名づけることと歌うこと

Posted at 08/07/18

昨日。午後から夜にかけて仕事。前半はわりと忙しく、後半は一気に暇に。新しい仕事の打ち合わせをしてそれが少々疲れたか。仕事時間外も何だかんだと忙しく、ほとんど本も読めていない。

谷川俊太郎詩集
谷川 俊太郎
思潮社

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『谷川俊太郎詩集』現在341/775。『二十億光年の孤独』『62のソネット』を読み終わり、今『愛について』のⅡ「愛」。「捨てる」ということ、「名づける」ということをこの頃の谷川はとても考えているのだなあと思う。「名づけること」を捨てて「歌うこと」をとる。これは彼の一般的な傾向といえるし、彼が反権威主義だといわれるのもこの「名づけること」への疑問、反感のようなものがあるのではないかという気がする。名づけなければ世界は言葉として表現され得ないが、名づけられることによって世界そのものがその枠の中に閉じ込められ、レッテル張りされるというアンビバレントな名づけるという行為について、名づけることよりも歌うこと、生きることそのものの方が大事なのだというのが彼の主張なのだと思う、一貫して。しかしそれは詩人にとって、刀の刃先の上を歩むように難しいことだなと思う。

芭蕉俳句集 (岩波文庫)
松尾 芭蕉,中村 俊定
岩波書店

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『芭蕉俳句集』。現在129/502。『笈の小文』の時期に入った。「さまざまの事おもひ出す桜かな」とは安倍前首相が「桜を見る会」のときに紹介していた句だが、芭蕉だったのか。そのほか印象に残ったのは、

   一つぬひで後に負ぬ衣がへ

という句。旅の途中で衣更えの時期を迎えたことを飄々としたおかしみとともに詠んでいる。

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