金融商品の仕組み／文系向きの投資

昨日帰郷。朝はいろいろ用事が多かった。地元と日本橋で郵便局と銀行を回って用事を済ませる。電車の中で本を読む。

特急の車中でまず永野良佑『プロが絶対買わない金融商品』を読む。何というか題名は『買ってはいけない』みたいな金融商品を全否定するような感じだが、実際にはさまざまな金融商品に使われている技術をわかりやすく説明してあるところがメインという感じで、とても勉強になった。サムライ債、ボラティリティ、高金利商品を作るための仕組み、コール・オプション、プット・オプション、スワップなど。特にそういうことだったのかと目から鱗が落ちたのがレバレッジの仕組み。レバレッジ１０倍ということは投資資金の９割が借金ということなのだということをはっきり書いている本（初心者向けばかり読んでいるからなのだろうけど）は初めてだと思う。そう納得してみればリスクがどういうことなのか、その所在とか大きさとかがはっきりするから、自分の背負えるリスクの範囲内で投資するということにもっと積極的になれると思うのだが。もっと積極的に情報を公開することによって投資についてのインテリジェンスを高めた方が国民的な投資マインドも積極的になるし、それは産業全体についてもプラスになるのではないかと思う。読了。

プロが絶対買わない金融商品あなたは「カモ」られている 扶桑社 このアイテムの詳細を見る

そのあと山根亜希子『改訂版　生まれてはじめての「ニコニコ」外貨投資＜FX＞』を読む。この本もFX（外国為替証拠金取引）の原理をわかりやすく説明している。理系大学卒の理系の女性の書く経済の本、というのは初めて読んだがなるほどセンスの違いがあるなあと思う。四方山話的な話や、著者の失敗談などが面白い。失敗談を面白く魅力的に書くというのは簡単なようで難しいことだと思うが、そのあたりのセンスがいいと思う。

生まれてはじめての「ニコニコ」外貨投資“FX” 明日香出版社 このアイテムの詳細を見る

「科学技術はお金にならない」とか「スペイン列車テロでユーロ安になるという連想が働かなかず大失敗」とか「音楽家や建築家はチャート分析に強い」とか「株は文系向き、先物・オプションは理系向き」とか「商品先物の現物受けで毎日赤飯とぜんざいになった」とか、まあ何というか私好みの話がたくさん出てきて楽しめる。一方でFXをやることによって外貨を購入するときの手数料をかなり節約できるとか、ポートフォリオの実例、つまり実際にどの外貨をどのくらい買うのがお勧めかとか、なるほどと思う話もちゃんと提示していて、入門編としてはなかなかよいのではないかと思う。もちろんこれ一冊ですべてOKというわけにはいかない、だいたいきちんと勉強しないで手を出す人が多いから失敗する人も多くなるのだが、しかし概略を理解してさらに興味を持って勉強してみる気になるという点ではよく出来た本だと思う。読了。

特急の中ですべて読了してしまったので、ちょっと読み直してみようと思っていたキヨサキ『金持ち父さん　貧乏父さん』をもう一度読んでみる。これはシリーズ第一作だが、その分こなれていないところもあるけれどもエッセンスという点では一番詰まっているといっていいのではないかと思う。まさにこれもまた入門編ということなのだろうけど。

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午後から夜にかけて仕事。少しひまだったかな。松本の仕事の事後処理も少しずつ進める。夜は自宅で無料プロバイダをいくつか試してみたが、まあまあこんなところかなというくらいはつながった。これでうまく行かない部分はわたしのＰＣの方の問題もあるのだろうなあと思う。これでダイアルアップの接続経路を５通り確保したのでそのときどきで一番使いやすくて安い（市内でつながるならそれに越したことはない）物を選ぶことが出来るから、何とかなるだろう。詩を書いたりして１２時過ぎ就寝。

朝起きると７時を回っていた。外はうっすらと雪が積もっていた。朝のうちにやろうとした仕事は片付かず。この時間になって日がさしてきた。暖かくなりそうだ。