法廷との闘争/チベットにおけるヴァンダリズム

Posted at 05/09/02

日本では大学の寮の明渡しをめぐって東北大や山形大などで法廷闘争が行われ、敗訴した学生側が法廷に居座り強制排除されると言う事態が起こったらしい。

私は大学の学生寮にしばらく住んでいたことがあるが、当時は一番いい位置を民青(共産党の青年組織だということはわかるのだろうか)が占め、そのほかにもノンセクト系の団体や革マル派、東洋思想研究会と言う名の創価学会の集団もいついていて毎日お題目が響いていたものである。あるいはブリティッシュ・ロック研究会の大音量が響き、またいくつもの劇団が部屋を占めていてうろうろしていたものである。私もその一人だったわけだが。

当時は300人くらい居住していたと思うが電話は3台しかなく、もちろん携帯も普及する前だった。当然呼び出しで、その電話に一番近いところが民青だった訳である。夜には伝統?の寮雨(敢えて詳細は記さない)が見られ、突然インポ合戦が始まると言うまあアナーキーと言ってよい状態であった。そう言えば寮生というとちょっとXXと思われていた節もあった。

しかし、私が寮を出てから数年後には取り壊しの話が進み、話が決まる過程では寮生からほとんど異論が出なかったのに、取り壊しが進み始めてからもめ出した。

よく知らないが、私の出身校では法廷闘争までは行かなかったと思うが、最近のケースではそういうこともあるのだなと思う。しかも法廷「で」争うと言うより、不当判決と称して法廷「と」争うと言うのは新しい気がする。つまり、今までは可憐にも司法の正義を信じる部分があったのが、もう司法自体が信じるにたるものではないと考えられるようになったのだろうという気がする。

80年代はまだ社会のあちこちにわけのわからない部分が残存していたが、最近はそういう部分が一掃され、デオドラント化が進みつつあると言えるのかもしれない。無菌状態に、またわけのわからない新種のウイルスが発生するような事態が、日本では進みつつあるのではないかという気もしなくはない。

* * *

中国湖南省では2000人規模の農民暴動が発生。だんだん清朝末期のようになってきた。

チベットでは昨日も書いたが侵略40周年の記念式典が中共当局によって行われたらしい。ダライラマは若々しく見えるのであまり認識していなかったが、今年の7月6日に70歳になり、早期のチベット帰還を願っているらしい。しかしどんなに譲歩しようとも、中共当局がそれを許すことはないだろうと言う気がする。ダライラマが指名したパンチェンラマの転生児も当局に拉致され行方不明のようだし、ダライラマがもし亡くなってしまえば転生による後継自体が完全に形骸化し、中共に完全にコントロール下に置かれることになるだろう。そのときチベット文明自体が存続することが出来るだろうか。

共産主義、あるいは毛沢東主義と言うのは本質的にヴァンダリズムの思想だなとつくづく思う。そしてその文化文明破壊は今なお継続中である。

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