台風一過/だれが中国をつくったか
Posted at 05/09/26 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
横綱朝青龍6連覇。稀勢の里は12勝、琴欧州も13勝を上げ横綱に迫ったがやはり横綱は強い、ということか。2敗してからはもう頑強な強さ。「やってやるぞ、と思っていた」というが、この言葉がこの人以上に似合う人はいないなと思う。賜杯を抱くときには涙ぐんでいたし、なんだかこれが横綱というものだなという感じがしてきた。地位が人を作るというのは本当だなと思う。
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岡田英弘『だれが中国をつくったか』(PHP新書、2005)読了。簡単に言えば中国の中華思想および「正統」史観批判で、それは全くその通りだと思う。
ただ、バランスが悪いというか、時々「何で?」と思うような事柄についての記述が延々と続く。たとえば『漢書』の著者である班固の家柄についての記述が10数ページ続いたりする。まあこれはおそらく歴史家にありがちなことで、つい全体よりも部分に熱が入ってしまうというか、細部を愛してしまうということが起こったのではないかという気がする。私なども幕末維新のころの話を人前でして言いたいことが多すぎてまとまらないということはよくある。
中国史の「正統」という概念を司馬遷が『史記』によって作り上げたという議論はなるほどと思うし、「中華思想」は司馬光が『資治通鑑』によって作り上げたという議論もなるほどと思う。
発見というか、初めて認識したのは元代の中国が中央集権体制ではなくそれぞれの土地がモンゴル人部族長に与えられて世襲されていた、いわば封建的な体制であったということで、元代の僅か100年間でなぜあんなに大きな変化が中国史に起こったのだろうという疑問を今まで持っていたのがそういうことかと理解のための糸をつかんだように思った。
また元・清の異民族王朝は中国的な正統史観だけでなく中央ユーラシア(というか北アジア・中央アジア)世界の遊牧・狩猟民系統の正統史観も併せ持っていて、ある意味それが中国の正統史観にたいする有効なアンチテーゼたりうるという感触もまた興味深かった。またれっきとした科挙に及第した進士である祁韻士という中国人が乾隆帝治下で満洲語の習得を命ぜられ、満洲語の文献を渉猟して『欽定外藩蒙古回部王公表伝』という中央ユーラシア史研究の金字塔のような文書を書いたという話はちょっと感動的だった。満洲語は死語だとか漢人とほぼ一体化しているとかいう話ばかり読んでどうも嫌な歴史観を刷り込まれつつあるなと感じていた部分が解消した。中国からでなく、満洲人やモンゴル人の立場から見た中国近代史がもっと書かれるべきだと改めて思った。われわれ日本人だって中国化しなかった中国の周辺民族という点で同じ問題を抱えているのだから、考えるべき点はあるはずだからである。
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今朝は台風一過の青空。昨日は風が強かった。区役所からの不在配達票があったので城東郵便局まで数キロ歩いて取りにいったら新しい保険証だった。西大島で新宿線に乗って銀座に出、散歩したが新しい本は買わずに帰る。ずっと『だれが中国をつくったか』を読んでいた。
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