『ティファニーで朝食を』:小説派と映画派で割れそうな作品
Posted at 08/03/10 PermaLink» Comment(2)» Trackback(0)»
オードリー・ヘップバーン主演『ティファニーで朝食を』を見た。
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原作の小説を読んでから見たために、原作のすさまじいまでの換骨奪胎ぶりに呆然とさせられた。同じプロットを使ったまったく別の作品と見たほうがいいのではないか。村上春樹もこの映画については小説のあとがきで「あの時代のニューヨークの風景がとても美しく楽しく描かれていた」と評価する一方で、「出来ることなら映画からはなるべく離れたところで、この物語を楽しんでいただきたい」と言っている。どんなプロットを使ってもメロドラマをつくり得るこの時代のハリウッドのすごさみたいなものが現れているのかもしれない。
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「あの時代のニューヨーク」というのは、小説で舞台になっている第二次大戦中ではなく、映画がつくられた当時、ケネディが大統領になった1960年前後の全盛期のアメリカの夢の都、ニューヨークということだろう。映画の時代背景ははっきりとは言われていないが、撮影された時期と同時代という感じだった。
オードリーの美しさ、という点ではやはり数年前の『パリの恋人』に比べると落ちるなあと思うし、ロマンチック・コメディとしての出来としてもそれ以前の数作に比べていいのかどうか。作中の「僕」=作家にパトロンの女性がいたりするのも最初はどうかと思ったが、ホリーの役柄が結局オードリーの魅力に頼っている部分を感じてしまう(小説ほど人物像が明確でない)と、「僕」のリアリティを強化するためにそういう性格を付け加えるのが上策かもしれないと思われた。興行的には、夢のニューヨーク、夢のティファニー、一風変わった役を演じる花のようなオードリーにハンサムな作家とのラブロマンス、ときたらなるほど当たるだろうとは思う。小説の描こうとしたこととはまた別の、「あの時代のアメリカ、あの時代のニューヨーク」を描くことには十分成功しているから、悪い作品ではないけれども、小説のほうに肩入れしてしまうとどうも納得がいかない部分は残る。
『ティファニーで朝食を』は、小説派と映画派で割れそうな作品だ。
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"『ティファニーで朝食を』:小説派と映画派で割れそうな作品"へのコメント
CommentData » Posted by Noko at 08/03/10
おひさしぶりです。
以前このblogでkousさんが紹介していらした、「ずっとやりたかったことを、やりなさい」のワークブック、年末に手に入れて、それ以降モーニングページは2日くらいさぼっただけで毎日3ページ書いています。(仕事がどんなに忙しくても、朝にこだわらなければどこかの時間で3ページ書けるものですね)何かが変わったか、というとよくわからないのですが、日常的に絵を描くようになり、消しゴムハンコも彫るようになりました。人の顔を描くこととか、カッターを使って彫り物をするとか、できないと決めつけていたことができるようになってかなり気分がいいです。アーティストデートは毎週週末になると頭を悩ませる課題です。喫茶店に行くとかDVDをみるとか、すごく「普通」になってます・・・。まあ、喫茶店もほとんど行ったことがなく、DVDもほとんどみたことはなかったので、これでいいのかもしれません。エクササイズは(モーニングページとアーティストデートは続けてはいても)なかなか進まず、まだ6週目をうろうろしています。
kousさんが紹介してくださったからこそ、この本に出会うことができました。プロのアーティストになれるかどうかはわからないけれど、確実に生活が豊かになりつつあります。ありがとうございました。お礼まで。
CommentData » Posted by kous37 at 08/03/11
ご無沙汰しています。
そうですか、"The Artist's Way"のエクササイズをやってらっしゃるんですか。(^^)
私も年明けでしたか12週までやりきって、そのあともモーニングページはずっと続けています。私の場合、なんだか日記みたくなってこのブログとの書くことの兼ね合いが面倒になることも多いのですが。
いろいろと勉強になることは多い本だと思います。