『髪結いの亭主』:人生でやり残したこと
Posted at 07/05/14 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
DVDでパトリス・ルコント監督『髪結いの亭主』を見た。最近物覚えが悪いのでデータを少し書いておこう。
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監督:パトリス・ルコント(1990年作品)
音楽:マイケル・ナイマン
出演:アントワーヌ ジャン・ロシュフォール
マチルド アンナ・ガリエナ
ちょうど映画を見なくなった頃の作品だ。もしこのフィルムをその頃に見ていたら、ちょっと自分の人生も変わったかも。しかし人生の流れというものは、そういうものを私に見せないように流れていたのだろう。
あらすじの説明など意味はないし、ネットで調べればいくらでも出てくるが、この映画はあらすじを説明したところで何の説明にもならない。そういう映画はたくさんある。とても好きな映画のあらすじを誰かが説明しているのを読んで、そんな映画だったのかと驚いたことがある。少なくとも映画を好きになるということと、あらすじなどは何の関係もない。
最初の奇妙なアラブ音楽(?)で踊る変な少年のシーンから、この映画は面白いに違いないと確信した。ルコントは、『リディキュール』を映画館で、『仕立て屋の恋』の一部をDVDで見ていたが、その両者ともかなり違う。ルコントは『リディキュール』のような時代劇より現代劇のほうがいいと思った。カットバックや暗示的な手法が好きな監督は現代劇のほうが向いていると思う。
この映画、まるで私の頭の中を映像にしたようで、見ていて緊張感に耐えられない感じになり、途中で何度も中断して夕方になってようやく見終えた。その間ほかのDVDを見たり、町に出かけたり何度もした。一度見終えてようやく落ち着いて、夜9時ごろからもう一度今度は通して見た。
タバコは哀しい愛の象徴。お互いの知らないお互いの姿。愛が深く純粋であればあるだけ、死によってしか完成しなくなる。
雷鳴がとどろきわたる中、店の中で愛を交わす二人の姿を見ていて、私の人生にはまだやり残したことがあると思った。マチルドは、やり残したことがなくなったから死んだのだ。
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