【推しの子】140話「正しいですか?」を読んだ:事実とマンガはどちらが奇か

Posted at 24/02/15

2月15日(木)曇り

昨日は午前中から行事の関係の準備をしていて、いろいろ気になることが出てきて気を取られていたら他のことがあまりできなかった感じになった。何もやってないわけではないのだがなんとなく集中できない感じがあり、こういう普段やらないことに使う頭になるのには結構大変だということを久しぶりに思い出した感じ。

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というわけであまり書くことがないのだが、今朝読んだ「【推しの子】」が面白かったのでマンガのことなど。ネタバレ全開なのでこれから読む方はご判断ください。

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今週のヤングジャンプに掲載されていた第140話「正しいですか?」は主人公はカミキヒカル。この物語では今のところラスボスとして設定されている。この物語の主人公は究極のアイドル・(星野)アイの隠し子(アクアが暴露したが)であるアクアとルビーで、そのそれぞれが輪廻転生する前の前世でも関係があるわけなのだが、アイを殺した(そしてアクアの前世である医師のゴローも殺した)と思われるカミキに復讐するためにアクアが書いた脚本で映画「15年の嘘」が撮影されていて、カミキの役をアクアが、アイの役をルビーが演じるという多重構造になっている。

この話では、アクアが自分たちの父親を探し出して復讐するためにさまざまな努力を子どもの頃からしてきているのだが、そのために芸能界にも入り、自分の血縁を探し出そうとしてさまざまな俳優や女優、映画監督やプロデューサーと知り合っていく中でその縁を利用しながら父親を探し当てた。アイの残したビデオメッセージをもとに、アイとカミキの関係を再構築して書かれた台本を、アクアとルビーたちが演じているわけである。

前半は初々しい「中高生のおつきあい」が描かれていて、その中でアイもカミキも相手を変人と言い合い、身の回りのあまりの無頓着さを指摘されてアイが小綺麗になっていく。一方そうした「純真」っぽい装いの陰でカミキは自分の本音を殺して「嘘で」生きていることが明らかにされるが、アイはそれに気づき、「わかるよ。私とおんなじだもん。嘘つきの目。人を騙すのが得意な目。」という。

このふた色の描き方の絵の雰囲気の違いを出すのが横槍メンゴさんは抜群に上手い。また二人で食事に行くエピソードのところも含めて、アイの中学生っぽさ、カミキの幼さ、そして役柄は書かないが不知火フリル演じる役の妖しさ、がうまく表現されていて、これが演技なのか実際の場面なのか区別がつかない。というか演技で顔形まで変えられたら天才(というか化け物)だが、それが雰囲気の表現なのか過去の実際なのかと考えさせること自体が作戦だろうと思う。

この作品は10話ごとに単行本が1巻出されているので、140話ということは14巻のラストの話ということになる。長期に連載されている中で、ジャニーズ事務所の解散や松本人志さんの問題発覚、また「マンガ原作の実写ドラマ化」にまつわる「セクシー田中さん」の事件など、まさに「事実は小説より奇なり」を地で行くような出来事がどんどん起こっていて、【推しの子】の連載自体がどこかで芸能界を揺さぶったんじゃないかという気もしてしまうくらいなのだけど、作品の方もかなりの展開にはなってきているので、事実とマンガはどちらが奇なのか、みたいなことも考えてしまうのだった。

今日はこれから車の点検に行くのでこれくらいにしておきたい。

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by Luke Peterson

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