中国はロシアを助けられない?/アメリカの軍事顧問団がウクライナに/ロシアの核使用はあり得るのか

Posted at 22/03/08

3月8日(火) 晴れ

このところ毎日天気がいい。その分朝は冷え込むのだが、昨日はマイナス5度くらい、今日はマイナス3.9度。もう啓蟄も過ぎたのだが、朝夕はまだまだ冷え込む。日陰にはまだ雪が残っている。

昨夜はネットを見ながらウクライナ戦役の報道番組を見ていたのだが、いくつか新しい発見があった。

ウクライナにはNATO諸国の軍隊は入っていないが、アメリカなどからの軍事顧問団はかなり入ってきているとのこと。ウクライナ軍が巧みに戦っているのにはそういう背景があるということなのだろう。しかしこういうのはアフガニスタンでソ連と戦った人々にアメリカが援助を与えて、それがアルカイダなどのグループに成長したという前歴もあるので、なかなか難しいところもあるのだろうなという気はする。

またロシアの攻撃計画が杜撰だったということはよく知られているが、ウクライナの空軍も戦争が始まっても飛行機を飛行場に並べたままで攻撃にさらされてしまい、決して上手ではないという指摘もなるほどと思った。

また、計画文書などがリークされてるものがあるが怪しいものが多いそうで、「世界中の国で装備品の配置や消費計画などはエクセルで行われているのに手書きだった」という話が少しおかしかった。

あとはヒゲの佐藤隊長が言っていたのだが、ロシア軍は多方向からウクライナに攻め込んでいて、これは「戦力を分散しない」というセオリーに反する、という指摘はその通りだろうと思った。いわゆる戦力の逐次投入というダメな戦い方の典型例になっているということのようだ。ロシアは戦費が一日1200億円くらいかかっているという見立てがあるそうで、このまま長期に続けていけば当然苦しくなるだろうと。

またこれはネットの情報だが中国がロシアを支援するということも期待できないと。

ロシアは経済制裁に苦しんでいるが、中国の銀行は助けられないと。

https://jp.wsj.com/articles/why-chinas-banks-wont-come-to-russias-rescue-11646451399?reflink=desktopwebshare_twitter

「大きな頭痛の種となっているのが、米政府が制裁対象の企業、国家、個人と取引した外国企業を罰することを認めた17年の米国の法律だ。ドル取引を望む銀行にとっては、違反すれば深刻な打撃を受けることになる。」

これはなるほどと思った。またTikTokがロシアのプロパガンダの中心になるのではと予想していたのだけど、TikTokもロシア向けのサービスを停止したようだ。

https://mainichi.jp/articles/20220307/k00/00m/030/020000c

これはTikTokの発信者がロシアの制裁対象になることを避けたということだろうか。プーチン政権が中国アプリに対してどのような措置をとるのかがわからない以上、サービスを停止するという判断のようだ。

また中国の王毅外相が和平の仲介を申し出ているのも興味深い。中国はウクライナとの関係もかなりあるので、ある程度は期待できるかもしれない。またロシアは国連などの介入を拒否しているが、王毅外相が国連の役割に言及しているのも可能性が感じられる。今のところ現実的な一つの線かもしれない。ウクライナが受け入れられる範囲でプーチンの主張を後退させることができたら現実的な解決策になるかもしれないと思う。

https://digital.asahi.com/articles/ASQ376H8VQ37UHBI02V.html?pn=5&unlock=1#continuehere

核の限定使用という問題も議題に上がっていたが、戦術的に一発首都などに打ち込んで相手の戦意を喪失させるという使い方と、フェロー諸島近海などNATOの領域の無人地帯に威嚇のために一発打ち込むというような使い方が想定されているという。これはどちらにしても国際社会に取り返しのつかない反発を呼ぶような気がするし、そうならないといいと思う。

リビウ(リヴォフ)にはまだ日本大使館が残っているそうで、ポーランドからの補給路は狙われる可能性が高いから、そこも早く撤退すべきだと佐藤さんは言っていた。

仮にまとめておくと、現在のところロシアは四面楚歌状態になりつつあるということは言えると思う。中国は見放したわけではないが、援助は難しいのが現状だろう。しかしだからこそロシアは戦勝でそれを補おうとするわけだから、一時的にはさらに攻勢を強め、場合によっては核の限定使用もあり得るという危機的な状況であることは確かだろう。ロシアはウクライナ全体を包囲しようとしていて、戦術的に不利でも黒海沿岸を全て制圧して海路を塞げば、次は西部のポーランド・スロヴァキア・ハンガリー・ルーマニアへの国境を塞いでくるだろう。今最も大きなルートはポーランドへの道なので、次にここを狙われる可能性は高い。

そしてまだ動いていないモルドバ国境の沿ドニエストルのロシア軍だが、これも黒海沿岸をオデッサまで制圧したらここと連携して国境を封鎖してくる可能性はある。ロシアも追い詰められているが、ウクライナも危機的状況にあることに変わりはなく、NATOや西側の援助もさらに必要になってくる、と考えておいた方が良いだろうと思う。

月別アーカイブ

Powered by Movable Type

Template by MTテンプレートDB

Supported by Movable Type入門

Title background photography
by Luke Peterson

スポンサードリンク













ブログパーツ
total
since 13/04/2009
today
yesterday