森繁久弥/フランケンシュタイン/大喜利

Posted at 07/02/24

昨日。一昨日からの腹の状態が少し続いていて調子はあまりよくなかった。どうしても食べ過ぎてしまうのはなぜだろうと思う。午前中は職場でいろいろ準備をしたりほかの仕事をしたり。午後は少し休んで3時から仕事。仕事中に頭が猛烈に痛くなってきて風邪かなと思ったが、水を飲んだり整体的な手当てをしたりしながら何とか8時までもたせる。8時過ぎの特急で上京。

いつもは駅の売店で弁当を買うのだが、売り切れだったので近くの山崎デイリーでコンビニ的な弁当を買う。調子がよくないのについ弁当以外にもサラダと吹雪饅頭を買ってしまい、われながら呆れる。車中では食後ずっと眠りっぱなし。後ろの座席の人がパソコンをいじっていて座席をあまり倒せない。通路側が空いていたのでそちらで席を倒して眠り込む。どこかの駅で前の席にも人が乗ってきたが、その人もパソコンをいじっている。これは多分、車中で本を読むより目に悪いだろうなあと思う。

結構辛かったが何とか新宿に着き、東京駅に出て地下鉄で帰宅。昨日はもうまっすぐに家に帰り、必要なことだけ片付けて入浴して1時半に就寝。目が覚めたら10時だった。

朝起きるとだいぶ体調は回復していた。眠りが必要なときにちゃんと眠れるということはいいことだ。いくつか家事的なことを片付け、PCで必要なものをチェックして、『談志陳平の言いたい放題』を見た。

この番組は毎回構成が変化するのが面白いが、今日の面子は西部邁が加わっていた。ただ西部は今日はあまり喋ってなかった。へえと思ったのは、古今の役者を一人一人談志が数え上げていて、その中でも一番は、森繁久弥だといったこと。今このブログを書こうとしてWikipediaを調べたらNHKの番組でもそういっていたらしい。今まで森繁という人はどちらかというと権威というか重鎮というか、何というか反権力的な姿勢を持った人から揶揄されるような存在という意識しかなかったのだけど、談志にそういわれてみると少しはっとさせられた。『霜夜狸』というDVDが発売されたそうだが、それが少し流されていて、心してじっくり聞いてみると、確かに台詞の力量はすごいものがある。私が芝居をやっていた頃、一番すごいと思う役者というのは平幹二朗だったのだけど、森繁の方が明らかにはるかに突き抜けている。森繁の印象が悪かったのは、森繁モドキの老人の演技をする二番煎じがあまりに氾濫していて、オリジナルの印象が悪化したせいなのかも知れないと思った。とにかくすごい。神様が喋ってるんじゃないかとすら思う突き抜け方だ。

森繁久彌の霜夜狸

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もうひとつ紹介されていたのが映画『フランケンシュタイン』。これも非常にカッコいい。モノクロのこの時代(1931年)の俳優の演技はまだ舞台的で、こういう演技の方が何だか好きだな。フランケンシュタインの登場の場面などは、エイゼンシュタインの『イヴァン雷帝』の第二部を思い出さされた。低い位置にライトを置いてフランケンシュタインの影を巨大に見せる演出は、今調べたらフランケンシュタインの方が先だ。(その技法自体はおそらく古くから…蝋燭を床に置けばいいわけだから…あったのだろうけど)

フランケンシュタイン

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イワン雷帝

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最後には立川流の前座を四人並べて大喜利。笑天のこの演出はもともと談志が考えたのだそうだが、毎回自己紹介させて客に名前を売り込むとか、細かいところでいろいろ工夫しているということで、なるほど談志らしいと思った。以前もこういう趣向の場面を見たことがあるが、なかなか緊張感があって面白い。笑天の大喜利は「お約束」が多すぎて、まあそこが逆の意味で水戸黄門的な安心感があるわけだけど、談志がやると実にアヴァンギャルドで油断ならない感じがあってクリエイティブな出し物になる。

今日の東京は晴れていて気持ちが良いが少し寒そうだ。

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by Luke Peterson

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