安倍首相の言語能力/見上げるたびに空は青くて
Posted at 06/09/29
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木曜日は朝から晩まで忙しい。朝から松本の方まで出かけ、午後まで仕事。帰ってきて夜まで仕事。仕事を終わって一息つくと、ほっとする。だいぶ歩くし、仕事の始末も時間がかかる。その分金曜日の朝はゆっくりするのだが、今朝は寝床の中で足が痙攣して困った。疲れが溜まってくるとときどきそういうことがあるが、夏の間は滅多にない。だいぶ気候も冷えてきたということだなと思う。
今朝は散歩したりごみを捨てに行ったりしたあと、歯医者に行って、帰ってきてしばらく仕事をしたら11時になった。さて書こうと思うと特段書くこともない。こういう時は政治の話などを書くことが多いのだが。
安倍首相の言語能力についての話を読んで、小泉首相とは確かに使っている言語の性質とは違うことは確かだなと思う。小泉前首相の言葉はとにかくこれをやる、という力というか意志のようなものが込められていて力強いのだが、安倍首相の場合はそのあたりはややソフトでさあっと風が吹いているような感じがする。何を言いたいのかあまり明確ではなく、そのあたりが欧米の政治家基準で見ると物足りないのだろうなと思うけれども、日本人はそこに文脈の間の「行間」を読むわけで、つまりは日本的想像力を前提とした言葉なのである。小泉首相は「行くと言ったから行った」「やるといったからやった」と非常にシンプルで、想像力を下手に働かすと亀井静香氏らのように文脈を読みちがえる。しかし安倍首相の言うことはなんとなく人びとにそれぞれの期待を抱かせる。誰もが、というほどでもないが割合広い層からよい政治をやってくれるのではないかという期待を集めやすいわけである。
そういうタイプの言説を語った人というと近衛文麿を思い出すのだが、安倍首相は近衛に比べれば意志のありかが明確だから、近衛のような失敗を犯すことは多分ないと思う。敵を作って戦うタイプの小泉首相の次はなんとなく幅広く味方につけてしまう安倍首相が来るというのはやはり正しい選択なのではないかと思う。
昨日NHKの『新閣僚に聞く』を見ていたら麻生太郎外相が相変わらず面白いことを言っていたが、その他の新大臣たち(特に伊吹文相、大田金融相ら)も思ったよりみんな意見が明確で期待が持てる感じがした。まあ冬柴国交相はちょっとどうかと思ったが。
そういえば昨日SAPIOを買った。小林よしのりの『ゴー宣暫』は靖国問題。相変わらず小林の問題発見力は優れていると思う。遊就館の問題なども小林の指摘は全くその通りだと思う。対日参戦でアメリカ経済が復興したことなど、ほぼ常識のようなことかと思っていたが、保阪正康と秦郁彦が「はじめて聞いた」と言っているのはさすがに変じゃないかと思った。1929年にはじまるディプレッションはニューディール政策のカンフル剤で多少持ち直しはしたが、ソ連の5カ年計画やナチスの4カ年計画による急速な経済復興に比べると自由主義経済の国アメリカでは徹底度が低かったことは否めず、対日参戦(ということはすなわちヨーロッパ戦線への参戦でもある)による軍需産業の一気の活性化により経済復興が成し遂げられたわけだ。アメリカが1930年代のような惨状であったら、たとえ戦争に勝利しても戦後の世界のイニシアチブを握り、マーシャルプランなど実行していくことは不可能である。戦争がアメリカ経済を復興させたのは明らかである。
ああそれにしても今日は天気がいいな。松本近くの道を山を見たり川を渡ったりしてのんびり歩くのも気持ちいいが、「見上げるたびに空は青くて」という天気が秋にはふさわしい。
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