気圧の変化と体調/満員電車から降りられない人

Posted at 07/05/11

午前中から風が強くなり、昼ころから雨が降り出した。

気圧が下がると気持ちが悪くなる。雨が降り出すと気持ちの悪さは収まるのだが、雨が降り出す前が一番気持ちの悪さが強い。母は、山の上から車で麓に一気に降りてくると頭が割れるように痛くなる、というのだが、逆に気圧の上昇に弱いということになる。体内の気圧が外界の気圧の変化に対応できないということだろうか。エレベーターで耳がおかしくなるあれだ。もっとなんともいえない苦痛なのだが、日本人は鼻腔が曲がっている人が多いので宇宙飛行士には適さない人が多いという話を聞いたことがあるから、そんなことと関係があるのかもしれない。

雨風が強いと二階の端の私の部屋は揺れる感じがする。そんな中で部屋の中の整理をしていた。本棚の位置を変えてその周りに積んである書類をどうにかしようとする。東京の家と同様、本棚に自分が今ほんとうに必要な、インスパイヤされうる本だけを残そうと思って整理をはじめた。整理をはじめてみるとこちらには仕事で使った本が中心で、後は気まぐれに置いていった本しかない。しかし、残すかどうか決めるために内容を再度吟味してみると、思わなかったものが非常に面白かったりする。昨日見つけた(再発見した)本は金田伸夫『ナンバ健康法』(三笠書房知的生き方文庫、2004)。


ナンバ健康法

この本は東京の桐朋中学・高校のバスケットボール部監督の金田氏の作品で、ナンバが急に注目を集め、玉石混交のナンバに関する本が出版された時期に出版されたものだ。私はかなり前から甲野善紀氏に関心を持って著作もかなり持っているのだが、正直言って氏はあまりにも境地が高く、書かれていることは面白いのだけど実践としては分けがわからないというか、自分に出来るレベルのものではないという感じが非常に強い。

しかし文脈として、ナンバに関するものでは甲野氏の系統から出てくるものが自分の感覚の中では一番ぴったり来る。金田氏も、甲野氏の動きに衝撃を受けてバスケット部員と体の動きを工夫し、その中から出てきたものがこの本になっている。一日80分しか練習時間がない進学校である桐朋のバスケット部が全国大会のベスト16まで進んだのはこれらの工夫が大きいという。

前説的な部分はだいたい理解していることだったのでとばし読みし、実践の部分から実際にやってみながら読み出した。眼球運動、首の運動、肩、肩甲骨、股関節、脊椎、肋骨、骨盤、手首足首、手指足指という具合に具体的な考え方、運動の仕方についての探求の結果が写真入りで解説されている。

以前この本を手にとったときはわからなかったこと、感じられなかったことが、「ああこういうことなのか」と感じられることがたくさんある。

私の理解がどこまで行っているかは分からないが、この本で言っているナンバというのは「体をねじらず、変形させることで効率よく体を使う」ということではないかと思った。体をねじるというのは、「体を部分的に使う」ということだ。歩くときなら足だけで歩く。その反動をつけるために手を振る。だから右足が前に出るときは右手を後ろに引いている。胴体や首は基本的に「動かない」。体の中に動くところと動かないところがあるからねじれが生じ、そこを傷めることになる。

体を変形させるというのは、たとえば歩くときに肋骨が変形すると言うことだ。右足を出したときに右手を出すのがナンバだといわれているがそれがポイントなのではない。狭いところをすり抜けようとするときに、右肩を前に出して左肩を引いて出ようとすることがよくあるが、(満員電車などで)このとき肋骨の形は、普段の肋骨が長方形だと仮定するとそれが平行四辺形に変形することになる。そうなると当然体の幅が薄くなるから、すり抜けることができるということだ。ナンバと言うのは普段の歩きから右足を前に出すときは右肩を前に出してすり抜け、左足を前に出すときは左肩を前に出してすり抜ける、これは極端な言い方だが、そんなかたちになっているのだと思う。

というように書いてみると私にはよく理解できるのだが、誰にでも理解できるかどうかは分からない。満員電車で降りようとするときも、肩から出ようとするのではなく、体を全く変形させずに正面突破を図ろうとする重戦車みたいな人が最近は増えているからだ。そうなると影響を受ける周りの人も多く、たくさんの人が一度ホームに下りなければならない。周りの人も自分の体を変形させて通り道を作れる人だけでなく、意地でも動かないと思ってるんじゃないかと思うほど体を動かさない人が多くて満員電車で通っているころはそれが不満だったのだが、今考えてみるとそういうからだの使い方が出来ない人が増えたということなのではないかと思う。

私の感覚だが、こういう動きは日本人などアジア系や黒人系はわりあい自然に出来るが、上半身が分厚い白人系の人には苦手なのではないかと思う。柔らかくしなやかな日本人が動きの鈍い白人の体をかっこいいと思って真似てただ貧相なだけになっているというのが現代の実態なのではないかと言う気がする。日本人には日本人なりの体のかっこよさというものがあるはずで、そういうものを追求したほうがより自由に動けるのではないかと思う。

未読了だが、120ページ前後まで読んだ時点での私の見解は以上。

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