安倍晋三の「強み」
Posted at 06/09/23
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安倍晋三という人は、どのような総理大臣になるのだろうか。田中真紀子は安倍をハンカチ王子に例えて顰蹙を買い、立花隆の議論などを見てもほとんど言いがかりのように花がないだの人間的魅力に欠けるだのと難癖をつけている。
ちょっとよくわからないのは、「主張をあいまいにしている」というイメージが強いことだ。安倍ほどはっきり自分の主張を言ってきた政治家はいないのだから、今までの言動を考えればどんな主張を持っているのかは誰よりもはっきりしている。そういう意味では、安倍を危険視する左翼系勢力の主張の方が賛成は出来ないにしてもその判断は理解できる。
総裁選の前後にはっきりしたことを言わなかったのは言えば無用な混乱が起こるからに決まっているわけで、発言は効果的なときに効果的な言い方で言うという政治の常道を踏むに決まっている。それも何をどういうのか、もちろん各論や技術的な側面でどういうことを言い出すのかは分からないにしても、原則的な路線ははっきりしている。「不必要なときにはよけいなことは言わない」という政治家なのだ、ということだろう。
将棋などでも、奇手を仕掛けて場を混乱させるのは劣勢の方がやることなのだ。安倍は終始大勢をリードしてきていたのだからゴールまで波乱がないように一手一手確実に積み上げていくことが最上策だったのだ。麻生はオタクやネットに訴えて支持基盤を拡大し(笑)、谷垣は靖国不参拝などを掲げてサヨク方面に「まだまし」な総裁候補として売り込んだ。座頭は事実上決まっていたのだから、つまりはこの総裁選は襲名披露公演であって、普通の意味での選挙戦ではなかったのだ。
小泉という異形の総理大臣の後釜であることもあって、安倍にはいろいろな貶しの言葉がぶつけられているが、いろいろな意味で本当に何かをやりそうなのは私は小泉よりも安倍の方だと思うのだけど、どうも人当たりのよさのせいかそういう印象がないようだ。
安倍は「最近、自分の強みがよくわかったよ。おれの強みは『甘くみられる』ことなんだよな」と言ったという。私もなぜ安倍がそんなに軽く見られているのか不思議だったのだが、まあそれは現実というか人間を正面から見る能力に欠けている人たちの甘い見通しの表れだろうと思うし、むしろそう見られていることを逆手にとってそれを政治的資源として活用していこうという安倍の姿勢に小泉とはまた違った冷徹な政治家性が垣間見える。
北朝鮮や中国との問題に関しては、何かしらの成果をあげていくのではないかと私は思うし、特に拉致問題に関しては北朝鮮の息の根を止めてでも何らかの成果をあげるのではないかという期待もある。そのほかの問題については未知数ではあるが、拉致問題の全面的解決がもし出来たら、それだけでも戦後の首相の誰にも出来なかったことを実現した素晴らしい政権だということができるだろう。
教育問題などについてはいろいろと苦労するとは思うが、さまざまな情報網を駆使して現場の実態を把握し、目指すべき方向性をもっと明確な分かりやすいものにして、教育基本法も愛国心問題など政治的な問題だけでなく教育の体制そのものをもっと風通しの良いものにしていく改革を実現してほしいと思う。
2006年がそういう意味での本当の改革元年になるかどうか、いろいろと期待はしている。
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