると実は「ケーニヒスブルク」なのだということが分かった。ケーニヒスベルクといえばプロイセンの主要都市で現在はロシア領だが、いまだにソ連の指導者の名を残している数少ない都市、カリーニングラードと呼ばれる都市である。直訳すれば「王の山」。ケーニヒスブルクなら「王の町」である。なんてことをついでに。

誇り高き王妃 ジョコンダ夫人の肖像
E.L. カニグズバーグ,松永 ふみ子,小島 希里
岩波書店

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でこれまたついでに和訳本に同時収録の「誇り高き王妃」も読んだ。あっという間に読める。これもなかなか子ども向けと限定するには惜しい作品。作品の緊密度は「ジョコンダ夫人の肖像」の方が上だが、詩人たちの偶像であるアキテーヌのエレアノールを魅力的に描いた作品。

エレアノールについてはいろいろなところで言及されているのを除いては、ギー・ブルトン『フランスの歴史をつくった女たち』(中央公論社、1993)の第一巻で読んだだけだ。今この本を読み直して見たが、そう魅力的に描かれているわけでもない。エレアノールについては多分他にもいろいろなものが歴史書・小説含めてあると思うけれども、「誇り高き王妃」はその中の一冊として魅力的なものだと思う。

フランスの歴史をつくった女たち〈第1巻〉
ギー ブルトン
中央公論社

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帰りに地元の書店で立ち読みした週刊アスキーのPC自作の特集が興味深く、結局コンビニで買ってしまった。45ナノCPUというのがよく分からなかったが、配線?の厚さが45ナノメートルということなのだろうか。それだけCPU本体を小さく出来、速度が上がるということかなと理解したが、正確なのかどうか。それを含めて5万円台でつくれるという特集で、やる気と予算のあるときにぜひ取り組んでみたいと思った。

パリーグのクライマックスシリーズ第3戦、ファイターズは連勝してライオンズのアドバンテージを含めて2勝2敗の五分になった。やはりダルビッシュに完封された第二戦のショックをライオンズ打線は引きずっているようだ。後はスウィニーと藤井で連勝し、ダルビッシュは日本シリーズに温存、と行きたいもの。今朝起きてサンケイスポーツを買って読み直した。セリーグは阪神が雪辱、今日勝者が決まる。

片山晋呉が日本オープンを制覇し永久シード権獲得。石川遼が二位。賞金2200万円の高校生か。イチローがWBC監督の選出過程を批判。星野監督説を唱える人には一撃となっただろう。大リーグはタンパベイ・レイズがアリーグ優勝。今年は岩村になんとなく注目していたので、ワールドシリーズが面白くなりそうで嬉しい。

「みみをすます」書店というネーミングがなんとなくイヤだな、と思ったのだけど、考えてみたら自分のネーミングセンスとよく似ているからだということに気がついた。ははあ、少しずれるとこういうふうに感じるのか、と思う。ある種の近親憎悪か。

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