鳥山明さんの訃報

Posted at 24/03/09

3月9日(土)晴れ

昨日は午前中母を病院に連れて行き、いろいろな準備の打ち合わせなどして、昼には買い物を済ませて帰ってきて、家でも準備や整理など。

昼食後、ネットを見ていたら鳥山明さんの訃報が。驚いたが、私にとっては高校2年の時に「Dr.スランプ」の連載初回を読んでこれはすごい、と思い、しばらく読んでいたけれども、大学入試やらなんやらかんやらで特に注意しなくなり、大学に入ってからは意識はしていたもののマンガに関しては諸星大二郎さんや高野文子さんたち「80年代ニューウェーブ」と言われた人たちを熱心に読むようになって、「子どもまんが」についての関心がなくなっていったので、自分にとっては「子どもマンガを読んでいた時代」の最後を飾る人、というくらいの感じだった。

しかしその後Twitterを見ていたらタイムラインがどんどん鳥山明さん、アラレちゃん、ドラゴンボールで埋め尽くされていき、私がフォローしている漫画家さんたちも「こんな人まで」と思う人までみな鳥山明さんとその作品について語り始めて、またゲーム関係の人もドラゴンクエストのキャラクター設定についての話など、どんどん出てきて本当にすごい人だったのだなと改めて思った。

だから自分自身としては喪失感のようなものは最初はそんなにはなかったのだけど、タイムラインの悲しみをずっと読んでいるうちに、こちらも悲しくなってきた、というような感じがある。

訃報に接して改めて考えてみると、書いたように私は「新人」として鳥山明さんがジャンプに掲載されたときの「Dr.スランプ」を読んでいるので、なんというか「亡くなるなんて・・・」という感じがある。アラレちゃんのキャラがめちゃくちゃ面白いし絵がめちゃくちゃ上手いし、すごい新人が現れたなと思ったのだ。今調べたら1980年5・6合併号。

私は高校2年だった。私は「諸星大二郎や星野之宣が好き」系ではあったが「江口寿史も好き」だったので初期のちょっと大人の気が利いた「Dr.スランプ」は好きだった。アラレちゃん中心になって子供っぽくなって読まなくなってしまったのだけど。だけど本当に絵が上手いなという感想は持っていて、ドラゴンボールが売れてもドラゴンクエストがヒットしても当然だよねえと思っていた。読んではいなかったけど。

自分と鳥山さんの作品の出会いはそういうものだったので、なんだかどこかにまだ鳥山さんが「新人」みたいな感じが残っていて、ああ、その人が社会的偉業を成し遂げて、そして亡くなったんだ、という歴史の存在を改めて認識したという感じがある。

だから鳥山さんの仕事の偉大さについて、私はそんなに語る言葉を持っているわけではない。ただタイムラインを追いかけて、Twitterで検索して、ずっと鳥山さんの仕事とそれが与えた影響について読み、その偉大さを追体験していたという感じである。

80年代にマンガというものを変えた人、というのは江口寿史さんや大友克洋さんを初め何人かいると思うのだが、鳥山明さんもその一人で、特に世界的な影響力を日本のマンガやアニメが持つようになった上では、大きな存在であったことは間違い無いだろうなと思う。日本政府のコメントよりもフランス大使館や中国政府の発表の方がその作品と仕事への評価に踏み込んでいる、というのは日本政府としてもこの面での発信力に関して見直すところはあるのでは無いかという気はした。

ともあれ、ご冥福をお祈りしたい。68歳。早すぎる死だった。安らかに。

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by Luke Peterson

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