ブックストア・レビュー 阿佐ヶ谷 「書原」本店

Posted at 05/06/20

6月20日、「書原」本店に行ってきた。


 このところ、神田・銀座・自宅の閉じられた三角形の中で行動していたのだが、最近ようやく少し遠出をするようになっている。
 「書原」という書店は良く知らず、実は「関心空間」で知った。「遠くのABCより近くの書原」というキャッチフレーズがなんとなく気になっていた。
 ABCにしても閉店騒動があったときに始めて認識したのだけど、「デザイン系・ファッション系」の書店ということで特に関心を持っていなかった。しかし、一度ウェブを閉じて心の表面、あるいは表現のナイフにこびりついた垢、あるいはフジツボをこそげ落としてみると、本当はデザイン系のものに惹かれるところが強いということを改めて認識したのである。

 実際、私の家-江東区の東西線沿線-からすれば、書原より青山ブックセンターの方がずっと近い。まずは近くのABCということで、六本木と表参道に出かけたのである。

 今日ようやく、南阿佐ヶ谷の書原に出かけた。東西線の終点・中野で乗り換えて二駅。中杉通りを南下して青梅街道にぶつかる。中央線沿線の駅は変に再開発が進んでなくて落ち着いていていいなと思う。目指す書原は突き当たりの向かい側、杉並区役所の、というか南阿佐ヶ谷駅のまん前というところだったのだが、入り口がわかりにくい。階段を上がったら靴屋である。あれれと思いつつ右を見ると狭い入り口の奥が深くて広い店内であった。

 今回の目的は本屋自体を見ることでもあったが、ABCに行ったとき以来買うかどうか迷っていた株式会社竹尾編「FILING 混沌のマネージメント」(宣伝会議、2005)をやはり買うことにし、それを入手することでもあった。

 店内を物色する。これは懐かしい感じの本屋である。どこに何があるのか、ぱっとわかる最近の本屋とは違う。しかしなじんでくるとどこにどういう本があるのか生理的に感じ取れるという類の、昔懐かしい本屋である。大体、そこらの新刊書店にあるような本があまりなく、いったいこんなもの売れるのかと思うような本が目白押しである。英語の参考書などにしても、実は最近いろいろ見て回っているのだが、はじめてみたような類の本があって驚いた。

 デザイン関係が充実しているとあったが、それだけでなく本当にさまざまな本がある。ああ、こういう本はあるねえとうなずきたくなるような本がなんというか、簡単に言うとうちの本棚のような雑然さで並んでいて、でもなんだかそこには目に見えないルールがあるのである。おそらく、明言できるルールではないのだが。

 この本屋に来ると思わず買ってしまうという人がいたが、それはなんとなくうなずける。ただ、こういう本を探そう、と思ってきても目的ジャストのものはあまり見つかりそうにない。しかし、「探すのをやめたとき見つかることもよくある話で」という感じであ、これこれ、と思う本が見つかりそうな本屋である。

 「FILING」もずいぶん探したのだが見つからず、どうしようかと思ったらレジのところに平積みにしてあった。これはまさにデザイン関係の本で3333円(税込3500円)もするのだが、それがレジ前に平積みとはちょっと嬉しくなる。

 こういう本屋がある、ということがまさに文化なんだよなあとしみじみ思う。文化が創られるところ、に近いところにある本屋、という感じだった。

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by Luke Peterson

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