スタイリング/アンベードカルとガンディー/手袋と渋滞
Posted at 08/12/17
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| ファッションコーディネートの世界―スタイリスト、コーディネーターのための基礎知識とテクニック林 泉文化出版局このアイテムの詳細を見る |
昨日帰郷。『ヴィジョナリーズ』を読了したので丸の内の丸善でファッション関係の本を物色。結局、林泉『ファッションコーディネートの世界』(文化出版局、1995)を買う。デザイナーの思想や歴史的系譜など、そういう能書き的な部分は取り組み易いのだが専門的な方面になってくると少々二の足を踏むところがあり、今までちょっと躊躇していたのだがもう能書き的な部分はやや種切れになってきたので(アルマーニとかシャネルの個人の伝記などはあるが、そうした個人に突っ込みたいということでもまたないので)デザイナーの技術やアパレルメーカーのマーケティングの話などよりはスタイリストの話の方がまだ自分にとって意味があるし理解しやすいと思い、読んでみることにしたのだ。10年前の本なのでやや内容が古い感じがしないでもないが、もちろん伝統的な部分がそう変わるわけではないので、要はここ10年の傾向みたいなものを別のもので補えばいいのかなというふうに考えている。古本屋で買ったりすると30年前のスタイリングの考え方などが出てきてまあそれはそれで面白いが現実に通用するかというとどうかなということなのだが、やはりこの本も教科書的な感じで、実際に現場でどう考えられているのかはまた別の話なんだろうなと思った。
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しかし特急の中では山際素男『破天』(光文社新書、2007)を読みつづける。もうこれは近来にない収穫。宗教者の伝記的な本というのは概して(もちろんまともなものは、だが)面白いが、この本はその分野でも稀に見る面白さ。以前読んだ大本の出口王仁三郎や合気道の植芝盛平の伝記も面白かったが、やはり時代が違うのでぴんとこないところがある。しかしこの佐々井秀嶺の伝記は戦後から現代まで、まさに私たちと同時代の宗教者の破天荒な人生ということでものすごく面白く、血湧き肉躍るところあり、わが胸に手を当てて考えさせられるところあり、こんなふうに自分の道を求めて血を流しつづける人がいるということ自体に大いに励まされるところがある。現在287/595ページ。大部なのにすらすら読める。
一つだけほうと思ったことを書いておくと、佐々井秀嶺は現代インド仏教の復興者アンベードカルの後継者というような位置付けなのだが、アンベードカルは実はガンディーと思想的に鋭い対立をしていたという事実だ。ガンディーを思想的に否定しようという人が、特に仏教徒にいるというのはけっこう意外で驚いたのだが、ガンディーはインドの独立を各カーストの団結によって、ヒンドゥー的伝統に基づいて達成しようとしていたわけだが、不可触民出身のアンベードカルにとってはヒンドゥーの温存はまったく許せないことで、不可触民の人権を保障させるというまさにヒンドゥー至上主義と真っ向から対立する主張であったためにガンディーと鋭く対立し、イスラム教徒やシク教徒と同じように独自の権利を認めさせようとしてガンディーに命がけで反対されて(ガンディーにとってそれはインドを分断するものであったから)それを断念したり、また不可触民を『ハリジャン』という美称で呼ぶことに強く反対したり、(アンベードカルにとって必要なのは美称で呼ばれることでなく権利を認められることであるから)とにかくさんざんガンディーと対立していたということだ。
ガンディーが暗殺されたあと、アンベードカルは法務大臣としてインド共和国政府に加わり、カースト制度を否定した憲法を起草し、インドの国旗に仏教史跡であるアショカ王の碑文の柱頭のデザインを加えたりしたのだという。ネルーもまた「迷信」に満ち満ちたヒンドゥー教を嫌っていて、アンベードカルと同様仏教に改宗しようとしたこともあった、という話も興味深かった。とかくインドという国は分りにくいが、この本を読んでいるとインドの一面が日本人の行動の足跡を通して見えてくるところがあって、そういう面でも面白いと思う。
特急を降りて家に帰り、さて職場に出かけようと思ったらしてきたはずの手袋がない。さんざん探したが出てこなくて困った。もう中布はぼろぼろになりかけているがライダー用だろう革の丈夫なものなので重宝している。もう仕事なので昨日はそのままにしたが、朝寝床の中で考えていてやはりもう一度探してみようと思った。久しぶりに易を立ててみたら卦は風沢中孚の二の風雷益に之く、でどう考えても大吉という卦。「鳴鶴在陰」という言葉があるのでどこかの陰にあるのか、と判断する。で、昨日歩いた道をもう一度陰になりそうなところに注意しつつ歩いたら、町内会の掲示板の下に二つ揃えて置いてあった。誰か見つけた人が置いておいてくれたらしい。少し雨が振っていたのでやや湿ってはいたが、万万歳だ。正直あきらめかけていたが、やはり田舎だからか、親切な人がいるんだなと感激した。
今日は松本に出かける。車で行ってみることにした。あれこれ用事を済ませてから行くと思いのほか時間を食ってしまって、1時間半見ていたのに三十分余計なことでかかってしまった。また途中で何度もトイレに行きたくなって合計三回もコンビニに立ち寄ることになり、結局ぎりぎりについた。操法を受けたら「少し気が急いてましたね」と言われてしまった。まあその通りなんだけど。帰りは合同庁舎のそばの神戸屋で昼食。これも少し時間がかかり、1時過ぎには出るつもりだったのが1時40分になってしまった。父に『破天』を読ませようと思って南松本の近くにある大型書店で買っていこうと思ったが、書店の名前がわからずカーナビでも調べられずに往生した。結局迷いに迷って到着したもののなんと『破天』がない。やはり私の面白いと思うような本は田舎にはないんだなと思い知る。時間は2時をだいぶ過ぎている。松本の周辺は車は多いし信号待ちは長いし渋滞しているところがそこかしこにある。道をよく知らないのでナビに頼ろうとすると、大きな渋滞しやすい道が多かったり、右折でだいぶ待ち時間が長くなったりする道を指定してくるのでこれも困る。
いつも奈良井川沿いの道を通るのだけど今日は田川沿いの道を南下して、知っているところに出たのでナビで実家周辺を目的地に設定して走り出したら、今度はずいぶん細い道で対向車がいるとすれ違いに苦労するようなところが多くて困った。まあしかしようやく20号に出て、そのあとはまあまあ順調に帰れ、一度実家に戻ってから職場に出ようと思っていたのだけど時間がなくなり、直接職場の駐車場に直行することになった。
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