大雪のため/能の艶っぽい世界/津村記久子「ポトスライムの舟」
Posted at 09/02/20
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今朝は大雪。6時前からどこかの町内の放送が雪かきを呼びかけていた。目が覚めて外を見たら相当積もっている。しかしあまり寒くはない。まだ雪は強く降っていたので、これは大変だなと思う。
6時半頃、家の前の雪かきをして車で職場に出かけ、ゴミを処理したり雪を少しどかしたり。帰ってきて父に愉気、朝食。今日は松本に出かける予定だったが、道は混雑しているだろうし電車で行くのも時間が合わなくて大変そうなので今日は取りやめにした。そのあとまた家の前で雪をかいたり、駐車場の雪をかいたりしていたら雪が雨に変わってきた。それだけ暖かいのだ。9時で気温が2度を越えている。昨日の最高気温が2度くらいだったから、これからまた気温が上がり、雨が降ってくれれば雪はだいぶ溶ける。まあ注文どおりに行くかどうか。
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ラジオから「故郷を離れる歌」が流れている。
さらばふるさと さらばふるさと ふるさとさらば
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『敦盛』読了。この曲がこんなにめでたい感じのものだとは思わなかった。熊谷次郎直実とか無官の太夫敦盛といえば歌舞伎の『熊谷陣屋』の印象が強いから、もっと悲惨な悲しみに満ちた曲だと思っていたので、少々驚いた。草刈り男たちが美形が揃っていたら、おそらくこの曲はそっち方面の人にはこたえられない一曲なのではないかと思った。『融』とかもそうだが、能というのは美しいものをただひたすら賛美するというような芸能であるのだなあと思った。今までどちらかというと能というものには美しさとか大衆性というものを一切捨象した退屈に耐えつつ芸の粋を味わう世界という印象を持っていて、世阿弥が義満の寵童だったのではないかとか、そうした艶っぽい話や「時分の花」「まことの花」と言った強調される美の世界の言説とどうつながってくるのかわからないところが多かったのだけど、こういう曲を読んでいるとそのケがなくてもぞくぞくしてくる感じがある。やっぱりある種禁断の世界ではあるんだなあ。歌舞伎にそういう側面があることは重々承知していたけれども、そのルーツはむしろ能にあるわけだ。
一休みして『葵上』を読む。これもまたふしぎな構成。シテが前場も後場も生霊。苦しんでいる葵上は小袖一枚で表現される。六条御息所の生霊が前場で葵上を打つ「後妻打(うわなりうち)」、後半は横川の小聖の調法に調伏される。この曲はかなり象徴性が高く、さすがに実際の舞台を見ないとよくわからない。能には本当にいろいろな曲があるものだと思う。しかし、こういった曲はわりあい自分の中の能のイメージに近いと思う。
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今日は愉気の会をパスしてしまったので、午前中は少し活元運動をした。昼食後、雨が小降りになってきたので家の前を少し雪を掻き、駐車場の前の道の雪を掻いた。隣のおじさんが自分も雪かきをしながら「悪いね」と声をかけてきた。「いいえ」と笑いながら答えて、三叉路の雪を崖の反対側の川に投げ捨てた。ざっ、という音がして川の水に雪が飛び込んでいく。それが気持ちよくて、何度も雪を投げ捨てた。
それから軽で職場に出て、職場の周りの雪かきをした。職場に入る路地は未舗装なので雪をかこうとしても砂利が混じってしまう。道はぬかるんだ感じになっていて、少し通りにくいのだが、このあたりの人はこういう日は長靴やスノトレで来るので多分問題ないだろう。家に戻ると同時に母から携帯に電話があり、忘れ物をしたから届けてくれという。母がいつも乗っている軽を雪かきのために使おうと思って借りていたので、軽に乗せっぱなしになっているものを持っていき忘れたのだという。国道沿いの病院のところまで行って届けた。国道は渋滞していた。こういう日は雪のかかれていない箇所の多い脇道を避けて国道を走る車が多い。自分も同じだからそれはわかるのだが、やはり真昼間に渋滞されたりすると少々困る。
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津村記久子「ポトスライムの舟」を少しずつ読む。『文藝春秋』の3月号に掲載されているもの。47ページ中11ページのところで止まっていたが、31ページまで来た。淡々とした話の流れが続き、地味な気はするが、こういう小説は嫌いではないと思った。お金をためようと毎日使ったお金を「-5710」とか「-2000」と記入している主人公が、夢の中でポトスを食べて、にやにやしながら「-0」と書き込むくだりでは爆笑した。まあネタバレになるのでこのくらいにしておくが、地味な印象に反して(っていうか実際地味ではあるが)この小説はわりと面白いよ、ということが伝わるといいなと思う。
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