高等遊民問題と入学難
Posted at 08/07/30
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昨日帰郷。用事が入っているのでいつもより一本早い特急に乗る。11時新宿発。夏なので、子ども連れやお年寄りなど、普段は乗っていないような人が乗客に多く、混んでいる。そういうのをみると、長野県は避暑地なのだなあと改めて認識する。暑いときは暑いのだけど、朝夕などは東京に比べると確かにかなり涼しい。毎日気温が涼しいと思うくらいまで下がることは大事なことで、日中にいくら気温が上がってもしのぎやすい時間があるとほっとする。
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郷里の仕事がいろいろと忙しくなったので歯医者の予約を午後二時に入れた。特急の中では『芭蕉俳句集』を読む。藤堂良忠が死んだ後、『そのとき歴史が動いた』ではずっと伊賀にいたと解釈しているが、この本の解説では京都の五山のどこかにいたのではないかと見ている。どちらが正しいかは分らないが、芭蕉はそんなに抹香臭いわけではないし、その推測もどうかなあという気はしないではない。
此槌のむかし椿か梅の木か
木槌は元は椿だったのだろうか、それとも梅の木だったのだろうか。これなどはやや禅味がある、気がする。
![]() | 日本歴史 2008年 08月号 [雑誌]吉川弘文館このアイテムの詳細を見る |
『日本歴史』8月号、町田祐一「明治末期「高等遊民」問題への対応」。当時の高等学校の入学定員が480かける8で3840人であったのに対し、中学卒業者で高等学校の入学試験に失敗した結果、「不完全な私立学校」に通ったりするなど「入学難」にあるものが6400人いる、という状態だったというのは驚いた。こうした人々が社会主義思想の温床になることを当局は恐れ、「高等遊民問題」の解決が図られたわけである。この問題に関しては、実際は12校の高等学校の新設が行われてかなり入学難は緩和している。しかし将来的には大学への入学問題、さらには就職問題もあるわけで、抜本的な問題解決にはなっていない。実際には、大正初年の第一次世界大戦による好景気でこうした層は実業界に吸収され、一時的に高等遊民問題は解決したらしい。しかし大正中期以降の不景気の時代にはふたたび高学歴無職者層が増加したわけで、彼らが社会主義者や国粋主義者の温床になっていくことになるという分析である。
大正中期の原敬内閣では中学・高校・大学すべてで大幅な増設が行われているので、高学歴者はこの時期から相当増えている。それは中等教育の普及という点でプラスに評価できるものと考えていたけれども、就職問題と治安問題という点では必ずしもプラスに評価できるわけではないということは見落としていたなあと思う。トップエリートの研究はある程度進んでいると思うが、こうした地方エリートと「高等遊民=すねかじり」の問題は突っ込んで研究するともっと面白いことがいろいろ出てくるのではないかと思う。文学などもまさにこの層がその主な担い手であるわけだし、光の当て方によってはこの時代の実相がかなりはっきりと見えてくるのではないかとも思う。
歯医者に行き、いくつか用事を済ませたあと仕事。かなり忙しく、10時過ぎまで。どうもなかなか頭が緩む暇がなく、疲労が蓄積する。夕食、入浴、就寝。
起床6時。モーニングページを書き、活元運動。父に愉気、朝食。そのまま職場へ。今日は朝から仕事。昼までやって、昼食休憩。午後は2時からずっと夜まで。しばらくこのペースが続く。
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