『本居宣長』/中国でソニーのデジカメが不合格に/韓国クローン捏造疑惑/イラン大統領のホロコースト否定

Posted at 05/12/17 Trackback(1)»

昨日帰京。上京の列車の中で小林秀雄『本居宣長』の初版時の部分を読了。このあとに『本居宣長補遺』という稿がついているのだが、ちょっと一休みという感じだ。文庫本でこれだけ読み応えのあるものを読んだのは初めてではないかという気がする。谷崎訳の『源氏物語』もかなりハードではあったが、あれは5巻あったし、多分もっと一気に読めた気がする。やはり小林秀雄の文体が一気には読めないものなのだと思う。

何かものをいうのは難しい本なのだが、後半の方で宣長と上田秋成との論争が取り上げられていて、上田秋成という人が現在の科学主義者のような考えの持ち主であることを知ってちょっと面白かった。「どの国でもその国の「魂」というものがその国の臭気である」なんて発言は、今でもしそうな輩がいそうなものだ。宣長はまあそういう論難に関しては一蹴しているのだが、こういう秋成のような訳知り顔の相対主義者はいつの世にも跋扈しているのだなと思った。

その後には師の賀茂真淵との学問上の対立というか、真淵の学説を乗り越えていく宣長の苦衷のようなものが描かれていて、こちらの方が一層深刻である。真淵は万葉集の研究によって上代の人々の考え方を自らのうちに作り上げて、それをもって古事記の研究にも当たろうとして失敗している。宣長は古事記に書かれていることにそのまま耳を傾けることによって上代の人々の心のうちに深く入り込むことに成功している。失敗とか成功とか言うのがどういうことかというのは難しいのだが。

宣長と真淵は考え方も性質も相当違うのだが、いにしえを好むという一点において深く許しあう関係であった。だから、彼らの間に生じた抜き差しならない対立というものがいったいどれだけ深刻なものであったかということには粛然とさせられる。宣長のような生き方をする人間に、世に多数の秋成を得ることはあっても、一人の真淵を得ることがどれだけ困難なことか。それは真淵にとっての宣長も同様である。このあたりのところは本当に圧巻で、小林の筆の抜き差しならなさも半端ではない。このようなものを読んでしまうと、現代の科学とか学問というものがいかに浅薄なものであるか、つくづく感じてしまう。

***

こちらによると、ソニーやペンタックスのデジカメが中国で「不合格」にされたという。記事によれば、反日デモなどを通じた大規模な不買運動が出来なくなったための嫌がらせだという観測が出ているというが、まあそんなところだろう。相変わらずのお国柄で関係者にはストレスフルな話である。だからといって対中融和の注文をつけたりはしないでもらいたいが、むしろそうした不審な検査についてはアメリカの様にもっと積極的に政府が中国側にねじ込んだ方がいいのではないかと思う。民間の利益保護のために政府も動いているということが明らかになれば、日本企業もがんばろうという気になると思うのだが。

韓国の教授がES細胞の捏造疑惑で問題になっているが、どうももともとこの手の生殖医療というかクローン技術というものには嫌な思いを持っているのでなかなか感想も書きにくい。どこかに勇み足があったのかそれとも研究者間の足の引っ張り合いなのか。研究内容も嫌だが泥仕合も世界に波紋を呼んでどんなもんだろうなあという気がする。

イランでは大統領がホロコーストを否定してイスラエルをはじめ欧州諸国の激しい反応を引き起こしているが、これがサッカーのワールドカップドイツ大会にも波紋を広げそうな勢いだ。ネオナチがホロコーストを否定するなら論理的にはまだ分かるが、イスラム諸国ではホロコーストを否定する見解が一般にあるということなのだろうか。イスラエルの存在を否定したいという主張を持っていることはともかく、ホロコーストに話を広げることにどういう意味があり、あるいはそれを信じているのか、あるいはネオナチ勢力によるプロパガンダの成功があるのか、いずれにしてもちょっと分かりにくい話だなと思う。

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