社会とか国家とか/対日宣戦にただひとり反対した女性議員

Posted at 06/07/25

昨日は特段外出しなかった。『オシムの言葉』を読んで、後は本棚の整理をしたり今調べている分野の本を参考文献のデータベースに打ち込んだり。どのくらいだろう、結局200冊くらいにはなるのだろうか。自分の持っている本の中身をきちんと把握するだけで相当しっかりした見解を持てるようになるなと当たり前のことながら思った。結局国家とか社会とかを構成するその基本となる「考え方」、つまり社会契約論とか国体論とかそういうものが自分の中でうまく折り合いがついていなかったから物が見えないという意識が強かったのだなと思う。そうした考え方というのはいわばすべて人工物、架空のものであって、ある意味では現実面での有効性しかその選択の基準はないのだと現実主義的に割り切ってみるとものがはっきり見える気がする。おそらくマキャベリとかが「見えた」感じがしたのもこういうことなんだろうなと思う。

オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える

集英社インターナショナル

このアイテムの詳細を見る


で、昔から読もうと思ってどうも読めなかった福田歓一『近代の政治思想』とか丸山真男『日本の思想』、カー『歴史とは何か』、レーニン『帝国主義論』なんてものを読みかけている。それぞれ古いといえば古い感じはあるのだが、自分が成長した時期がやはり戦後民主主義の真っ只中であったから、こういうものたちを批判的に位置づけることが出来ないとやはりだめだなと思う。で、なんだか読んでいて楽しいし、ああいまではこういう説は(左翼の立場からも)否定されるだろうな、なんてものも見つけるとそっち方面の思想傾向の変化のようなものも理解できて奥行きがでてくる。こういう分野は結局結構好きなんだなと思う。

近代の政治思想―その現実的・理論的諸前提

岩波書店

このアイテムの詳細を見る


買ったまま読んでなかった本を一つ一つ確かめているうちに大蔵雄之助『一票の反対』(文藝春秋、1989)にぶつかった。読んで仰天したのだが、日米戦争開戦の際、アメリカでひとりだけ開戦に反対した議員がいたのだ。それがジャネット・ランキンという初の女性下院議員だった。その議会での彼女に対する妨害や非難は相当なものだったようで、中身を確かめただけなのでまだきちんと読んでおらず、読むのが楽しみである。大蔵氏には学生時代、経験と分析に基づくソ連の権力構造の解説の講義を受け、優れたジャーナリストだと認識している。

一票の反対―ジャネット・ランキンの生涯

文藝春秋

このアイテムの詳細を見る


今朝は雨もよいだったが、久しぶりに七分丈のジャージにポロシャツでウォーキングシューズをはいて歩きに行った。やはりそういういでたちで歩くのは日常着での歩きとは違うなと思う。曇ってはいたけど緑がきれいで、やはり森っぽい緑道公園を歩くのは、眼のも頭のもストレスを消す力があると思った。子どもが集まって、ラジオ体操をしていた。夏休みなんだなあと思う。


ランキングに参加しています。よろしければクリックをお願いします。
人気blogランキングへ

月別アーカイブ

Powered by Movable Type

Template by MTテンプレートDB

Supported by Movable Type入門

Title background photography
by Luke Peterson

スポンサードリンク













ブログパーツ
total
since 13/04/2009
today
yesterday