連休中/桜田門外前夜/モノを売る人間が陰気でどうする

Posted at 12/04/30

なかなかブログを更新できないので、ちょっとだけ書いておこう。土曜日は仕事の後、弟が帰省していたので母と三人で家飲みしながら話す。仕事の話とかが中心だったけど、少し飲みすぎた。

昨日は9時15分の特急で上京。間に合わないかなと思って駅まで歩いたら1分前に着き、最低運賃の切符を買って乗車して自由席に座った。途中まではすいていたが甲府でほぼ満席になり、八王子・立川とどんどん人が乗ってきてずいぶん立ってる人もいた。連休中だからか子ども連れも多かった。なんか疲れてたので途中でどこにもよらずまっすぐ帰宅して、ローソンで弁当を買って食べて、しばらく休んだ。

風雲児たち 幕末編 20 (SPコミックス)
みなもと太郎
リイド社

夕方になって出かける。春宵一刻値千金、と思って散歩するつもりだったがなんだか曇っていてちょっと残念。地元の文教堂で本を立ち読みし、日本橋に出て山本山で急須など買おうかと思ったがもうしまっていた。高島屋へ行って探し、いちおう4000円程度の常滑を買った。まあまあ使いやすい感じ。丸善へ行ってじっくり本を探す。みなもと太郎『風雲児たち 幕末編』20巻(リイド社、2012)が出ていたので買った。幕末編に入ってすでに20巻だが、今ようやく桜田門外前夜。19巻で橋本佐内・吉田松陰が処刑され、20巻は水戸藩の勅書返納問題をめぐる混乱、薩摩精忠組の動き、桜田烈士の動き、そして咸臨丸派遣をめぐる勝と中島の対立など。政治の表舞台にかかわることは一通り知ってはいたが細かい動きは例によってみなもとのギャグ調で面白く読める。最近は『コミック乱』本誌も時々読むが、いま桜田門外の変とその日の幕府の動きみたいなことをやってるところでものすごく緊迫している。幕末ってすごい時代だったんだなと改めて思う。いい加減なところはものすごくいい加減なところが日本ぽくて面白いんだけど。

フィレンツェ史(上) (岩波文庫)
マキァヴェッリ
岩波書店

今書いているのがすごく今まで自分の生きてきたことの総まとめみたいな文章になっていてどのくらいの規模になるのか見当がつかない感じなのだけど、そういうこともあって今まで読んだいろいろな本を読み返したり、今まで少し買うのを躊躇していた類の本も買って読んだりしている。桜井章一を読み返すと今までとは全然違う響きかたがある。昨日立ち読みしていてマキャベリの『フィレンツェ史』とかが岩波文庫で出ているのを見てこういうのも読みたいなと思ったがまあ後にしようかなと思う。ふと、塩野七生がヴェネツィア1000年史の『海の都の物語』を書いたのもこのマキャベリの著作の影響だったのかなと思ったり。数百年前の人の著作に触発されて新しい仕事をするなんて言うのもすごく魅力的な話だなと思う。ダンテもローマ時代のヴェルギリウスの影響とかを明らかに受けてるしね。こういうのは面白い。

柳井正の希望を持とう (朝日新書)
柳井正
朝日新聞出版

で、買ったのは『柳井正の希望を持とう』(朝日新書、2011)。冒頭の一句が「われわれはビジネスマンだ。」でポーンときた。まあ商人でもいい。ものを売る人、ということだろう。私も最近、ものやサービスを売るということについていろいろ考えるようになっているので、このフレーズはすごく魅かれるものがあった。そして、本当にそうだなと思ったのは、「ビジネスマンが日本復興に受けてやることは行き過ぎた自粛や自主規制ではない。笑顔で、元気よくお客様を迎えることだ。」というくだり。ものを売る人間が陰気でどうする、ということだと思う。被災地でも明るく頑張ってる人がいる、という報道があるが、居酒屋店主だの商売人が明るいのは何も被災地だからではなく、それが商売だからだ。ものを買う人はそこでいろいろなものをお金を払って得るわけだけど、やっぱり本当に欲しいのは「元気」だろう。金を使う、というのはもともと気合いのいる行為だが、元気を得るために気合を入れて金を払うという面もある。なのに金を払う相手が陰気では金を払う価値が半減だ。払った以上の元気が返ってくれば払った方もその日を生き抜く活力になるだろう。ものを売るという仕事は、そういう意味で「世の中に元気を回す」仕事なのだと思う。

この本まだちゃんとは読んでないが、世の中に次から次へと元気を注入し続けるユニクロのある種の哲学が書かれている感じがするのできっと得るものがあるだろうと思う。もちろんいろいろなところで目にする柳井の意見にすべて賛成できるわけではないが、根本にあるものからは得るものがあるように思うのだ。

少し丸善カフェで休み、日本橋丸善コーヒーと紅茶のシフォンケーキを食べながら幕末の物語を読んでたら地震が来た。みんな一斉に自分のスマホや携帯を見ていた。もちろん私もiPhoneでツイッターを見て状況を確認。これは大丈夫だと思って続きを読む。時間が迫ってきたのでプレッセの地下へ行って夕食の買い物をし、メゾンカイザーでパンを買って帰って夕食にし、録画してあった『平清盛』を見た。

月別アーカイブ

Powered by Movable Type

Template by MTテンプレートDB

Supported by Movable Type入門

Title background photography
by Luke Peterson

スポンサードリンク













ブログパーツ
total
since 13/04/2009
today
yesterday