コミックガンボ休刊/川端康成のショートショート

Posted at 07/12/12

コミックガンボが休刊した。

コミックガンボは駅前などで配布していた無料のマンガ雑誌だ。フリーペーパーという人もいる。私ははじめて入手したのは丸の内北口だが、最近は丸善の中のスタンドに置かれるようになって、そこで手に入れていた。配布日の火曜日にここ二週間ほど東京にいられなかったので、携帯サイトにアクセスして新しいマンガを読んでいた。

連載されているマンガの中では、『ステージガールズ』『トーキョー博物誌』が特に好きで、単行本も発売されたので買って持っている。その他『人間噂八百』など、こういう雑誌でなければなかなか掲載できないかな、と思えるような作品が多く、内容的にも期待していた。

突然の休刊はショックではあるけれども、内容はこんなに?と思うほど充実した連載陣だったし、経営的に大丈夫なのかなあと思っていたこともあり、驚きではなかった。漫画家や原作者のブログなどを読んでいても、驚きはしたが何とかこの苦境を脱して連載を続けたいという意欲の現れている方が多く、頼もしさを感じた。ただ実際問題として連載誌がなくなったことは事実で、ご苦労なことだと思う。頑張っていただきたいと思う。

連載されている『ステージガールズ』は度々このブログでも取り上げてきたが、今号は一つの山場だった。天才漫才少女・シゲさんが、目標達成直前まで来てついに緊張の糸が切れてしまい、舞台上で倒れてしまう。数々の修羅場を潜り抜けてきたプロとアマチュアに雌伏していたシゲさんの違いがそこに現れたんだ、という話で、ちょっと身につまされるような感じがした。

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昨夜のプロフェッショナルは絵本作家・荒井良二。大学在学中に絵本を書こうとするが書けず、デザイナーに。クライアントの注文通りのものばかりを作っているうちに自律神経失調症になり、たまたま持ち込まれた絵本の話に取り組む。どういうものが子どもに届くのか、試行錯誤しているうちに、子どものときの自分が楽しめるもの、という結論に行き着く。それを起点に、荒井の絵本作家としてのキャリアがスタートする。この辺の話は、今取り組んでいるキャメロンのレッスンと重なるところがあって面白かった。絵本を作るためのさまざまな工夫が、刺激的だった。

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今日はいろいろ考えているうちにかなりに詰まってきたらしく、気分転換に買い物に出かけた。少し遠くにある蔦屋まで歩く。片道30分だから3~4キロくらいか。気軽に歩ける距離でもないな。

しかし、地元の書店に比べると本も文具もかなり充実している。大体平日の日中なのにかなり客がいる。これなら十分商売になってるだろうと思う。川端康成も新潮文庫で数冊あって、結局『掌の小説』(新潮文庫、1971)を買った。川端がショートショート(?)をたくさん書いているというのは最近まで知らなかったが、言われてみると頷けるものがある。若いころは普通詩を書く変わりに私は掌編を書いた、というようなことを川端は言っているが、なるほどと思う。

掌の小説
川端 康成
新潮社

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いろいろ考えていて、私の最大の喪失体験に思い当たる。それを乗り越えるのは、もう9年も経っているのに、まだまだ出来ないんだなと思う。しかし結局、その傷を癒すのはその傷を見ない振りをして蓋をすることではなく、その傷にどう対処するかという前向きの行動しかない。あんまり大きな傷だったから緊急避難的にかなり蓋をした部分が多かったが、今日当時のことをいろいろ考えてみて、もっといろいろな行動が取れたなと思って愕然とした。考え方が凄く硬直化していて、今ならわりと簡単に考えつきそうなことを、全然考えられていなかったんだなと思う。行動するのに勇気の要ることだとなかなか手がつけられないこともあるが、特に勇気の要らないことでも全然やってなくて、我ながら自分のバカさ加減に腹が立った。

とにかく前向きの行動を、今取れるということがあるとすれば、その喪失のすべてを作品化していくことによって乗り越えるしかない。といっても事実そのものを書くのではなく、その痛みのようなものを客観視して創作に織り込んでいく、ということになるんだと思う。とりあえず、また小説を書き始めた。前より少しはましな作品が書けると思う。前の作品も手を入れて、何とか読めるものにしていきたいと思う。

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