12月の雪/「ブルーピリオド」:「貧乏人の絵って見ればわかるから」

Posted at 22/12/24

12月24日(土)雪

このところ、夜中のうちに雪が降って昼頃からは晴れる、というようなパターンが多いが、今朝もそれなりに降ってホワイトクリスマスになった。積雪量がそんなに多いわけではないのだが、朝国道を走っていてスタッドレスタイヤでも少し滑るくらいには積もっていたので今日はしばらくは雪を考慮した慎重な運転が必要だなと思う。

それでもガソリンがないので茅野まで走って給油して、雪の多い坂道を登ってパンを買って帰ってきた。普段なら結構出せる道でも今日は40キロ以下で走っていたので結構時間はかかったが、何事もなく帰って来られたので良かったと思う。坂道の途中で置きっぱなしの車を見たが、ノーマルタイヤで立ち往生したのだろうか。それにしても、こういう事態に備えてガソリンは早めに満タンにしておいたほうがいいなと改めて思った。

昨日は年賀状を母に一言を書いてもらう分以外は投函し、また仕事上の手紙も結構書いて出したので、とりあえず仕事はだいぶ進んだ。あとは届けるお歳暮は用意したので9軒ほど配りに行くことと、年末年始関係の仕事があるかなという感じ。少しは目処がついてきたかなと思うが、考えることが多い年の瀬ではある。

昨日は月刊アフタヌーンとビッグガンガンが出たので買った。ビッグガンガンでは「ハイスコアガールダッシュ」で本編時代からの私の推しの日高小春が大野母に宣戦布告する場面が最高だった。

アフタヌーン連載漫画としては「おおきく振りかぶって」の36巻が出て、読んでいたのだが連載時に比べるとだいぶ作画の修正があった。36巻の発売はかなり遅れたが、この修正の多さのせいが大きいのだろうなと思う。2月号の掲載分も16ページだったからそちらの方がかなり大変だったのだろうなと思う。単行本も、いつもなら書き文字になる吹き出しに入らないセリフが活字になっていたり、いろいろご苦労されてるのだろうなと思った。この巻も今回の掲載分も野球をしている場面がほとんどないのでちょっと物足りないのだが、次回を楽しみにしたい。

「フラジャイル」はなぜか承認が進まない画期的な癌の治療薬の話。これは恐らくは大手製薬会社の圧力があるのだろうと思うが、それが国内の会社なのかアメリカの会社なのかがちょっと気になる感じだなと思う。より大きな話になった方が面白いと思うのだが、どのように描かれて行くのだろうか。

「ブルーピリオド」は第58話「夏休み(全年齢版)4」。広島編が始まってさらに話が濃く重くなってきた。藝大受験編の時はスポ根アートマンガという感じだったが、藝大入学後はいろいろと迷い彷徨していた1年生の時に比べ、2年になってアートコレクティブにで入りしたりしてある意味でのアートの裏表、新旧あるいは権威対反権威のせめぎ合いなどに触れて一気に成長した感じになってきた。

広島編では若くして死んだ才能ある作家の話とか、「子供を藝大にやれる」実家力の話になったりして、アートを巡るきれい事では済まない世界に突っ込んでいてホントに手に汗握る感じが出てきている。特に今回のいかにも悪役商会みたいな「蟹江ギャラリー主人」が莫大な知識量を持ちいつも巨大な作品を作り、でもいつもスカンピンでピーピーしている「八雲さん」に対して、「貧乏人の絵って見ればわかるから」と暴言を吐き、それを聞いた八虎がマジギレしようとして八雲に止められる場面がすごく良くて、八虎っていいやつだなと思った。

そのあと結局八虎は自分も八雲の節約の徹底ぶりを批判していたことに落ち込んでしまって、逆に八雲に「だって俺ら、作品で苦労自慢大会しようってんじゃねーだろ」と慰められる。八雲はそれで八虎に若くして死んだ「真田」の絵を見せるのだが、迫力のある大きな絵で実物も見てみたいと思った。

実際、この作品は多くの人の実際の作品を登場人物たちの作品として取り上げていて、「公式ビジュアルブック」でもそれらの作品がまとめてカラーで紹介されていて良かったのだが、さらに描いた人たちのそれ以外の作品も見てみたいなと思った。

私が特に好きなのは「森先輩」の作品として出てくる灯まりもさんの作品群と、「罪悪感をテーマに制作しなさい」という課題での八虎のインスタレーションとして取り上げられている宇野あずささんの作品なのだが、今回「真田まち子」の作品として取り上げられている松浦美桜香さんの作品も見てみたくてインスタなどで調べて拝見したりした。

コロナもありなかなかギャラリーへ行く機会なども最近はないのだが、「ブルーピリオド」に取り上げられた人たちの現在、みたいな絵をまたみに行けると良いなと思う。

重い話が続いてはいるが「ブルーピリオド」も新たなステージに入った感じでとても面白い。そういう意味では藝大受験編ってある意味ファンタジーだったんだなと思うけれども、八虎という主人公並びに制作者の造形のためには不可欠だったと思うし、今後さらに楽しみにしたいと思う。


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Title background photography
by Luke Peterson

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