デフレ時の経済政策と社会的な啓蒙

Posted at 17/12/26

年末になってやるべきことがまだなかなか片付いていかないが、体調も整えながら一つ一つなんとかしていきたいと思う。

先日から読み始めた「今必要な経済政策(=デフレ脱却のためのリフレ政策)と左派がその重要性をいまいち理解してない件」に関する問題意識に沿っての読書(このテーマをもっと短く表現したいのだが:とりあえず「デフレ時の経済政策と社会的な啓蒙」にしておく)に関連して今読んでるものの進捗状況を記録しておく。

栗原裕一郎インタビュー」毎日新聞「一億人の平成史第13〜15回 平成の論壇:ニューアカの呪縛」読了。 
北田暁大・栗原裕一郎・後藤和智「現代ニッポン論壇事情 社会批評の三十年史」読了。これは以前も感想を書いた。

経済学という教養 (ちくま文庫)
稲葉 振一郎
筑摩書房
2008-07-09



稲葉振一郎「増補 経済学という教養」148/409ページ。デフレ時には金利がマイナスになる証券を持つよりデフレ率に等しいキャピタルゲインを得られる現金を持つので経済が動かなくなり、停滞してしまうという「流動性の罠」が起こる、という話が今更ながら初めて理解した感があった。現行の経済制度において、デフレというのがいかに問題かということ。
外山恒一「良いテロリストのための教科書」86/217ページ。ここまでは私も知ってる「新左翼」の歴史がほぼ書かれていて、でも自分の認識より辛辣目に書かれているという印象はあった。80−90年代以降の左翼史はほとんどわからないので、この先は読んでみたい。
ブレイディみかこ「労働者階級の反乱 地べたから見た英国EU離脱」イギリスの労働者のまちで保育士をしているブレイディさんが英国EU離脱=ブレグジットがなぜ起きたかを勉強し、それをまとめたもの。確かに「労働者階級からの視点」というのは現代ではなかなかない。「緊縮政策は金持ちのための政策」というズバっとした指摘など、重要だと思った。

昭和恐慌の研究
岩田 規久男
東洋経済新報社
2004-03-19



岩田規久男編「昭和恐慌の研究」1990年代、バブル崩壊後に長期に続くデフレ状態から脱するためにはリフレ政策が必要だという観点から、昭和恐慌からの脱出過程を歴史的・理論的・実証的に研究することが不可欠であると考えて行われた「昭和恐慌研究会」の研究成果であり、いわゆるリフレ派の経済学者が全員集合的に書いているという。歴史に鑑みてデフレにおける金融政策の重要性を解明しようという試みで、大変興味深いなと思った。

実際、私も長い間素朴に財政赤字は良くないという財務省側の見方を支持してきたが、現在の状況はとても「負担増による」財政再建は無理、つまり社会的弱者にかかる負担が大きすぎると考えるようになった。とにかく経済成長を実現し、それにより税収を増やすという方向性しか、今はないのだと思う。そんな観点から勉強してみたいと思っている。まだ6/308ページ。つまり「はじめに」の途中。

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