学習院出身グループの戦前/日本を、がんばらない

Posted at 05/08/13 Trackback(1)»

誕生日だ。

昨日帰京。列車の中で犬養道子『ある歴史の娘』を読み続ける。まだ半分くらいだが、今まで読んできただけでエピソードに満ちていて非常に面白い。

一番印象に残り、かつ重要だと思ったのは、近衛や木戸、著者の父の犬養健、といった人々が皆学習院の同窓で、その分け隔てのない付き合いの中から朝食会といった昭和戦前史のキーワードになるような会合が自然に生まれてきたという話である。このあたりのプロソポグラフィはまだ行われていないだろうから、こうした人々の集団の性格や特質はあまり明らかとは言えず、こうした断片的な記述しか手がかりはないのだが、近衛が総理時代に、犬養が近衛にプープークッションのようなものを仕掛けて近衛を赤面させたお返しに犬養を夕食に招き、用心しながら犬養が出かけると刺身は全て絹糸で縫い付けられていたり、お吸い物のふたを開けたらびっくり箱の蛇が飛び出てきたそうだ。大の大人がこんなことを仕掛けあうような他愛なさがこの学習院出身の集団にあったというのは、陸軍や海軍の軍人たちのグループの分析、官僚の集団的肖像の分析といったものとともに良く研究するべき対象であると思われた。

また、犬養健と尾崎秀実は非常に親しく、また尾崎は切手の収集家で、同じく切手を集めていた道子が珍しい切手を二枚持っているのをみると、誰にも内緒でソ連の記念切手100枚と交換したという。道子はそのことを誰にも言わなかったというが、尾崎がゾルゲ事件で逮捕された際は犬養の屋敷も特高警察に捜査されたそうで、その切手を守り抜いたという。結局戦後、セツルメントの活動のために手放したが、赤軍関係の切手は米軍将校に高く売れたという。こうしたエピソードはいちいち魅力的である。

東京に戻ってきて本棚を探り、黄文雄『中国が葬った歴史の新・真実』(青春出版社)を見つける。これが探していた孫文について書かれた本だった。またじっくり読まなくてはと思う。

***

民主党の選挙スローガン、『日本を、あきらめない』が酷評に晒されているが、確かに私も政権を狙う政党のスローガンとしてはちょっと、と思う。諏訪中央病院の鎌田實理事長の著書に『あきらめない』というのがあった、ということを思い出す。そういえば鎌田氏は『がんばらない』というのも出していた。いっそのこと、『日本を、がんばらない』にしたらどうか。まあ誰も投票に行かないだろうが。

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