納得できる反対意見

Posted at 10/01/16

昨日。夜10時まで仕事、帰宅、夕食、入浴。テレビの前でだいぶうたた寝をしてしまった。自室に戻って就寝。だいぶ疲れていたらしく、朝目が覚めたら8時を過ぎていた。

朝食後、香典返しの名簿つくりの続き。もう大体出来た感じだ。後は電話番号のわからない人を調べて入力するだけ。午後には調べもついたので、仕事が終わって帰宅したあとに修正して出力しようと思う。自室に戻ってモーニングページを書く。少しずつ、それでも3ページ埋める。

近代文学の終り―柄谷行人の現在
柄谷 行人
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なんとなく調子が悪く、本を読んでいてもあまり面白くない。というか、柄谷も私が読みたいことをいつも書いているわけではないんだよな。もともと考え方が違うから、読みたくない話題について読みたくない内容を語っているものを読むのは辛いときがある。やはり文芸評論家は文芸について書いてほしいのだけど、もう柄谷はむしろ社会思想家になっているらしい。

マルクスの、特に『資本論』についての「読み」は、へえ、なるほどと思うようなことはある。私は読んでないからアレなんだけど、今まで「こんなことが書いてある」と言われていたことと、実はマルクス自身が書いていることはけっこう違う、ということはあるようだ。マルクスは実は独占資本主義への道よりも、協同組合主義の道の方をメインに考えていた、というのは面白いと思った。19世紀後半から20世紀後半の重工業の時代は「協同組合主義」など見向きもされなかったが、ITの時代になると3人で起業したビル・ゲイツとか、巨大資本によらない道筋がまた現れて、マルクスの示した道筋が現実性を帯びてきた、という指摘はへえ、と思った。

どこかの対談で誰かが言っていたが、柄谷は現状を批判するだけでなくそれを突破するための道筋というか、ブレイクスルーをそれとなく示す、という指摘もその通りだと思った。ある意味与党精神がある。しかしその示した道筋でいったい何を目指しているのか、どうもよくわからない。ここにブレイクスルーがあるな、というのを読み取った途端に、それがどこへ行くための道筋かわからない、という感覚になると目まいを覚える。私は、柄谷を、何かのヒントを得ようと思って読んではいけないんだ。あくまでオルタナティブとして、「納得できる反対意見」として読まなければならない。

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